おいしい朝ご飯をいただき、ゆっくり支度できました。
今は晴れているけれど、風と雨の対策をしっかり。
6:10 出発
このきれいな沢ともお別れか…
橋を渡り、梯子を下ります。
小さな滝の苔がきれい…昨日も見とれましたが、今朝も見とれます。
なんて鮮やかな色。
やっぱり苔は水があるとすっごくイキイキしますね。
今日の目的地は高天原ですが、左に行くと何度か沢を渡らなければならない(増水していたらイヤ)ので、雲ノ平から向かう計画です。
雲ノ平方面、樹林帯の急登が始まります。
朝イチでこういう道、ほんっと多いけど寝ぼけた体にきつい。
息が上がらないよう、意識してゆっくり歩きます。
それでも汗が噴き出ます。
苔がついた岩ばかりなので、慎重に歩かないと滑ります。
登るのきついけど、この滑る岩を下る方が怖いかも。
1時間以上登ってやっと、昨日ラーメンを食べた太郎平小屋と同じ高さくらいまできました。
少しなだらかになってきたかも。
7:30 木道になり、なだらかな道で一息つけます。
樹林帯から抜け出た途端に強風。
半袖では耐えられそうもなく長袖を着ましたが、再び樹林帯…
着ては脱ぎ、の繰り返しです。
でも面倒がらずにそれをやらないと体が冷えてしまいますから、下界ではやらないことを山ではちゃんとやります。
7:50 雲ノ平名物(勝手に名付けました)木道の始まり
良かった…今日、稜線歩きじゃなくて。
この風で3000mの稜線はキツイ。
タイツを持ってくれば良かった、とチラっと思ったくらい体感温度は低かったです。
沢を渡るのがイヤで雲ノ平経由にしたのですが、ほかの意味もありました。
秘境と言われ、人気の雲ノ平。
山で出会う人といつもいつも話すわけではありませんが、それでも同室になった人と話すときに必ず
「どこの山が好き?」
という話になります。
そのとき「雲ノ平!」と答える人が多いのです。
5年以上前、雲ノ平を歩いたことがあるのですが、
「尾瀬もこんな感じなのかなぁ、ずっと木道が続いていて同じ景色」
としか思えなくて。
今回は実験というか…あの頃よりトシをとったから、わびさび(?)を感じ取れるようになっているのではないか。
みんなが口をそろえて「いい!」と言う雲ノ平の良さを少しは分かるのではないか。
結論。
やっぱり分からない。
風が強かったから、天気が悪かったから、とかではないと思う。
〇〇庭園、と名前がついているところを通過しても何も分からず…
緑の山に囲まれていて気分はいいけれど、私には稜線歩きの方がずっと楽しい。
8:40 雲ノ平山荘
この小屋、カッコイイんですよ。
すごくすてきだと思う。
小屋に入ったのは初めてですが、10年くらい前に建て替えたばかりで、中もとってもきれいでした。
ジャズが静かに流れていて、山の上と思えない。
オシャレなログハウス。
トイレをお借りし、カッパの絵柄の手ぬぐいを買いました。
ロビーには何組ものお客さんがいて、軽食の時間を待っているのかな? と思ったらそうではありませんでした。
昨日、雲ノ平に泊まり、私が登ってきた折立へ下山予定だそうですが風が強いので、
「停滞します!(=もう1泊泊まります)」
「ウチラも!」
と宣言していました。
長く山を歩く際は、日数に予備日を設けた方がいいのです。
1日が無理でも、せめて半日。
そうすれば「どうしても今日中にここまで行かなくてはならない」と無理をせずにいられます。
私も今回、山の中で4泊する予定です。
予備日ではないですが、天候が悪化した場合、安全に下山できるルート(エスケープルート)を計画に出してあります。
明日と明後日が稜線歩き。
でも天気予報が良くない。
明日は稜線歩きではないルートを選べますし、明後日は雨風が強ければ、槍ヶ岳まで行かずに新穂高へ下山するルートを考えてあります。
8:55 出発
たまに雨がパラパラしますが、長くは続かず「このままもってくれ!」という感じです。
雲ノ平山荘を出てすぐ丘のようなところを登って下ると…地形の関係でしょう。
全くの無風にビックリします。
けっこう下ります。
台風の影響でしょうか、木ってこういうふうに倒れるのか…
10:05 木道
いい道でのんびりします。
歩きながらパンを食べて先を急ぎます。
10:50 高天原峠
意外と時間がかかってしまった。
やっぱり下りは苦手です。
沢の音がはるか下に聞こえます。
あそこまで、まだ下らなくちゃいけないんだ…
11:20 岩苔小谷
風で落ちた松ぼっくりが、おでこを直撃。
いってぇ…と一瞬うつむいて、顔を上げたらもう1個直撃。
コントかよ…痛かった…
ここから木道&なだらかないい道、のんびり歩きます。
あと少しだ!
お腹すいた!
11:40 高天原山荘に到着
温泉に入るぞ~!!
続きます。