「登ったことのある山は特別に思えるよ」
初めて山を登る人たちに、いつもこう言っています。
富士山は、もともと特別な感じですけどね。
あの山に登ったんだ。
てっぺんまで行けたんだ。
富士山を目にするたびに、そう思えるとしたら。
なんか、いいな、と思うのです。
私だって、どこかの山を歩いているときに、登ったことのある山が見えたら嬉しいですもん。
特徴のある形でないと、なんて山か分からないんですけどね…
台風が過ぎ去った翌日の高速バスでスバルライン五合目へ向かいました。
天気がいいせいか、お盆の終わりなのに下りが混んでる~。
私は10年ぶりくらいの富士山。
初めて富士山に登る23歳の女の子が一緒です。
太ももを地面と平行まで上げてその場で足踏みするのをやるといいよ、と教えたら「3日に1度やりました!」と満面の笑みで報告してくれました。
2週間しかないんだから毎日やれって言っただろう!
自分のためですからね。
まったくもう!

五合目に着いて富士山を見上げたその子は
「あんなに高いんだ…」
振り返って見えた雲海(バスの中からも見えていたので起こしたけど起きなかったのです…)には
「初めて見ました! なんですか、これ! すごい、すごいです~」
と大興奮。
よかった、天気のいい日に来ることができて。
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今夜はここのカプセル(男女別)で仮眠をして、2時か3時には出発です。
ザックを置いても余裕のあるスペース。
お土産を見たりして、五合目を満喫することにしました。
続々と到着するバスから、たくさんの人が降りてきます。
半分くらい外国の方です。
ツアーもけっこうあるようでした。
今回は午前中に出発するバスでしたが、15時過ぎにバスタ新宿を出るバスに乗れれば、私のように昼過ぎに終わる仕事なら、1日の休みで富士山に登れてしまう。
東京からいちばん近い3000m峰ですね。
だから毎年、テレビで特集を組まれてしまうような、ノリで来ちゃった〜みたいな人たちがたくさん登るのでしょう。
先日もクロックスのサンダルで「痛くて歩けない」や、半そでで「寒い」と引き返してくる人たちが映っていました。
御中道(おちゅうどう)から大沢崩れをいずれ歩きたいと思っているのですが、今年も通行止め。
もう見れないのかなぁ。
お腹すいた。
やっぱり、かつカレーだな。
おいしい。
その子がご両親にさっそく写真を送ったら、お父さんがコップにご飯をつめて同じようなカレーを作って写真を送ってきたので笑いました。
いいお父さん。
おやつに買ったメロンパンも、カリッとしてココアっぽくておいしかった。
明日の登頂を祈念して…
この病にかかってる人、たくさんいると思います。
五合目で仮眠をしない場合でも、この標高に一気に上がってくると体に負担になりますので、1時間以上休憩をとってから登り始めるといいと思います。
五合目なので、もちろんお風呂(シャワーは5分500円)はありません。

コンセントは枕元にありましたが、山では通信しない時は機内モードにしておきます。
おやすみなさーい。
すぅっと寝入ったとたん、団体客向けに夕食開始のお知らせやお弁当を取りに来ない人を呼び出す館内放送だったり、具合が悪い人が出たのでしょう、何度も救急車のサイレンが鳴り、眠れなくなって睡眠不足…
それでも1時に起床。
昨日買っておいたおにぎりを食べます。
こんな時間に食べることないよねぇ。
目をつぶってうとうとしながらおにぎりを食べる姿を見て、高山病などにならずに山頂まで行けるといいね、と思いました。
予定通り、2時前に出発。
続きます。