登って潜って、月をみて。

生きていれば、こんな景色に出会うことができる。こんなに幸せな気持ちにさせてくれる。

アルプス入門 その2 燕岳

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岩と緑のコントラストが美しいと思いませんか?

北アルプス「燕岳(つばくろだけ)」~「大天井岳(おってんしょうだけ:いくつか読み方がありますが、これがいちばん好き)」

 

燕岳は学校登山でもよく登られています。

アルプスの中でも急登となっていますが、約1時間ごとに置かれているベンチもあり、ペースをつかみやすく、登りやすい道だと思います。

実際、誰かを連れていくときに「初めてのアルプスならこの山だ!」と、燕岳を選ぶことがいちばん多いのですが、夏の緑も秋の紅葉もどちらも美しい。

約4~5時間かけて標高差1500メートルを登るのですから、疲れていると思うのですが、絶景を見るとみんな本当にいい顔になります。

 

合戦小屋を過ぎたあと急に視界がひらけて、いきなり槍ヶ岳

意外と大きく見えて、これだけは毎回なんとなく驚いてしまいます…そして山小屋の赤い屋根も見えます。

私は「あー、もうすぐだ」といつも思うのですが、「えー、まだあんなに遠いの?」という声も周りから聞こえたり。

不思議ですね。全く同じ景色をみているのに、感じ方は人それぞれ。

言葉といっしょですね。

同じ言葉でも、そのときの気持ち次第で受け取り方が変わってしまう。

言葉の深読みをせず、ムダに傷つかなくてもいいように、いつも体も心も元気でいたいものです。

 

山小屋の前にはベンチがいくつかあります。

そこで一服してもいいですし、山小屋の前にザックを置いて貴重品だけを持って燕岳をのんびり往復してきます。

いろんな形の岩があるので、勝手に名付けましょう。

山頂は狭く、小さな石に標高と山の名前が記されています。

譲り合って記念撮影ですね。

 

来た道を戻り、11時を過ぎていれば山小屋でおいしいランチもいただけます。

カレー大好き。

 

「まだまだ疲れてないよ~、もっと歩けそう」

そんな方は、時間とも相談してからになりますが、燕山荘の受付で宿泊予約を取り消して(取り消さないと、山小屋の方が遭難かと心配しますので)大天荘の空き状況を確認してから(大天井ヒュッテもあります)先へ向かいます。

天候もよく見極めてくださいね。

暗い雲が見えたり、空気が急に冷たくなっていたら雷雨の可能性もあります。

稜線で雷…逃げ場がなく自分自身が避雷針になってしまうかもしれません。

 

もし稜線で雷にあったら、ゴロゴロ聞こえたらすぐに身を隠せる場所がないか探します。

なければ四つん這いではなく、しゃがみこんで体を小さくします。

四つん這いになっていると、雷が体を通ってしまう恐れがあるそうです。

 

大天井岳までの道は、大好きな天空の散歩道です。

天気がいいとサイコウ!! 幸せ!!

「散歩」といっても大きく下り、大きく登るのですが、360度絶景でして…どうしてもこの表現になってしまうのです。

歩いてきた道を振り返って、山小屋が見えると「あー、こんなに自分の足で歩いてこられたんだ…」といつもジーンとしてしまいます。

私の1歩はとても大きいんだな。

もっとがんばってみようかな。

悩みがあるときもないときも、なんだか元気がでます。