言われたとおり、先へ進むことにしました。
買ったばかりの原付に初めてガソリンを入れました。
バイク屋さんに
「初めて乗ると、いきなり残量が減ってしまうことがあるので、メモリが半分まで減ったら入れて」
と言われていました。
丁度よくガソリンスタンドがあったので
「少ししか入らないかもしれないんですが…」
実際、2リットルしか入りませんでした。
それでも気持ちよく入れてくださり、
「風が強いから気をつけてね」
と、ずっと手を振って見送ってくれました。
人を笑顔にするのはやっぱり笑顔と言葉なんだな、と思います。
自分に向けられる笑顔、気遣い、本当に嬉しいものです。
自分も人にそんな言葉をかけられるよう、意識しなくてもそんな言葉を選べるようになりたいです。
20番 鶴林寺へ。
四国の川は大きくきれいだなと思います。
急な上り坂になってきたので、途中で原付をとめて紅葉を楽しみながら上りました。
「空海さんが修行している最中に、2羽の鶴が金の地蔵を運んできた」とあります。
19番の宿坊で教えてもらった宿を目指します。
「そわか」は、21番 太龍寺へのロープウェイ乗り場の隣にあります。
般若心経の最後を結ぶ言葉が「菩提薩婆訶(ぼーじーそわか)」
それを宿名にしたんですね。
すてき。
水風呂と交互に入り、脚の疲れもすっかりとれました。
おいしい夕ごはんをいただいたあと、
「筒花火を見てきたら?」
と、宿の方が声をかけてくれました。
ツイてる…先週、台風でできなかった筒花火を競う大会が、目の前の川辺で開催されるとのこと。
会場へ向かうため、駐車場を横切ろうとしました。
都会の真っ暗は全然暗くないけれど、ここは完全に闇でした。
それなのに、ライトで足元を照らさなかったのは迂闊でした。
車止めにつまづき、何年ぶり!? っていうくらいド派手に転倒。
走ってたんで。
飛んで、両手と両膝をついたまま、ズザーッと滑りました。
いってぇ!
あ、でも膝は破けてないな。
それにしても痛いな。
ま、いいや。
ところで、筒花火ってなんだろう?
なに、これ!
すごくきれい…
風が強いから月が隠れたり、出てきたり。
火も雲も躍動感がある。
月あかりで、雲がオーロラのように揺らめいている。
風であおられた花火は、踊っているようでした。
どの筒花火も美しかった。
寒いのと膝が痛いので、途中で撤退。
宿へ戻って服を脱いでみたら、下に履いていた薄手のタイツも破けていないのに、膝と手のひらが大惨事。
特に膝!
すんごい血が出てんじゃん!
手のひらの傷には、砂利がいっぱい入ってるし。
見たらよけいに痛くなってきた。
これじゃもう風呂入れないや、絶対しみるもん。
寝る。
本日の走行距離:73km
歩数:10615歩
原付に乗った途端、ガクンと減りましたね。
もう万歩計をつけなくていいかな。