登って潜って、月をみて。

生きていれば、こんな景色に出会うことができる。こんなに幸せな気持ちにさせてくれる。

秘湯スタンプ帳、知っていますか?

高峰温泉に先月初めて泊まったときのこと。
精算時に、スタンプ帳を渡されました。

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これは?

日本秘湯を守る会 公式Webサイト

秘湯を守る会の会員の宿へ1泊2食付で宿泊すると、1泊につき1つスタンプを押してくれます。
最初の押印より3年以内に10個スタンプがたまれば、プラス6ヶ月以内に、そのスタンプ帳に押された宿の中から好きな宿に「無料で1泊2食をご招待!」という太っ腹なものです。

こりゃ、すごい。
会員の宿を見てみると、中房温泉や中の湯など、よく行く山の登山口にある温泉もあるではないですか。
昨年の秋に泊まった唐沢鉱泉もある。
スタンプ帳のことなんて、一言も言ってくれなかったなぁ。
山で泊まるにしては珍しく朝食も食べたし、直接予約をしたから条件は満たしているはずなんだけどなぁ。
ちょっと残念。

ただ、ちょっと注意しなくてはいけないのが、予約のとりかたです。
旅行サイトを通じて予約することが多い(私も電話番号などを改めて入力しなくて済むので、特定の旅行サイトでほとんど予約しています)と思いますが、このスタンプをもらうには、その旅行サイトからの予約ではダメな場合があります。

上記の「日本秘湯を守る会 公式Webサイト」や宿への直接予約なら間違いないと思いますが、湯治のプランだと押してくれない場合もあるようなので、予約時に確認を!

今回は2泊したのでスタンプが3つになりました。
全部、図柄が違うんだ~。
かわいい!!

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泊まってみたかった宿もいくつか、この会の会員だったので、スタンプ帳を持って行ってみようと思います。

スノーシューで高峰山へ

これらは高峰温泉でいただける地図です。

 

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それにしても暖かい…先月は氷点下だったのに、今日は5℃もあり、さらに無風。

長袖1枚でも歩けました。

手袋も不要です。

北海道でも雪でなく、雨が降っているくらいですもんね。

 

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高峰温泉に宿泊すると、スノーシューのみならず、登山靴やスパッツ、ストックなど必要なものは全部無料で貸してくれます。

山に登るつもりじゃなくても

「やってみたい!」

と思えば、売店で靴下だけ購入すれば楽しめます。

温泉を口実に誘って、これで山デビューしちゃうのもアリですね!

スノーシューは小さいサイズもありますので、小学生でも大丈夫なようですよ。

もともと、子どもなら体重が軽いので雪にも沈みこまず、必要ないかもしれませんけどね。

 

さぁ、出発。

宿の玄関を背に右に歩いていきます。

5分もしないうちに「高峰山へ」

赤リボンで歩く道が示してあります。

 

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歩く時間としては、往復1時間ちょっと。

高尾山より短い歩行時間なのに、なんていい景色!

何度も振り返ってしまいます。

 

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隣にスキー場があるのですが、気持ちよさそうだなぁ。

雪原にカラマツが影を落とし、その模様は太陽の光に揺れる海の底のよう。

実は、まるでバラ!

 

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シャクナゲの葉っぱも寒いのか、くるんと丸まって細っこくなっています。

でも、先っぽにはちょこんと芽が。

春の準備を始めていました。

 

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富士山も見えました。

北アルプス八ヶ岳

ぐるりと絶景!

これだけの景色…ふつうはけっこう登らなくては見られないけれど、ここなら少し頑張れば見ることができる。

30分も歩けば気持ちのいい尾根道へ出ます。

 

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「誘ってくれてありがとう」

一緒に登った人が、絶景を目の前に言ってくれました。

こちらこそ、一緒に登ってくれてありがとう。

 

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山頂には祠がありました。

これからも楽しく山を歩けますように、と祈ります。

絶景を眺めながら、宿で買ったあんずを食べてのんびり。

頭上には雲ひとつない、真っ青な空。

 

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さて、そろそろ下山しますか。

宿でお昼ご飯として、おそばをお願いしてあるので12時には戻らないと。

歩いているときは暑いのに、下りたら体が冷え切っていました。

 

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野天風呂で暖まってから、おそばをいただきました。

小諸そば、うまい!

