下山してきた翌日からずっとピーカンの天気予報です。
苔を見るなら、少しくらいしっとりしている方がきれいなんだけどなぁと思いつつ…
ピーカン2日目、ヤクスギランドへ原付で向かいました。
大型バスも到着する散歩コースです。
木道があり、登山ではありません。
外国の年配の方の姿も多いのは、ヤクスギランドの中だけなら歩きやすいからでしょう。
私が目指すのは「太忠岳(たっちゅうだけ)」。
昨日、島を原付で1周していたときに特徴ある形が目を引き、あそこに登ろう!と決めたのです。
受付で入園料金を支払います。
「どこまで行くの?」
「太忠岳です」
「今から?」
え? 遅いの、私?
10時前ですが…地図は持っていますよ。
15時には戻る予定ですが…ダメですかね。
「それに、登山靴でないと無理だよ」
一昨日までの登山で、私の大切なゴロー(革製)はかなり濡れてしまい、丸洗いして乾かしてワックス塗るのを待っているところなのです。
なので、足元はキーンのサンダル。
これで高尾山なども登っているのですが…同じくらいの道だと予想していたのですが…。
「時間もないし、閉園時間までには間に合うように引き返してきてね」
はい、お約束します。
たった1日でやっぱり乾ききってしまっている苔を観察したり、逆に水場にあって水をたっぷり含んでいる苔を見て、水って本当に大切なんだなと実感したり。
こんがらがったり、股を開いたようなスギの姿に驚きつつ、その先を目指します。
なんだか、ここでは木が堂々としているように見えるんですよね。
写真を見ても、いかにピーカンだったか分かっていただけると思います。
雨ばかりじゃないですよ、屋久島は。
ツアーだと難しいですが、個人で行けば天気次第でいくらでも予定を変えられるのがいいです。
さて、キーンのサンダルで問題なく登れていました。
むしろ、「足が蒸れなくて涼しいじゃ~ん」とウキウキ。
そう、最後の最後で…ヒルにやられるまでは。
もしや、受付のおじさんはこれを見越して「サンダルは…」と言ったのだろうか。
いや、まさか。
山頂まで15分くらいのところで麦茶を飲んだときは、確かにヒルはくっついていなかった。
ところが、山頂についたらサンダルの隙間の素肌部分にしっかりと引っ付いているではありませんか。
大慌てで裸足になり、血で太って丸っこくなったヒルを指で遠くへ弾き飛ばしました。
本当は、そっとつまんでとるのでしょうが持ちたくないし。
血がとまりません。
拭いても拭いてもティッシュが真っ赤。
ティッシュが無くなり、あまり持ってきていないウェットティッシュを使うことになったので不機嫌になりつつ、でも大丈夫。
私がリピート買いしている「ムヒアルファEX」がいかに最強かがここで証明されました。
これは虫刺されだけでなく、かぶれたときの痒みにも効きます。
手を汚さずに塗れるから、このムヒがいい!
ブヨなどもいるので山にはもちろん持参しますし、会社にもマイムヒとして置いてあります。
ティッシュで拭いてはムヒ、拭いてはムヒを繰り返すと血がとまりました。
気持ちの良い場所なので、岩によっかかってランチにしました。
それから1時間ほど昼寝をして、顔がヒリヒリしてきたので下山。
受付に着くと、14時30分でした。
受付のおじさんが
「途中で引き返してきたの? もったいない。まだ時間あったでしょ」
いえいえ、山頂まで行きました。
昼寝もしてのんびりできました。
「サンダルでも大丈夫なもんだね~」
はい、ヒルにやられるという以外は。
あー、楽しかった!!
私もヤクスギランドの受付に座りたい…毎日ここを散歩したい。
太忠岳に登りたい。
それくらい、ここが気に入ってしまいました。
滞在中、もう一度登りました。
麻生さんが放った「老後2000万円問題」もあるし、まだ元気なので、もうちょっと東京でがんばってから屋久島に移住したいんです。
この滞在中、リバーカヤックをしたのですが、そのときのガイドさんが現在私が住んでいる近くの出身の方で、数年前に移住したとのこと。
うらやましいよぅ…
「花粉症もないし(古い杉の木ばかりだからでしょう。花粉症の原因になっているのはここ50年くらいに植えられたものだそうですから)いいところだよ~」
山も海も川もあり、私には最高の場所のようです。
甘い醤油も好みです。
温泉もあるし。
いつか、絶対いつか…
いろんなことをすぐ叶えようとしたいけれど、これはまだとっておこうと思います。