登って潜って、月をみて。

生きていれば、こんな景色に出会うことができる。こんなに幸せな気持ちにさせてくれる。

行ってきました、北アルプス 笠ヶ岳 その4

朝もご飯を2杯食べ、長い長い笠新道で下山します。

この稜線でよくライチョウを見るので、朝も探しましたが見つからず。

 

けっこう急な下り坂なので、足が靴の中で滑らないように、靴ひもをしっかり締めなおして下山します。

f:id:yueguang:20190806161738j:plain

景色が癒してくれますが…

左に見える雲をまとっている山が、さっきまでいた笠ヶ岳です。

もう、遠くなってしまった。

 

花がたくさん咲いています。

すれ違うみなさんの会話には、花の名前がたくさん出てきており、高山植物を好きな人って多いんだなと思います。

私でも知っているニッコウキスゲが咲いていましたが、日光で見たより山吹色が淡い。

ほかには、トリカブト、イワカガミ、チングルマシャクナゲ

このあたりで、私の花の知識は限界です。

 

暑い。

無風。

長い。

え? 

まだ標高2200メートルなの?

あと1000メートル以上下るのかぁ。

じりじりと肌が焼かれていくのが分かります。

 

これじゃあ、誰かと歩いていても無言になってしまいそう。

カニを食べるときと一緒です。

 

まだ〇〇メートルか…

この嘆きを何度も繰り返して、ようやく川の音が聞こえてきました。

登ってきたのは30人ほど。

年配の方も多く、尊敬します。

笠新道を登りに選ぶ体力…

60歳になったとき、私にもあるだろうか。

f:id:yueguang:20190806163012j:plain

緑が濃いなぁ

やっと着いた…

脚がぷるぷるする。

すでに筋肉痛が始まっています。

1日目、夜通し歩いたのもきているのでしょう。

とくに今回は、内ももにきています。

一昨日、バスを降りた「新穂高ロープウェイ」バス停まで、標高差1800mほどを一気に下る笠新道。

長かった。

でも下ってしまうと、いつもさみしい。

そして、次の山のことを考えます。

 

笠ヶ岳山荘では、宿泊者に無料で天水を分けてくれます。

今回は2リットルでは全然足りず…

笠新道を登りで歩いたら、何リットル必要なんだろう。

「ここから笠新道」と登りが始まるところに、おいしい水がホースからジャンジャン出ています。

そこから笠ヶ岳山荘までコースタイムにして8時間ほどですが、途中に水場はありません。

水場だけでなく、トイレもありません。

でも心配いりません。

夏は汗で全部出てしまう。

下りでも、です。

私は今回、5:30に笠ヶ岳山荘でトイレに行って、次にトイレへ行きたくなったのは20時間後でした。

脱水です、完全に。

飲んでも飲んでも、足りなかった。

新穂高ロープウェイの自販機で何本も買ってガバガバ飲みましたが、一気に飲んでも吸収できないんだってば。

帰りの高速バスでも1リットル以上飲んだので、下山してから3リットル以上飲んでも出ませんでした。

手足のしびれも少々あったので、軽い熱中症になっていたのだと思われます。

 

翌日の仕事中も意識して水分摂取しているのに、家を出るときに行って次が12時間後。

しかも検尿のコップ半分も出ていない。

普段通りの尿意になったのは、山から下りて丸2日以上たってからでした。

本当に反省しなくては。

 

平湯バスターミナルから歩いてすぐ(これは本当にすぐ! 3分かからない)の「ひらゆの森」で汗を流します。

奥飛騨温泉郷平湯温泉「ひらゆの森」大自然の中の露天風呂・宿泊・コテージ

たくさんの湯の花が浮いた、源泉かけ流しの硫黄の匂いが漂う露天風呂。

湯船はいくつもあるので、みなさんお好みの温度でくつろいでいます。

だけど、蜂が多くてね…

そして、暑くてね…

今回は長湯できませんでした。

 

楽しかったな。

次に、笠ヶ岳へ登りに来るのはいつだろう。

また来たい。

でも、登りたい山はたくさんあって。