「LEKI」や「Black Diamond」が代表的です。
クッション機能、手のひらでつかむヘッド部分など、どんどん改良されてきていると感じます。
1本だけの場合、ヘッド部分が直角に曲がっているストックもあります。
杖をイメージされるといいかもしれません。
2本の方がはやり安定するので、初心者の方でも使いやすいのではないかと思っています。
4本足になるわけですから。
ただ、腕に力を入れすぎると上半身が疲れるもとです。
長時間歩行が不安なら、お守りとして持てば安心ではないでしょうか。
へとへとになり脚がガクガクする下り、きっと助けになりますよ。
使わなければ、同じような条件の山歩きをするときには、家に置いていけばいいのですから。
数年前、北アルプスの燕岳を登っていたとき、ダブルストックで下ってきた男性が転倒しました。
転倒の衝撃で折れたのではなく、突いたストックが折れたために転倒したのです。
メーカーにこだわるわけではないのですが、ストックが折れるなんて本当に驚きました。
転倒で済んだからよかったものの、狭い登山道で外側に向けて折れていたらと思うと…
登りと下りでは、ストックの長さを調節します。
長さは、肘が直角に曲がるくらいがベストです。
登りでストックを長くしてしまうと、1歩ごとに腕を振り上げなければならず、無駄に疲労してしまいます。
下りでは、遠い地面に突くことになりますので、ストックは登りよりも長くします。
ストックの先に付いているキャップは、通常は付けたまま。
みんなで尖った先っぽで登山道を突き続けると、登山道の崩壊につながるからです。
推進力の補助で使うのですから、地面を深く掘る必要なんてないんです。
雪のときだけキャップは外し、スノーバスケットという直径10センチほどのものに変えると、雪面で突いても沈みにくくなります。
公共交通機関に持ち込む際は、ザックの脇にそのまま差さず、
- 束ねて手で持つ(当たり前ですが尖った先を出したままにせずキャップはつけ、下に向ける)
- 専用の袋にすっぽり入れて、ザックの脇に差す
- 何らかの袋に入れて、ザックの中にしまう
尖った先を出したまま、上向きにザックの脇に差している人を見ると不思議でなりません。
自分の目線の高さに、あんな尖った(汚れた)ものがあったらどんな気持ちになるでしょうか。
混んでいる車内ではなおさらです。
ただでさえ、大きなザックで周囲に迷惑をかけているかもしれないのです。
車内では足元にザックを置くとしても、移動するときや乗り込むとき背負っているのですから、やっぱりそのまま差してはだめだと思います。
自分の好きな「登山」を知らない人に、それだけのことで嫌われるのはもったいないので。
それにいつか、その人たちも登山者になるかもしれません。
マナーを守ろうとしていること、言葉にしなくとも伝わるといいですよね。