山、はじめます。

自然の中で過ごすって、こんなに幸せな気持ちになります!と伝えたくて。

北アルプス 室堂から薬師岳へ その3

結局、夜中の2時過ぎまで雨は降り続きました。

曇と雨の差は大きいよ…

しかも豪雨の部類に入る雨でしたけど。

ひとつの予報を信頼するのは、絶対にやめましょう。

希望的観測もやめましょう。

どうしても、自分が願う方を信じてしまいます。

 

そんなわけで、昨日は真っ白な景色しか見ていない五色ヶ原。

朝ご飯を食べて、ゆっくり支度して外に出たら…

息を吸い込んだまま、時がとまりました。

 

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うわぁ…

コーフンして、ザックを背負ったままカメラを手に、木道に飛び乗りました。

つるっ!!

凍ってた…あっぶねー。

慎重に乗り直します。

 

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ずいぶんと日の出が遅くなりました

雲から姿を見せた太陽が、たちまち目の前の景色を黄金色に染めてゆきます。

今日は6時間ほど歩く予定だから、ゆっくり朝を過ごしていました。

いつもは少し明るくなれば、すぐに出発しています。

遅くて良かった…この景色を見ることができてよかった。

いつも思います。

「こんな景色を見せてくれて、ありがとうございます」

何も考えず、想像もせず、ただ目の前の景色をそのまま覚えておきたいといつも思います。

山が見せてくれる景色は、いつだって期待していたより、ずっとずっとすごいから。

 

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太陽が昇りきると、こんな景色。

もう秋ですね。

朝は半袖で歩くとヒンヤリしますが、私にとってはちょうどいい。

 

さて、凍った木道で転倒しないように注意しながら歩きます。

ほんとにこえ~。

途中から、滑り止めの板が打ちつけられているようになりましたが、それまでは傾斜がついていたりすると、つるりーっと滑り「ひゃぁ」と声が出てしまいました。

 

木道が終われば…

あー、ほんとにきもちいい道!

 

あ、この地形はブロッケン現象が出そう。

しばし待ちます。

 

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太陽を背にこういう地形をのぞき込むと、自分の影を虹が囲みます

ハイマツとかぶってしまいましたが、虹が分かりますか?

 

振り返れば歩いてきた道が見える。

 

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周りの人と少しずらして出発するだけで、ずっと1人の静かな山歩きが楽しめます。

今日もアップダウンだなぁ。

どんどん下る。

そして、また登る…

半袖でも汗びっしょりになってきました。

山がいい香りです。

このアロマオイルが欲しい。

 

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青空に真っ白な飛行機雲

 

雲がダイナミックな動きで楽しませてくれます。

 

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そして晴れているのに、ライチョウ

今日は1羽ずつ、合計3羽。

ちょこちょこ道案内をするように、前を歩いていきます。

食べられちゃだめだよ…動きがとろすぎて、ほんと心配になります。

 

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これから歩く道もずっと見えます。

 

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ふわぁ〜っと雲がくるとステキな風景。

 

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さっきからずっと、本日お世話になるスゴ乗越小屋が見えてはいるのですが…着かないなぁ。

また下って、最後の登り。

40分+40分のコースタイム。

ほんとにそんなにかかるの?

ちゃんとかかりました…。

 

この道は、折立から室堂へ北上するルートの方がラクかもしれません。

南下するルートは、下りで全身を使うような場所があり、時間もかかります。

下りが苦手な私だけの感想じゃないですよ!

一緒のコースをたどっていた年配の女性がガイドさんをつけており、その方が言っていたのです。

私は折立と富山駅を結ぶバスの運行日の都合があって、南下するルートをとりましたが、下りが苦手なら折立から登ってきた方がいいかもしれません。

カメラなど、ブラブラするものはこういった道ではザックに収納すると歩きやすいです。

 

今日は、五色ヶ原からスゴ乗越小屋までにしておいて良かったです。

ゆっくり歩いてもこんな時間(お昼前)。

こんな大きな景色の中に、ぽつんとたった1人でいる感覚。

この時間が大好きです。

1人で歩いていて、怖いと思ったことはありません。

とても楽しみな時間です。

私にとって、登山はスポーツではありません。

ただ「この山頂に登った」と通過を記録するために歩いているのではありません。

 

長い時間歩くことができれば、速いスピードで歩くことができれば、確かにたくさんの山頂を踏めると思います。

でも急がず歩くことができれば、周りの景色をいっぱいいっぱい見ることができる。

ただ通り過ぎていくだけより、きっと記憶に残ります。

 

 

私は今回、次の薬師岳山荘まで歩く元気は残っていませんでした。

途中の薬師岳は、ほぼ3000mです。

今は、2270m。

そこまで登り返すんですよ、また。

 

つい2年前までは、10時間以上歩いても元気だったのになぁ。

でも過去は忘れます。

もう「私は10時間歩ける」って思うのはやめて、この先は計画をたてていきます。

 

小屋が近づいてきました。

この瞬間、ほっとします。