太郎平。
何度も通ったことがあるけれど、泊まるのは初めてです。
ここを1泊目にするには歩行時間が4時間弱なのでもったいなく…でも今回は、今まで通ったことのない道で黒部五郎岳へ歩いてみようと思い、ここで1日目終了です。
コロナウィルスの影響で、定員を例年の半分以下にしている山小屋ばかりです。
ここも、タタミ4枚のスペースに2人以下でした。
山小屋がないと私は困ります。
トイレは?
水はどこで補給したらいいの?
歩いてきた後の冷たいビールは最高! CCレモンは最高(私)! という人もいます。
昔の登山と違い、山岳地帯は国立公園になっていたりしますので、指定された場所以外で勝手にテントを張ったり、用を足したりできないのです。
山小屋がなくては、登山自体ができなくなってしまう。
こんな状態(収容人数の激減)が続いたら営業を続けられない、という山小屋はきっとたくさんあると思うのです。
通年営業している山小屋は少なく、ほとんどは夏から秋の短い期間だけです。
その短い間(雪山は別です)に集中して訪れるたくさんの登山者を収容すると、布団1枚に2人、多いところでは3人など寝返りどころか身動きすらとれない、脚と頭が交互に寝るので目の前に知らない人の足がある、なんて話も聞くのです。
私はハイシーズン(本当は紅葉ドンピシャに行ってみたい)や土日祝に登山をしないので、そういう状況になったことはありませんが、山小屋によっては宿泊客が少なくても詰めて収容するところもありました(山小屋に泊まったのが初めてで、当たり前なのかと思いましたがそうではありませんでした。そこにはそれ以降泊まっていません)。
みなさん、そういう状況になったことがあったり話を聞いたりするようで、今年の完全予約制を歓迎している人もいました。
私も、山小屋がなくなったら困る、でもギュウギュウは嫌だ!
でもワガママは言えない。
イヤならテントかついで登ればいいんです…しかし、テントをかつげる人しか山に泊まることができなくなってしまったら。
山小屋、なくなってしまう?
そんな人たちだって日数分の水を持ち歩ける?
今年は山を歩きながら、そんなことを考えたりしました。
はっ!
昼寝をしていたら14:00過ぎてしまった~~~。
痛恨のミス!
太郎の行者ニンニク入りのラーメン(もちろん大盛にするつもりだった)おいしいのに…あーん。
11:40に到着したのですが
「混んでいるからちょっと寝たら食べよう」
と思っていたら提供時間(11:00~14:00)が終わってしまったではないですか。
山で食べるラーメン、とってもおいしいんです。
小屋の中を見学します。
それぞれの場所の掃除の仕方が丁寧に描かれていて、山小屋で働いていた頃を思い出しました。
雑巾がけとか、ホウキとか腰にくる作業が毎日だったなぁ。
ホウキは柄を長いものにしてくれたら全然違うのに。
雑巾がけなんて、小学生の頃は軽々だったのにさぁ…30年ぶりにやったらイメージどおりに全くいかなかったなぁ。
今はクイックルワイパーがありますからね。
談話室で山の雑誌のバックナンバーを読んで、行ってみたい山をピックアップしたり。
空腹で夕食を待ちます
17:00 待ってました!
ご飯と味噌汁をおかわりします。
下界では飲まないようなしょっぱい味噌汁も、汗をかいたあとだから。
対面で座らないよう配慮されているものの、やはり
「どちらから?」「明日はどちらへ?」
から会話が弾んで(しまって)いるテーブルもあります。
私のテーブルは…しーーん。
良かった。
もともと話したくない。
食べ終えて、「ごちそうさま!」でなくお辞儀で感謝を伝えて外へ出ます。
雲は多いものの、雨はやみ青空も見えています。
夕焼けはどうかな~。
山に行くとき、ぜーんぶの日が晴れてほしい! と願うのは図々しい気がして
「明日だけは頼みます。いちばん楽しみな日なんです」
と太陽にお願いします。
しばらくすると分厚い雲の下からいきなり、ぽこん! と太陽が顔を出しました。
ぽかりと浮かびながら沈んでいきました。
矛盾している表現になってしまいましたが、そう思いました。
この景色を見た18:30過ぎ、年配の男性が
「予約してないんだけど泊まれる?」
横柄すぎやしませんか?
マスクもしてないけど。
どの登山口にも注意事項で「予約してください」と書いてありますよ。
読んでないんですか?
今年に限っては調べないで来る、とかありえないと思います。
「空きがあるので泊まれます」と答えた女性に対して
「夕食できるよね?」
何時だと思ってます?
もう私たちは1時間以上前に終わり、小屋の皆さんも今、終えたとこ。
これから片づけや明日のお弁当の準備やらあるんですよ。
予約ナシも到着時刻も口調もヒジョーシキすぎる。
寝る前に、やなもん見た。
明日は朝食はいただかず、5:00頃出発する予定です。
ガサガサ音をさせて周囲の迷惑になっては悪いので、乾燥室で乾かしてもらった明日歩く格好に着替え、寝袋に入ります。
今年は直接布団ではなく、持参した寝袋やカバーに入ってから布団を使用する山小屋もあります。
それぞれの山小屋が工夫をして営業を続けてくれようとしているのですから、協力します。
さっき昼寝したばかりだけれど、おやすみなさい。
続きます。