登って潜って、月をみて。

生きていれば、こんな景色に出会うことができる。こんなに幸せな気持ちにさせてくれる。

中央アルプス 空木岳へ その3

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極楽平を出発し、右に左に絶景を眺めながら歩きます。

たまにハシゴ。

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興味はないけれど、花の写真を撮ったりします。

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10:25

濁沢大峰

ゴゼンタチバナだっけ(違っていたらスミマセン)、八ヶ岳で教えてもらった花に似ているなぁ。

その後ろの花もかわいい。

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アップダウンの始まりです。

△2480くらいまで下り、△2750くらいまで登り返す。

 

実力以上の山歩きはしないつもりだけど、今、もしこの場で命を落とすようなことがあったら後悔することはなんだろう。

頭に浮かんだことは下山したらすぐにやらなければいけない、と思いました。

山では時間がたっぷりあるので、もちろん景色も堪能するのですが、歩いている間ずっと(例えば1週間とか)こんなことを考え続けることもあるのです。

命を落とすことなく、元気に帰ることがいちばん。

だから、ここは無理だと思ったら絶対に引き返そう。

自分に言い聞かせて進みます。

ひとりだから、止めるのは自分しかいません。

「ここを下れないと思ったら登らない」

登りより下りの方がずっとずっと怖いですから。

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振り返ると心が震えます。

心は心臓ではない、脳にあると思うのですが胸の辺りがふるふるする。

じーんと温かくなります。

こんなに歩いてこれたんだ。

そして行く先を見れば、あそこまで歩き続けられるんだ。

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11:40

檜尾岳△2728

汗をかいているせいか、尿意を感じないのでトイレには寄らずに進みます。

左の丸まっちい建物が避難小屋。

ここ、景色いいなぁ!

泊まりたいけど…水がな…

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今回は途中に水場がないため、3リットル持参しています。

そのせいでしょう、ザックがいつもより重い。

 

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剣岳から「遠いなぁ」と見ていた頂に近づいている。

 

ツアーで鎖場が渋滞しているため、おにぎり休憩にしました。

何度も追いついているんですけどね…

こちらから「譲ってください」とは言いづらい。

こんなとき、譲ってもらえなくてもイライラするより「よし! 休憩しよう」でイヤな気持ちにならないようにします。

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今日初めての座り休憩。

来た道を再び眺めます。

さっきの避難小屋からずぅっとたどって…けっこうアップダウンあったなぁ。

がんばったなぁ。

幸せです。

こんなに歩けて。

すてきな景色を見ることができて。

風も気持ちいい。

最高です!

 

こういう斜めの岩は、歩きにくくはないけれど慎重に。

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13:05

熊沢岳△2778

ガスが上がってきました。

下界は暑いんだろうな。

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いつもは、登りなら地図のコースタイムの60~80%くらいで歩けるのですが、今回はコースタイムどおり。

疲れてきたし。

もし次回、同じコースを歩くことがあるなら宝剣岳はパスしよう。

マイルールでは、14:00までには小屋に着きたいんです。

でも久しぶりに宝剣岳へ行きたくて、そうしたら14:00には絶対着かないって分かっていたのに、天気が安定しているというのもあり…

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14:35

東川岳△2671

小屋が見えてきた〜。

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15:00

木曽殿山荘

 

はやくCCレモンが飲みたい!

ありますように!

小屋に近づくと、いつもそう思います。


そして…じりじり焼けている気配はあったけれど、半袖から出ている腕が真っ黒で水ぶくれになっていました。

いや~、天気よくてよかった!!

 

続きます。