登って潜って、月をみて。

生きていれば、こんな景色に出会うことができる。こんなに幸せな気持ちにさせてくれる。

月山和紙の灯りを作りました

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2日目の朝起きてみると、あちゃー。
雪、けっこうつもってるじゃないの…
上空1000メートルに、マイナス6℃の真冬の寒気って言われても。
12月半ばの気温を今、もってこられてしまった。
寒い地方に住んでいる方には見慣れた景色かもしれませんが、こんな雪、山でしか見ないです。
東京では何年か前に一度だけですもん。

旅の予定として考えていたのは、すべて外を歩くことばかり。
しかも湯殿山にも行こうとしてた。
今月あたまに、そこへ続く道路は冬季閉鎖され、湯殿山神社も閉山していました。
雪が降っていたから調べたけど、そうでなければ行っていました。

宿の近く、県立博物園も10月末で今シーズンは終了。
園内を散歩して、ハンモックでの昼寝が最高だったんだけどな。
自分の住んでいる地域の当たり前と、寒い地域の当たり前は違うってこと、忘れていました。

羽黒山の約2400段の石段もこの雪では登るにも滑りそうだし、湯殿山とあわせて来年また来よう。

下調べは、ちゃんとしないとダメですね。
9月に決めていたので、そのときはいろいろ調べたのですが、11月に閉まっているとは全く考えていませんでした。

クラゲが幻想的な加茂水族館は行ったしなぁ。
クラゲの手ぬぐい、お気に入りです。

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宿の方が宿泊客の車の前を雪かきしてくださっています。
月山志津温泉には、ほかにもいくつか宿がありますが、どの宿も7時前から除雪していました。
学校に通う子どもたちを乗せる路線バスも通るこの道。
この道しか国道に下りることはできないのですが、ここから少し下れば雪もなくなるとのことでした。
たった数キロなんですけどね。
不思議です。


さて、2泊目をどう過ごすか。
お腹をすかせるべく、筋トレはしよう。
そのほかに…スマホで調べていたら、「西川町自然と匠の伝承館」で、例えばこけしの絵付けなどが体験できることを知りました。
しかし、人数が5人以上からだったり、1週間前の予約だったり。
和紙のランプ作りもある!
これも5人以上か…できないなぁ。
あれ?
この名前…宿の灯りを作っている娘さんじゃないか!

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1泊目の夜に聞いてみたところ、娘さんの予定があいているとのことで、2泊目の夕方、和紙のランプ作りを体験させていただけることになりました。
やったあ!
宿泊客に限り、2名から体験できるようです。
たまたま宿に来てから受けてくださいましたが、ご興味があるようでしたら予約時にご相談された方がいいかもしれません。

今回つくる灯りはこれ!
え!
こんなのを作らせてもらえるの?
料金は、材料費込みで5,500円。
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まずは風船に和紙を貼ります。
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デンプンのりを水で薄めたものを刷毛でサッとつけ風船に貼ったら、その上から刷毛でなぞり空気を出します。
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重なっていいので、貼り忘れがないようにします。
それが終わったら、紐で飾ります。
麻紐だと主張する線になり、凧糸だと軽やかな線に。
凧糸を選びました。
薄めないデンプンのりを紐になんとなくつけて、からめていきます。
紐の始まりと終わりに、和紙を貼ります。
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次は押し花にした葉や花を貼ります。
乾いているのでパラパラと落ちてしまい、なかなか難しい。
ここ! と場所を決めて和紙を上から貼りました。
紐の上にも和紙を貼っていきます。
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ここまでで2時間。
仕上げに刷毛でなぞってもらい、和紙が足りていないところに貼ってもらいました。
まだらだった表面の毛羽立ちがとれ、なめらかな白い球体になりました。
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あとは翌朝、チェックアウト時に30分ほど。

中の風船を外し、針金の枠をボンドでつけていきます。
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帰ってから、画鋲や目打ちで好きなように穴を開けます。
この穴から灯りがもれ、やわらかな光を壁にうつすのです。
どんなふうに穴を開けようか、楽しみです。

その前に、大切に持ち帰らねば!

次に泊まるときは、今回とは違う灯りを作ることができるそうです。
藍染の和紙でうしろに透ける光を楽しむもの。
ステキです。
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雪が降ってくれて良かった。
そうでなければ宿でこんな時間を過ごせること、気づかなかった。

スノーシューもできるみたいだから、冬も行っちゃおうかな…