 

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自分が「楽しい!」と思うことを同じように「楽しい!」と喜んでくれる人と一緒に来ることができて良かったです。

 

 

再び、高峰温泉へ 

当然の結果ですが、先週の一丁平までのハイキングのあと4~5日間はクシャミ、鼻水、目の充血がひどくて…
マスクをしたって、やっぱり行ってはいけなかったんですね。
分かっていたのに、我慢できなかった~。
でもみなさん!
あと半分ちょっとらしいですよ、残りのスギ花粉は。
1ヶ月も早く、半分ほどが飛び終わったようです。

仕事明け、バスタ新宿から「佐久・小諸」行きの高速バスに乗り込みます。
うとうと、ハッを繰り返していると、4時間もしないうちに雪景色に。

先月訪れたときの記事です。
https://blog.hatena.ne.jp/yueguang/yueguang.hatenablog.com/edit?entry=26006613509876701

1ヶ月しかたってないんだ、この前来てから。
ずいぶん雪が減りました。
平年だと3月もけっこう雪が降るそうなのですが、今年はいつにもまして暖冬のため、もうすぐスノーシューハイキングもできなくなるようです。
良かった、間に合いました!

高峰温泉 – 標高2,000m雲上の温泉・ランプの宿

アサマ2000のスキー場から、雪上車で宿へ。
宿の方が出迎えてくれます。
ここのみなさんは全員、本当に感じがいいです。
見習わないと…

今回は、ベッドルームの部屋を予約しました。
腰痛もちなので、ぺたっと座っていると痛みが出るんですよね。
和室に大きなベッドが置かれた部屋なので、狭く感じるかもしれませんが、押し入れに荷物を置けますので快適に過ごせます。

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チェックインしてすぐに野天風呂へ。
到着日は霧で視界が真っ白。
でも雨じゃなくて良かった。
野天風呂は、4人まで入れます。
入口に、男女別に4個ずつ籠があり、その籠が余っていれば、まだ空きがあるから野天風呂へ向かう、というシステムなのですが、この日はひどかったー。
笑っちゃうくらいひどかった!
男女6人のグループがいましたが、男性が女籠を持っていたり、お風呂に入ったあと、籠を持ち帰らなかったり…
籠が1つだけあり、「良かった〜、待たなくて入れる」と向かうと、3人いるはずの湯船には1人だけ。
脱衣場の棚に籠が2つ置かれていました…

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湯で充分に暖まり、ロビーに戻ってそば茶をいただき、おやつ用にあんずを買う。

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夕食まで、部屋と野天風呂を行ったり来たり。
温泉三昧♨
18時にお腹を空かせて食堂へ。
先月よりも少しお客さんが少ない印象です。
新型肺炎の影響もあるのでしょう。
バスの運転手さんが「キャンセルが多くて」とおっしゃっていたので、バスに乗って泊まりに来るお客さんも減ってしまうってことですもんね。

1泊目
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2泊目
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さっきまで霧で真っ白だったのに、ご飯を食べているうちにきれいな夕焼けが視界いっぱいにひろがります。
食堂は2階にあるのですが、下をのぞき込むとキツネやタヌキも食事をしていました。

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冬は鍋がメインですが、夏は陶板焼きになるそうです。
魚も今はイワナやベニマスですが、夏は鮎。

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イワナは骨まで柔らかく、頭からしっぽまでペロリといけました。

天ぷらは、
1泊目は、リンゴやウドなど。
リンゴは紅玉です。
そのままだと酸味が強いのに、熱を通すと甘くなるそう。
私はよく、電子レンジでチンしてパイに入っているような状態にして食べるのですが、そんな感じです。
ウド、うまい~~~。
春ですね。
2泊目は、花豆やエノキでした。
エノキの天ぷらなんて初めて。
シャキシャキとしておいしかった。

