- 耳栓
- アイマスク
- ふくらませるタイプの首の枕(飛行機に乗るときに使っているような)
- マスク(山は乾燥しているので、口呼吸になってしまうと喉が痛い!)
北アルプスの、とある山小屋。
古い椅子の座面のようなクッション。
大きさは縦10センチ 横30センチ 高さ10センチほど。
満天の星を心ゆくまで眺めて部屋に戻ったら、消灯時間前だったけれど同室のみなさんは深い寝息。
静かに布団に潜り込みます。
…なんで昼間、頭を載せてみなかったんだろう。
自分のバカ!!
頭を載せると、ぷしゅぅー。
沈む。
寝返りをうてないほどの小さな枕ですが、大きかったとしても寝返りをうつかな…いや、うたないな。
酔いそう。
頭を動かすたびに、少しだけ浮いてまたぷしゅぅー。
ザックから、衣類を取り出して丸めて枕にしたい!
でも、周りがせっかく熟睡できているのに起こしたくない。
自分がされたらイヤだから、ザックからの取り出しは断念。
ぷしゅぅー枕は押しやり、迷った末に中に着ていたものを静かに1枚脱いで、丸めて首の下に。
あー、これで安定した。
首が安定すれば寝やすいものです。
ザックにお気に入りの枕は入りませんから、ふくらませるタイプで良さそうなものをぜひ1つ。
そこからは、どうにか工夫しましょう。
高い枕が好きな方。
山小屋には高い枕は、おそらくありません。
枕がないこともあるくらいですから。
下山後用の衣類を丸めて袋に入れれば高さは出ます。
冒頭に挙げた4点は、登山口へ夜行バスを利用する際にもとても役に立ちます。
バスは走り始めてしばらくすると車内を消灯しますが、対向車のヘッドライトなど、カーテンの隙間から次々に光が差し込んできます。
カーテンもぴっちりと閉まりませんので、顔を背けても反対側からも光が入ってきますし。
大いびきをかく人もたくさんいます。
「今日のバスは静かだったなー」と感じることって、10回に1回くらいです。
車内は静かでもサービスエリアに停車するたびに、脚のだる重さ解消のため歩きたいし、車内の乾燥のために水分摂取するのでトイレに行きたい!
数時間ごとにサービスエリアでうろうろするし、熟睡はできないのです。
ですからせめて他の時間は、外からの刺激はシャットダウンして体も頭も休めたいものです。
「アイマスク+マスク」は本当に怪しいですが、寝顔も見られずいいことだらけ(と思う)。
花粉症の季節の「花粉ゴーグル+マスク」のようなものですよ。
余談ですが、耳栓に付属しているケースは山ではやめた方がいいかもしれません。
ぴったりサイズのはずなのにどうにもつっかえて取れずに、耳栓を持っているにも関わらず耳を塞げないという事態に。
翌朝、安全ピンの針でなんとか取り出してその夜は使えましたが…懲りたので、すごく小さなジップ付きの袋に入れ替えました。
これを布団に入るときに、ポケットに入れておきます。
なぜ最初から耳栓をしないかというと、できればしたくないから。
普段、音楽を聴くためにイヤホンをつけることはあっても、耳を塞いだまま眠りません。
違和感で眠れないのでは、意味がないですから。
だから、誰かのいびきがうるさくて眠れないなら仕方なく耳栓を使うようにしています。
ラッキーなことに、誰もいびきをかかないかもしれませんし!
夜中にトイレなどに行く人が使うヘッドランプの灯りで目を覚ましたくないからです。
キョロキョロと不用意に首を動かすだけで、けっこう周りを照らしてしまいます。
上から照らされるのって眩しいんですよね…
山小屋によっては、廊下に小さな灯りをつけたままにしてくれることがありますが、布団の位置によってはその灯りさえも、けっこう眩しく感じてしまいます。
真っ暗にして寝たいんです。
最後に。
山小屋でもし、全く眠れなかったとしても。
天気がいいなら、暖かくして星や月、街の灯りを眺めていましょう。
どうしても眠ければ眠れているはずです。
山小屋に早く着いたなら、昼寝をしておくのもいいかも。
いちばん眠いときに眠れば、疲れはとれますから。
余分に持参している睡眠導入剤を「これ飲むといいわよ~。あげる」ということもありますが、親切なお気持ちだけありがたくいただきましょう。
ここは山の上。
慣れない薬を飲む環境ではありません。
副作用が出ても、すぐに病院へ行けないのです。
標高が高いと血圧も上がりますので、普段は心配ない方でも体にとってはリスクかもしれないのです。
もともと高血圧だと、さらに危険も増します。
必ず慣れている薬は持参してください。
元気に歩くためには睡眠はとても大切。
少しでも快適に眠れるように、いいと思うこと試してみてください。
寒い夜は、しょうがパウダーをほんの少しだけ入れた白湯でお腹を温めてから布団に入っています。