この山小屋から見える槍ヶ岳、とっても好きなんです。
夕暮れ、槍が真っ黒なシルエットになります。
朝陽、槍が赤く染まります。
今回はどちらも見ることはできませんでした。
次のお楽しみにとっておこう。
この小屋も何回泊まっているだろうか。
3回は泊まってる。
ヒュッテ大槍|北アルプス表銀座 槍ヶ岳(やりがたけ)の山小屋 燕山荘グループ
受付を済ませ、つけ麺を注文。
毎回これ。
泊まらないときも食べてます。
ほかもおいしそうなんだけど…
チャーシュー、うまぁ~。
ん?
チョコバナナケーキ?
普段なら食べようと思わないのですが、なぜか食べたくなりました。
最後の急坂にやられたのでしょう。
しかも200円って…
同じグループの燕山荘、ケーキが有名だけれどそれなりのお値段するよ?
200円でほんとにいいのかしら。
温かいチョコがかかっていて、ふわぁっとバナナの香り。
しっとり、おいしい!
お腹が満たされたので、ザックを寝床へ運びます。
例年なら繁忙時期は、この布団に3人寝るんですよ。
それが3帖(6人分)を独り占め。
着替えてサッパリし、食堂で山の雑誌を読んで過ごします。
受付にある真鍮のチャームやピンバッヂが気になる。
それにしても、ピンバッヂってどこにつければいいの?
ザックやウェアじゃ穴が開くし。
せっかく防水機能とか撥水機能とかあるのに、穴開けたくないんだよね。
全部チャームにしてほしいなぁ。
うーん、やっぱりチャームを買っちゃう。
欲しいときに買わないとなくなるし、やっぱり買いたくなってもすぐ買いに来れないし。
会社の人へのプレゼントと自分に買いました。
外は真っ白。
明日は朝から雨、確実でしょう。
今日、上高地まで一気に下山することもできました。
天気が悪くなることが分かっているなら、キャンセルしてそうする人の方が多いと思います。
でも、山で長く過ごしたかったし、微力ですが少しでも売上の足しになるように。
明日は雨でもいい、下山するだけ。
2時間ほど雨と風にうたれて、すぐに森の中のさんぽ道になるから。
15:00 激しく窓をうつ雨と風。
良かった、早く着いて。
山の雑誌を読みながら、秋に登る山を考えます。
さて夕食!
ダイニングもおしゃれなんですよ。
椅子がこの形なので、混雑(例年)していても隣の人とくっついたり圧迫感はなさそう。
丸椅子がいちばんイヤ。
この幅でこの人数?ってくらい並べることができるから。
隣の人の肘が脇腹にガシガシ当たったことがあります。
写真だけ見ると、山の中って信じられませんよね。
昨年のスゴ乗越小屋も、広さが違いますがこんな雰囲気でした。
料理に自信のある小屋はこうなんでしょうか。
うめーうめー!
幸せ~。
乾杯ワインがついています。
飲めないので辞退。
食後に、昼食べたケーキがおいしかったのでチーズケーキ(これまた200円)を頼みました。
冷えたチーズケーキ。
とてもおいしく、贅沢な気持ちになりました。
スタッフの子が焼いているそうです。
すごい!
夜はこのストーブがつきました。
雨と風の音がすごい。
テントの人は怖くないのかな。
トイレ行くの大変そう…いちいち雨具着ないと、この降り方じゃずぶ濡れになる。
小屋の中は本当にピカピカです。
トイレも。
この状態を保つのにどれだけの苦労があるか。
本当にありがたいです。
寝床の向かいには関西から来た女の子。
山に登るために免許をとったと…頭が下がる。
私は免許をとったのに結局、運転が怖くて、原付に乗る以外は身分証明書です。
マスクをして距離を保ちながらですが、夕食後、ぼそぼそと山の話をしました。
「今回の山歩きも最高だったな」
5日前、富山に着いたのがすごく昔のことのよう。
薬師沢小屋の前の沢の色、きれいだったなぁと振り返っていたら、いつの間にか眠っていました。
コト、カチ…
かすかな物音で目を覚ましました。
5時少し前。
あぁ、朝ご飯の支度をしてくれているんだ。
小さい頃、親が朝ご飯を作る音で目を覚ますのが好きでした。
冬なんて特に、温かい匂いがどんどん部屋に入ってきて、空気も暖まっていって。
おはようございます。
「どうぞー、用意できています。 いっぱい食べてくださいね」
はい、ありがたく!
手を合わせ、いただきます。
朝から野菜がたっぷり、そしてサバ。
これがふっくらでおいしかった~。
今年はいっぱい北アルプスを歩けて良かった。
どの山小屋も、そこで働く人たちの尽力のおかげで、マスクを着用という今までと違う面はあっても、本当に快適に過ごせました。
温かい食事、暖かな寝床。
それを山で提供してもらえるのは当たり前のことではありません。
山小屋がなければ山を歩くことができない人の方が多い。
来年もどうか営業をしてもらえることを祈ります。
続きます。