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鍋は、
1泊目は鴨、2泊目は牛しゃぶしゃぶ。

ご飯といっしょに出てくる野沢菜が本当においしくて…シメとして最高!
ここで漬けているそうで、保冷剤をつけてくれお土産にできます。

朝食はこちら。

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夕食後、もう野天風呂は開放していないので、展望風呂へ。
このぬる湯が長~く入れるんです。
熱いのがお好きな人にはぬるすぎでしょうが、「肥満にいい」とあればそこに入るに決まっています。

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夜の星空観賞会には参加しないくせに(大人数でなんかやるのが苦手)、そのあとにロビーでふるまわれる五平餅はしっかりいただきました。
暖炉で軽くあぶってから、山椒味噌をつけてまたあぶる。
お腹いっぱいなのに、まだ入る不思議。

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翌朝、雲海が見事でした。
昼からのはずの野天風呂を朝から開放してくださり、明るい朝日を浴びながら湯を満喫しました。

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それにしても花粉が少ない。
とっても快適です。
いつもなら目をかきむしりすぎて目を覚まし、クシャミを連発する朝ですが、何事もありません。
花粉の季節は沖縄か雪のあるところにいたいな…

陽の光が入る部屋はとても暖かく、うとうとしてしまいます。
気温は7℃ほどなのに、空調を消して窓を開け放っていても平気なくらい気持ちがいい。

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山の中の温泉宿らしく、ここにはシャンプーや石鹸はありません。
女性は特に、毎日使っているシャンプーを持参することもあると思いますが、ここでは使いません。
郷に入っては郷に従え、です。
環境を守ろうという、この宿の気持ちを私は守りたいと思います。

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シャワーの横に説明がありますが、ここではシャワーから出るお湯だけでクレンジングからシャンプーまで済ませます。
半信半疑でした、クレンジングはまだしも泡立たないシャンプーですっきりするのか。
コンディショナーを使わないと髪がキシキシするんじゃないか。
洗ってみて驚きました。
サラサラですよ、髪。

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また、ここに泊まりに来たい。
先月歩いた、湯の丸高峰林道の終点の「池の平湿原」
木道まですべて雪の下でしたが、5月くらいから花好きにはたまらない景色が広がり始めそうです。
花に詳しいわけではないけれど、見てみたい気がします。
湿原歩きと山歩きを組み合わせることもできるので、今から楽しみです。

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宿の方はもちろん、バスの運転手さんにも
「また来てくださいね」
と言われたので、行っちゃう!

今年の山歩きは

いつもより注意や下調べが必要です。
2019年10月の台風19号の被害から、まだまだ復旧できていない登山道や登山口までのアクセス経路があります。
登山道の復旧より、日常の復旧が優先されるのは当たり前です。
いつも行っている山に行けないのはさみしいですが、待とうと思います。

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パッと見は分からなくても、初めて歩く道ならなおさら、歩きながら気をつけなければいけない項目はたくさんあります。

地面のひび割れが何ヶ所もあれば、土砂崩れがおきるかもしれません。
静かに歩いて引き返します。

雨のあとだけでなく、沢が急に濁ったり、葉や枝が不自然にたくさん流れてきたら、急激に水かさが増す予兆かもしれません。
すぐに沢沿いから離れます。

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休憩も、頭上に崩れそうなところがないか、落ちてきそうな石や木はないか、気を配って場所を選びます。
同様に、鎖場や岩場など落石が起きそうなところでは、真下でぼんやりしていては危険です。
南八ヶ岳阿弥陀岳では、本当にヒヤっとしました。
落石をおこしまくっている人が頭上にいたのです。
落石をおこしたら、下にいる人に注意を促すために、
ラク!」
と叫ぶのですが、叫べばいくら落石をおこしていいってものではありません。
ラク! と言えば済むと思っている人、それすら言わない人、いろいろな人が山にいます。
小さな石でも、不意打ちをくらうと本当に驚きますし、当たり前のことながら痛いです。
驚いてバランスを崩せば、転倒や転落につながりかねません。

