テント泊がメインだった妹と、初めて一緒に泊まった山小屋です。
私は2回目の山小屋泊でした。
この山を選んだ理由、妹が「こぶし、って読むんだ。カッコイイ」
以上。
まだ山に慣れていなくても、標高が高くても、季節を選べば登れる山もあるんです。
ただ「登りたい山と登れる山は違う」ということは、いつも忘れないようにしています。
迷惑をかけてしまいますから。
初めて訪れたのは、ゴールデンウィーク前の小屋明け直後。
登山口の西沢渓谷は、雪がなくても基本的にはゴールデンウィークからしか歩いてはいけないとなっています。
「自己責任」とキビシイお言葉が看板にありました。
でもねぇ、桜がまだとは言え(そうなんです、4月下旬なのにまだ咲いていないんですよ)こんな気持ちよさそうな道なのに…歩きたいなぁ。
5月に入ってから、ハイキングしに再訪しました。
西沢渓谷、オススメですよ。
登山をしたことがない方とでも歩けます。
新緑の季節は瑞々しく、流れる水も緑を映し、きれいな青みがかった色です。
紅葉の季節は…人の数も半端ないですが、視界が秋の色に染まります。
さて登山道へ。
歩き始めて3時間ほどで雪道になったので、軽アイゼンを装着しました。
1メートルほどの積雪、気温は0℃。
天気も晴から雪へ。
妹と「息まっしろ!さむぅ~~」と言いながら進みます。
2500メートルに満たない標高ですが、5月になっても降ることがあります。
軽アイゼンやストックを持っていなかったり山道を歩くのに慣れないうちは、違う季節にしましょう。
家で凍らせた水筒を外のポケットにカラビナで引っかけていたので、せっかく溶けかけていたのが再冷凍されて、水分補給ができないという痛恨のミスをしました。
寒くても喉は乾く。
それからは、どんな気温でも普通の水筒には常温の麦茶などを入れています。
経験して失敗をしないと、工夫もしませんから。
工夫と言えるようなものではないと思われるでしょうが…自分で気づくのが大切ってことで。
そして甲武信小屋に到着。
しばらくしても水筒の中のポカリは凍ったまま。
山小屋内だってぽっかぽかではないですから。
南部鉄器の10リットルやかんで温めてもらいました。
でかさと重さにビックリ!
あと、笛吹川の水を飲ませてもらったのですが、とてもおいしかった!
水がおいしいってすごく幸せだと思いました。
甲武信岳は眺望に恵まれた山ではありませんが、森を歩くのが好きな方にオススメです。
足元も、そんなに悪くありませんので雨の日でもしっとりした森を楽しめそう。
4月下旬はまだまだ凍っている箇所も。
木の根っこ、段差のところがカチンコチンです。
「2食付きのお客さんをお迎えするのは今日が初めて」ということで、ご馳走でした。
他の山小屋でもそういうことあります。
小屋閉め直前も、残った食材が全て出されて豪華だったり、逆に思ったよりお客さんが来てしまうと少し減ったり。
それにしても、ここのカレーはおいしかったなぁ。
カレーだけでなく、おかずもたくさんでお腹いっぱい。
そのときの小屋番さんがおもしろかった!
3人でいっぱい話しました。
平日でお客さんが来なくて、独りぼっちでいるときの話とか。
後にも先にも、あんなに小屋番さんと話せる機会はないでしょう。
人と話すのめんどくさくてイヤなのに、このときだけは笑顔につられました。
今回、妹のザックより明らかに重くて途中へばっていたら「次からお菓子は300円までね」と約束させられてしまいました。
大人なのに、小学生の遠足なみ。
「先生! バナナはお菓子ですか?」
必ず聞く子、いませんでした?