登って潜って、月をみて。

生きていれば、こんな景色に出会うことができる。こんなに幸せな気持ちにさせてくれる。

なんで山に登るのか?

何回も何回も聞かれています。

「なんで休みの日に、わざわざ疲れることするの?」

「けっこうお金かかるんでしょ?(装備や交通費ですね)」

 

お酒が好きな人に「なんでお酒を飲むの?」という質問をしているのと同じことです。

そこにいるのが好きだから。

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どこまでも行けそう。こんな景色を見ちゃったら…やめられなくなっていました

今、保育の仕事をしています。

子どもたちは図鑑が好きですが「これ(虫、魚、動物、鳥)、見たことある?」と聞くと必ず「ある!!」の返事。

100%「ある」なのがすごい。

どこかの公園や水族館でかと思ったら「ママのスマホで」「ユーチューブ」

…そうなんだ。

毎日スマホで虫を検索させられるママ、虫嫌いだったら大変ですね…子どもは一度興味を持つと延々と見たがりますからねぇ。

何日続けて図鑑を読みあげたことか。

 

手元の小さな世界は本当に便利です。

これがなかった頃、分からなかったことをどうやって調べていたのかも思い出せないくらい、私もここ数年ですっかり頼りっきりになってしまいました。

 でも「実物を手が触れるほどの距離感」で見る経験には劣る、と思います。

 

山での風景も「写真や映像でそれを知っている」のと「実際にそこまで行って、その空間に身を置いた」とでは全然違うと思います。

いくらテレビが鮮明に山の景色を映し出してくれても「こんなにすごいのかー!行ってみたいなぁ」と憧れはするけれど「行った気」には、とてもなれません。

景色の広がりや、その広い世界に自分がポツンといる感覚は、そこにいなければ絶対に分からない。

だから自分の足で向かうんです。