登って潜って、月をみて。

生きていれば、こんな景色に出会うことができる。こんなに幸せな気持ちにさせてくれる。

山のホテル

泊まりたい山小屋の上位にいつも選ばれる

北アルプスの女王、燕岳(つばくろだけ)をのぞむ「燕山荘(えんざんそう)」

 

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岩と緑の混ざり具合が絵画のよう

 

初めて目にしたときの驚き。

「ここ山だよ?」

テント泊だったので、泊まりませんでしたが。

 

イメージ的にはヨーロッパのコテージのような。

コテージよりもずっと大きいけれど。

 

テントの受付のために、おそるおそる中に入ってもっとびっくり。

畦地梅太郎さん画のエプロンやタオルや、ほかにもステキなデザインの手ぬぐいや、オリジナルグッズの数々…

このときは買わなかったけれど、それからは通るたび、泊まるたびに何か買ってます。

エプロンとタオル、お気に入りです。

 

 

他にもお気に入りがありまして。

サンルームでいただくチキンカレー。

昼食営業は11時からなので、早く次の大天井岳まで行きたいのだけれど、待って食べてます。

もちろんカレー以外のメニューもあります。

 

あとケーキあるんですよ?

しかも1種類じゃなくて。

ここ、山ですよ?

 

初めてテントで訪れた翌年、小屋に泊まりました。

はしごを登って、指定された寝床に向かいます。

きれいに畳まれた寝袋と敷布団がありました。

丁寧な掃除で床もピッカピカです。

 

ここは営業期間がとても長いのでありがたいです。


そして燕岳といえば…

学校登山。

長野県以外の生徒も登っています。

 

こんにちは地獄。

地獄なんて失礼なこと言ってごめんなさい。

登る前に先生方から教えられるのでしょう。

子供たちに笑顔で「こんにちは」と挨拶されて、返さないわけにはいかない。

大人として!

笑顔で「こんにちは」を全員にお返ししたい。

でも、こちらは急坂を登っている中年ですよ。

登山道の端に避けて、待っていてくれる中学生の列。

みんな、こっちを見てる。

「待ってて。できるだけ早く行くからね…すまないねぇ」←心の声

 

先が見えないし。

「えーっと、何人いるのかな?」

「120人です」

嘘でしょ…

息継ぎがうまくいかず、息も絶え絶え。

でもいい格好したい…

自分が待つ側なら、水分補給でもして「いやいや、あなたを待っているのではなく、私が水を飲みたいだけですよ~。どうぞゆっくり通ってくださいね」というポーズをするのですが。

 

やっと終わった。

大声で生徒を道の端に寄せてくださった引率の先生にお礼を言い、ほぉっと一息。

あぁっっっ、また違う学校だ!!

下山してくる学校もありますから…。

 

「こんにちは、がんばってください」

「ありがとう…」

応援してもらえるくらい疲れて見えるんだね、私。

 

燕山荘に着いたときには声、枯れてました。

笑顔で会釈じゃダメかな…

いや、大人としてダメだ…挨拶されて返さない(返せない)なんて最低だ…

 

一度だけ、前を歩いていた単独の男の子と「私たち、2人で登ってます」風に交互に「こんにちは~」したことあります。

その男の子も「こんにちは」がしんどかったようで、この提案にのってくれました。

 

でも嬉しいんですよ。

この年代の子とこんなに挨拶を交わせる機会なんて、ここくらいしかないですから。

人数が…ってだけで。

私の肺活量&体力不足です。

 

中房温泉を出発地とすることが多いのですが、中房温泉をゴールにするならぜひ、立ち寄り湯で汗を流してください。

ほんとは泊まりたい。

ここの露天風呂大好き…どの季節に入ってもいい!

さっぱりしたあとは、併設されている食堂でジョッキカルピスで1人乾杯!!

至福のときだったのですが、ここ数年飲めてない。

毎回売り切れ。