山小屋やバス会社、自治体のホームページも必ず確認します。
最寄り駅に行ってみたものの、登山口までバスが運行していなければたどり着けない可能性もあります。

地図を眺め、今シーズン登りたい山を決めたなら、早めに情報収集を始めてもいいかもしれません。
夏が楽しみです。

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奥高尾でいちばん好きな一丁平へ、夕暮れハイキング

「今日は天気もいいし、山へ行こっかな~」

思い立ったらすぐにアクセスできる高尾山。

何度登ったか分からないくらい、高尾山に鍛えてもらいました。

私はどの山も、いつも最初の登りがきついです。

それを克服するために、高尾山を1日に3往復したこともありました。

高尾山をなめてはいけません。

けっこう、いいトレーニングになるんですよ。

特に、今の季節は花粉症のためマスクを二重(前日使ったものを外側にして重ねて)にして歩くので、息があがります。

安上がりなトレーニングです。

 

高尾山からずっと先、陣馬山までつなぐと1日楽しめるロングルートになりますが、登り始める時間によって、ルートをいくつも考えられるのがいいです。


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お気に入りの場所はいくつかありますが、いちばん好きな場所が

「一丁平の展望デッキ」

出発が昼を過ぎていたら、一丁平で夕焼けを見て下山、ということが多いです。

先の城山や景信山まで歩き、バスで高尾駅京王線、JR)まで戻るのもいいですが、バスの本数も少ないですし、だいたい京王線高尾山口駅へピストンします。

バスに乗る場合はなるべく行きにつかい、電車の駅へ下山したいものです。

下山後に予定していても、何かあって下山が遅れてしまったら、もうバスがない可能性もあります。

城山や景信山へ登るなら、高尾駅から「小仏」行きのバスに乗り、高尾山へ向かって歩けば、高尾山口駅へ下りてくるので時間に余裕をもてます。


稲荷山コースを登ります。
ここを歩くことが多いです。
道幅も広く歩きやすい。
途中のあずまやで、山頂まで約半分の距離です。
タイムにばかりこだわるわけじゃないけれど、高尾山の山頂まで1時間をきれるか、が私の調子の良さの目安でして…
今日は52分。
まぁまぁか。
1ヶ月半前は雪でぐちゃぐちゃだった道もすっかり乾いていました。

 

高尾山の山頂を過ぎると、ぐっと人が減ります。

最初から高尾山より先まで行く、と決めているなら、高尾山の山頂を通らないまき道もあります。

このまき道、短い距離ですが好きなんです。

頭上からは、高尾山の山頂の賑やかな声が降ってきますが、自分の周りは鳥や風の声だけ。

静寂。

この、ぽつんといる感じがなんとも言えず好きです。

特に今は、もう16:30。

夕焼けを見に来たので遅いせいか、いつもより静か。


もったいないですよ〜、高尾山から少しだけ足をのばせば、もっともっといい景色なのですから。


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もみじ台を通過し、階段をたくさん下りてしばらく気持ちのいい道を進んでいくと開けた場所に出ます。

目の前には富士山、丹沢の山々。


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ここが一丁平です。

トイレも水道もありますし、周辺にはテーブルやベンチがたくさん設置されています。

あずまやとテーブルから山々は眺めにくいので、デッキで思う存分景色を楽しんだ後にお弁当を広げます。

桜や新緑、紅葉など、季節によってさまざまに色づく木々の下で食べるお弁当は最高!

今日は、じゃがりこですけどね。

外で食べれば何でもおいしいんですよ。


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さらに一丁平から先の「城山」

ここには桜並木のトンネルがあるんです。

花粉症でなければ歩きたい…でも下山後のことを考えるとダメだダメだ…

私は症状がひどいので、この季節は薬を飲んでも、奥多摩などスギやヒノキの多い山へ行くと、下山後は顔が赤くかぶれたり、クシャミや鼻水、目のかゆみがとまりません。

今回は目の充血がひどい。


でも桜並木…

毎年、葛藤です。

天気が良ければ、高尾山だけでなく、城山や景信山からも都心を一望できますよ。


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下山は、ナイトハイキングとなりました。

夜も楽しみたいですし、安全のため、ヘッドライトは常に持っています。


新型肺炎が落ち着き、早く日常が戻りますように。

桜を眺めながら春を喜びたいですから。