登って潜って、月をみて。

生きていれば、こんな景色に出会うことができる。こんなに幸せな気持ちにさせてくれる。

北アルプス 雲ノ平〜高天原温泉〜槍ヶ岳〜上高地へ その6

さて最終日。

朝、おいしいご飯をたっぷりいただきました。

他のお客さんは全員、これから槍ヶ岳を目指す人たち。

夜中、激しく窓をうちつけていた雨も風も、明け方にはだいぶ弱まっていました。

「きっと雨あがるよ。槍ヶ岳登れるといいね」

寝床が向かいだった女の子と「気をつけて」と言い合って、すぐ出発することにしました。

下山するには全く影響のない雨だったからです。

 

5:50 出発

6:15 坊主岩屋下

6:45 天狗原
7:10 曲沢

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いやぁ…景色が見えないと黙々と歩くだけになり、やっぱり速いわ…
もやが幻想的。

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雨は降ったりやんだり。
でも風がおさまっててよかった!
濡れた岩はやっぱり滑ります。
気を抜くとヒヤっとします。

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7:25 大曲
この岩、ドアみたいに色が変わっていておもしろーい。

8:30 槍沢ロッヂ
昨日、槍ヶ岳山荘で買った槍ソックスがここでも売っていました。

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ほんとに静かだなぁ…
雨の音がやわらかい。
露がたっぷりついた葉もきれい。

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ババ平テント場近くなると、森の中のいい道になります。
 
7:50 テント場
トイレとちょこっと休憩。
太陽でてきた!

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梓川に手をひたします。
冷たくて気持ちいい~。
この流れがどんどん大きくなって、河童橋まで続いてくんだよね。

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9:00 ニの俣

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9:10 一の俣

槍の先っぽがちょこんと見えるはずの槍見河原から、槍は見えず。
みんなが登れますように。
あの大きな景色が見られますように。
天気ばかりはどうしようもないけれど、それぞれが見たい景色を見られたらいいなと思います。
見られなければ、また来るんですけどね。
 
あー、早くシャンプーしたい。
2日目に温泉入りましたけど、髪は洗ってませんからねぇ。
足元が危なくなくなった途端に、明日からの仕事のこととか、日常が頭に浮かびます。
 
終わるのがもったいないから、もう先が見えたし、ゆっくり歩こう。
予定時間よりだいぶ早い。
 
10:05 横尾山荘
このあたりで土から砂利道になり、ちょっと飽きてきます。
 

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11:05 徳澤園
高菜チャーハンとカレーで迷いますが…高菜チャーハンは15分かかるのか、待てない!
カレー大盛にしよう。

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うまい〜。
上高地で山賊焼きも食べたかったのですが、温泉の時間がなくなるからここで大盛にしておきました。
この店内もすごくオシャレ。

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11:35 出発
12:20 明神館
13:00 河童橋
河童橋にこんな人がいないなんて…

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五千尺ホテル隣の売店で、ソフトクリームに目が釘付け。
はちみつっぽい。

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13:15 バスターミナルに到着。
切符を買って列に並びます。
ほっとしたら、さすがに疲れました。

ひらゆの森で、シャンプーして温泉につかって体がほぐれました。
血行が良くなりそうと、勝手に思い込んでいる温冷交互浴を実践します。
普通のお風呂と水風呂を、1分と30秒(膝下だけ。冷たくてそれ以上ムリ)ずつ交互に入るだけなのですが、自宅ではできない(2つも浴槽ないですもんね)ので温泉でだけやっているのです。
脚がジンジンしてきます。
おばちゃん達がなぜか同じことをしています。
「へぇ~、登山のあとにやるといい方法なのかも?」
おばちゃんの背中に私と同じミレーの下着の跡があったので、登山者だと分かったのですが…
なんとなく見ていたら、おばちゃん達も私を見ています。
「これ、疲れがとれるわね!」
「何秒ずつやるのがいいのかしら」
え? え? まさか? マネされてるの?
ヤバい、正解なんて分からない。
とりあえず、自分のルールを守ります。
テキトーでなく1分と30秒、きっちりなぜか計り繰り返します。
 
「あ~、脚がすっきりしてきたわ!」
それはなにより!
お役に立ててよかったです。
 
帰る前に、入り口近くのカフェで米のシェイクを飲みました。
思った通り甘酒っぽい。
さつまいも、カボチャ、りんご、あとなんだったか。
りんごにしました。

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磯部餅も食べたのですが、まだお腹がすいてるんだけど…と思っていたら、高速バスの休憩で入った諏訪湖サービスエリアで、味噌を塗った焼きおにぎり発見!

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ひとつは辛いと言うので、ふたつにしました。
うまい〜、満たされた。
そしてバスで爆睡。

 
5日間、富山、岐阜、長野を自分の脚で歩きました。 
夢がたくさんかないました。
黒部川の水のきれいさに見とれて
高天原で乳白色の温泉につかり
熊を見て
キーホルダーや手ぬぐいやかわいいグッズを手に入れ
しっとりした森を歩き
小屋でたくさんおいしい食事をいただき
無事に帰ってくることができました。
本当に幸せ。

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これは、ヒュッテ大槍の支配人のお兄さん手作りの革製品。
登山靴だけでなく、他にもありました。
濡れちゃうといやだけど、ザックにつけたいな。

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これは家の鍵につけました。

余談ですが…今回、初めてオムツを試しました。

働いていた山小屋にも置いてあったし、今回のように涼しくて5時間以上トイレがないルートを歩くときに心強いのではないか、と思ったからです。

真夏はバテるけれど、全て汗になって出るのでトイレの心配をあまりしませんが他の季節は気になります。

結論を言いますと…私はダメでした。

はき心地は「違和感なくてすごい!」だったのですが、そもそも何かを着用した状態で用を足すということを、小さい頃のおねしょ以外したことないじゃないですか。

お腹の具合が悪くて漏れる、とは違いますよね。

緊急事態は緊急事態だけれど、不可抗力でなく。

意識して出す? というか。

脳が「出していいの?」と混乱しているのが分かりました。

そしてそして…なんとか出せたものの…

そのオムツは150mlを2回うけとめるもの。

「ん?? 1回分は、150mlじゃないんじゃないか」

イヤな予感は当たりました。

出す前に気づこうよ。

受け止め切れるわけがない。

あふれる感触があり、急いでズボンを下ろしましたよ…

あくまで150ml✕2であり、300mlではないということです。

想定される1回の量ってそんなに少ないの?

 

なぜ下界で試さなかった、自分。

着替えが豊富なわけじゃないんだよ。

バカね。