涸沢カールの底にある2つの山小屋。
こちらは雪崩が頭上を飛んでいくように計算した場所に建てられているそうです。
崖を背にしているのはそのためとのこと。
小屋の前のテラス、最高。
ずっと太陽があたってぽかぽかと暖かく、5月の残雪シーズンでも風がなければうたた寝できてしまうくらいでした。
1回目に宿泊した際、ちょっと考えが足りない私は、靴から足を解放してあげたかったんですね。
素足になり、雪に足をつっこんでました。
「冷たくて気持ちいいなぁ~」ハイ、気づいたらしもやけになっていました。
居心地よく感じたので翌年も宿泊しましたが、こんなことがあり、それからは利用していません。
その日は最終的には5人しか宿泊していませんでした。
2人組の他に、単独の女性が私を含めて2名、単独の男性が1名でした。
夕方になるまで、もう1人の単独女性と布団に脚をつっこみながらおしゃべりをしていました。
「女性だけの部屋で良かったわ。それにもう誰も来なそうだから(夕方だったので時間的に)スペースもゆったりね」とその女性と話していました。
そのとき、単独の男性が小屋番さんに連れられて私たちのいる部屋へ案内されてきました。
私たちのいる部屋は大きくはなく、普通に泊まれば4つ布団を敷ければいいかなという広さでした。
案内されてきた男性も「え?」という顔になり、すぐ部屋を出ていきました。
戻ってきて「小屋の方に話したのですが、この部屋でとのことでした。女性だけの部屋に僕が入るのは申し訳ないので外で寝ます」と布団だけ持って廊下へ出てしまいました。
外ってどこよ? 屋外じゃないだろうけれど大部屋とかだと広すぎて寒いのではないか?
と、私たちは2人で追いかけ「気にしませんから。部屋にお入りください」と伝えましたが、ご本人が「いや、いいですから…」と入ろうとしません。
結局その方は、どこで寝たのか…。探すのも変なのでそのままにしてしまいました。
翌日「寒くなかったですか?」と聞いたら、苦笑いしながら「寒かったですね~」と言っていました。
本音を言えば、女性は女性だけがいいのです。
着替えも気にせずにできますし。
汗臭い人も少ない(いない、とは言わないけれどみなさん汗拭きシートで拭き取ったり気をつかいますから)し。
混雑していてどうしようもないならともかく、このガラガラの状況で?
街とは違う、分かっています。
こんなことはワガママだと言われればそうかもしれません。
でも、少しの配慮でお互いが快適になるなら叶えてあげたいと思ってもらえたらな、と残念でした。
5月の平日ともなればガラガラです。
山小屋の仕事が終わって、ちょっとできた空き時間なのでしょう。
スノボを担いで斜面を登っていく、小屋番さんたち。
いい休憩ですね~。
「山で働く」ってこんな時間があるから幸せです。