山では、ただ景色を見ているだけで涙があふれてくるときがあります。
太陽が昇る。
ただそれだけのこと。
それは毎日毎日、繰り返されていることです。
特別なことでは決してない。
でもそれが尊い。
日々、当たり前にできていたことができなくなる。
それを毎日実感させられた2020年だったと思います。
そして2021年も、感染を拡大させない暮らし方には少しずつ慣れてきたものの、以前とは程遠い毎日を過ごしています。
「フツーだと思っていた毎日は幸せだったんだ」
特別でなくても大切な時間がたくさんあった。
フツーは尊いんです。
山では、そこにいる誰をもトリコにする瞬間がたくさんあります。
太陽が昇り、山肌を金色に染める。
それまで寒くて手もかじかんでいて、でも太陽が姿を見せた瞬間、暖かさに包まれます。
太陽が昇る。
そのことは同じでも、毎朝違う景色になる。
毎日の暮らしと一緒かもしれません。