朝起きて外を見たら風が強い…船、揺れませんように…
以前、小笠原島への25時間の船旅で、他人の吐しゃ物を見て自分も吐いて、到着まで水も飲めず(もう二度とトイレに行けない、と思い)ベッドに横になっていることしかできなかったことが思い出されます。
アネロン(酔い止め)、お願い!
走り出してすぐ、行先に「フェリー」と書かれたバスを発見。
これについて行きゃいいじゃない~♪
でもバスですから。
いくつも停留所に止まるので、待ちきれず追い抜く。
バスについて行ってしまったため、昨日の下見が役にたたなくなってしまった。
間違えて、南海フェリー乗り場に到着。
そっか、札所を歩き終えてそのまま高野山へ行くなら、これに乗ればいいんだな。
無事、下見したフェリー乗り場へ到着。
発券は10時30分から。
でっかいなぁ~~「フェリーりつりん」
写真におさまりません。
4隻のフェリーがあるそうですが、全て2016年に就航しており、ピカピカでした。
写真で見たけれど、どれもかっこいい!!
フェリーは2ヶ月以内なら復路が割引になります。
往路で下船した際に証明書をもらっておくのをお忘れなく!
11時前から乗船開始。
わくわくする!
誘導に従って、原付でスロープを駆け上がり入船。
係りの人に示されたところまで運転してロックします。
下船時まで入れないので、必要な荷物は手元に用意しておきます。
酔わないうちに船内を探検しよう。
乗船して驚きました。
徳島からは20人も乗らなかったのに、中にはたくさんの人人人。
九州からの乗客です。
東京まで36時間もかかるんですよ。
女性専用は8人部屋でしたが、3人だけでした。
相部屋だから雑魚寝なのかと思っていたら、寝台車のような感じ。
カーテン閉めればプライベートスペースです。
普通クラスでこれかぁ、すごいな。
そして!
思わず声が出てしまったのが、24時間海を眺めながら入れる大浴場があること!!
10人は入れる広さ。
洗い場が6ヶ所もあり、リンスインシャンプーとボディソープも備え付けられていました。
脱衣所も清潔だし、鍵付きのロッカーだし、ここほんとに海の上?
波が高いときはクローズのこともあるそうです。
トイレや洗面もめっちゃきれい…
エアコンで船内は22℃に保たれており快適。
ホテルですよ、こりゃ。
展望デッキは客室階と上にあります。
食堂はなく、自販機でカップラーメン、冷凍食品、パン、フリーズドライ、アイスを買うことができます。
お湯は自由に入れられるので、持ち込みも可能。
カップラーメンなんて、コンビニよりも安い。
椅子と床が全て紐でつながっています。
揺れで飛んで行ってしまわないようにかな…そんな日は乗れないな…
ゲーム機も3つくらいありました。
確実に酔うので画面は見ていません。
お、動き始めた。
酔わないうちに少し寝ておきます。
2時間弱で目覚めました。
揺れが少ないので、ラウンジに行ってみました。
モニターがあるので、現在地が分かります。
え? まだ徳島と和歌山の間なの?
そりゃそうか、徳島から東京まで18時間の旅。
先日、「もしかしたら酔わないかも」と思い買っておいた本を広げるもすぐ酔う。
海をしばらく眺めたけれどおさまらない。
再び寝る。
復活してラウンジへ。
進行方向、左には陸地、右の展望デッキに出たら海と太陽と青空以外、なーんもない。
太陽が照らす海は、鈍い銀色に輝いています。
ここに椅子があればなぁ…
でもガソリン臭いから長居はできないか。
夜に、夜景と星空を見に行こうとしましたが、安全のため閉鎖されていました。
そりゃそうだ。
落ちたら火曜サスペンス劇場です。
よし、お風呂に行ってみよう。
海を眺めながら入るお風呂は、今までいーっぱい入ってきました。
でも、海が動くお風呂は人生で初めて!
湯がたぷたぷしています。
もう一度入ろう。
夕陽を見ながらの入浴。
船体の下からあがるしぶきが黄金色に染まっていました。
なんて景色だ、と思いました。
展望デッキで涼みがてら、空の色が刻々と変わっていくのを眺めます。
夜中目が覚めてまた入浴。
街の灯りを期待したのですが、遠いんでしょうね、見えなかったです。
昨日のホテルでもらった、使い捨てスリッパを持ってきて良かった。
お風呂出たあとやトイレ行くくらいで、靴をはきたくないですもん。
翌朝5時過ぎ、船内放送があり支度をします。
ちゃんと時間どおり着くんだ…すごい。
港の灯りがきれいです。
東京タワーも見える。
帰ってきたよ~。
これくらい揺れないって分かっていれば、船旅またしたい。
すっごく贅沢だなぁ。
などと考えながら、一番乗りでぴゅーんと出て駐車場から出た瞬間…
「おぉ~い、おかえり~」
ん?
両親がいるではないか!!
箱入りムスメ過ぎて恥ずかしい。
「原付で走ると冷えるだろうから」と、おにぎりとスープまで持ってきてくれてるし。
ほんとに親孝行しなきゃだ…
トラックはそこそこ走っていたけれど、車の通行量が少ない道を選んでくれてたらしく、先導してもらい30km以上ある家まで無事に帰れました。
1ヶ月ほどの四国の旅、読んでいただきありがとうございました。
改めて1日1日を思い出せて楽しかったです。
また山に行けるようになったら、山のこと書きます!