フシギですねぇ~、アラームが鳴る前にパチリと目覚めます。
牛乳、野菜ジュース、飲むヨーグルト、と普段飲んでいるけれど、山の上では飲めないものをゴクゴクいただきます。
トイレを済ませ、もう一度ザックのパッキングを確認し(登山口までクロックスのサンダルを履いていくので、登山靴を忘れたら話になりません)5:45にホテルを出ます。
う~ん、天気がいい!
嬉しいなぁ。
続々と登山者が駅に吸い込まれていきます。
駅前のコンビニにも、今日のご飯にするのでしょう。
おにぎりやサンドイッチを買う人の列が。
電車は「立山」行きなので、登山者の割合はどんなもんなのかなぁ、と思っていました。
有峰口で降りるのは、私と同じように折立から、薬師岳や黒部五郎岳、アルプスの秘境「雲ノ平」、水晶岳などへ向かう人。
下りない人は終点の立山から黒部アルペンルートで室堂まで行き、剱岳などへ向かう人、と大まかに分かれます。
昨年歩いたのですが、室堂から薬師岳に南下するステキなコースもあるので、一概には言えませんが。
有峰口で、思ったより下車しました。
予約をしている人から受付をして料金を支払い、バスに乗車します。
バス - 夏山バスのご案内(有峰線) | 富山地方鉄道株式会社
運転手さんから衝撃の発表が!
折立にはキャンプ場があり、夏はけっこうテントが張ってあるのですが、今年は閉鎖になったとのこと。
コロナの影響ではなく、熊が車の中をあさったり、登山者のザックを持って行ってしまったということがあったそうです。
自動販売機の横のゴミ箱の中もあさるようで、撤去されていました。
人間の食べ物の味を覚えてしまったら、野生のものを食べられなくなってしまうのではないか。
人間も同じですもん。
濃い味付けに慣れてしまうと、薄味では満足できない。
「折立に到着したら、サッと用意をしてすぐ登って」
とのことでした。
下山してきてバスを待つの怖いな…今回は岐阜の新穂高温泉に下るので違うのですが、折立に下るルートも考えていたので。
ビクビクしながら入ったのですが、トイレのコウモリがいなくなってる!
昨年は天井の二ヶ所にびっしりいましたけど。
よかった~。
さて、ここは標高1350m。
今日はアップダウンがなく1000mほど登ればいいだけなので、暑いでしょうが軽めです。
急ぐことはない。
陽が差す明るい森の中をテレテレ歩きます。
時間が許すなら、鼻歌を歌えるようなスピードで歩けば体の負担も少ないですし。
あ、シダかな?
葉が広がっているのと、針のように細長くなっているのがある。
ここで「なぜだろう?」と調べる人と、私のように「ふーん」で終わる人、差がつくんでしょうねぇ。
花の名前も全く興味が持てないし。
できるだけ軽くしたいザックの中に、ポケット図鑑を持ち歩いている人がけっこういることが衝撃でした。
毎回思うこと。
ゆっくり歩いていても、年配の方を追い抜くことがあります。
私は別に抜かなくてもいいんです。
キョロキョロしながら歩いていることが多いし、すいていれば10mは距離をあけているので気にしていただかなくていいのですが、「どうぞ」と声をかけられれば、余力があれば行かせてもらいます。
疲れていれば「ゆっくり歩きますので、どうぞお先に」と答えています。
そして抜く場合、小さく緊張します。
なぜかというと、私が横に並んだ瞬間、どうしてか?
同時に歩を進める人がいるのです。
あぶない!
ぶつかりそうになるし、そもそもピッタリ後ろにくっつくなら、抜かさせてくれなくてけっこうです!
知らない人に、たとえ数歩とはいえくっつかれて歩くのはイヤです。
追い抜いてもらう、と決めたのならその人が横を抜けてしばらくしてから、せめて数mは距離ができてから歩き始めてもらえないだろうか…
今回もまたそんなことがあり、しょうがないから距離をあけるべくグングン歩く羽目になりました。
8:20 折立を出発
9:10 アラレちゃんの立て看板! なつかしい~。昨年下るとき見つけられなくて。
9:40 景色のいいベンチ ただし暑い!
このベンチで森は終わりです。
景色が良くなりますが、遮るものがなくなりますので太陽を背負って歩きます。
ベンチはこのあとも、いくつもありますので混んでいたら先に進めばいいでしょう。
右には有峰湖が見えます。
深いブルー。
古くなった木材を取り換え、登山道を整備してくださっている人がたくさんいます。
炎天下の中、本当にありがたいです。
点検してくださる山小屋の人もですが、道を整備してくださる人がいて安全に歩くことができるのだと思います。
のどかな道。
視界の両側は豊かな緑が広がっています。
今日はダーンタフの靴下をはいて歩いています。
メリノウールの靴下は汗を吸ってサラッとするので好きなのですが、けっこう高い。
1足3500円もする靴下を、両親が1足ずつ誕生日にプレゼントしてくれたのです。
靴下は消耗品ですが、大切に、たくさん山につれていこうと思いました。
あれ?
ちょっと黒い雲。
風も冷たい気がする。
雨降るの?
小屋まであと少し。
念のため、ちょっと急ごう。
正解でした。
最後の歩き20分を小走りで、半分くらいの時間で太郎平小屋に到着。
受付を済ませ、ザックを指定された寝床に置いたところで、ザーザー降り。
間に合って良かった。
たまにやむものの、5時間ほど降り続きました。
山の天気は、分からないですねぇ。
まだまだのときは仕方ないけれど、「あとちょっと」で降られると、濡れたものを乾かす面倒臭さなどを考え、がっくりきます。
特にこの道は雷にあった場合、ひらけていて怖いので。
続きます。