登って潜って、月をみて。

生きていれば、こんな景色に出会うことができる。こんなに幸せな気持ちにさせてくれる。

雨飾山へ その2

今朝は出発が早いので朝食をお弁当に変えてもらい、夕食時に受け取りました。

スリムな弁当箱です。

これはいい。

山に持っていきやすい形。

どーんと四角いお弁当箱だと、どうやって入れても横倒しになって漏れてるんです。

宿の方が6時に車で登山口まで送ってくださることに。

標高差150mの上り坂、1時間を5分に短縮できるなんて…

ありがたいです。

朝の気温は、氷点下になりませんでした。

昨夜はよく晴れており、寝る前に露天風呂から見上げた夜空には、星がたくさん瞬いていました。

このままだと放射冷却で冷え込むだろうなぁと思ったのですが、4時前に起きたら曇っていて2℃。

 

小谷温泉休憩舎△1150(雨飾荘は△1000)

ヘッドランプがいらないくらいに明るくなってきました。

トイレを済ませます。

次のトイレは…ここに戻ってくるまでありません。

携帯トイレの自動販売機と回収ボックスがあります。

ギリギリ間に合うと思われます。

 

6:15 

いきなり下りから始まります。

傘をささないくらいの雨がぱらついてきましたが、5分ほどでやみました。

よかった…

暑いのにカッパ着たくない。

幻想的です。

凍っているよりはマシですが、濡れた木道は滑ります。

 

木道が二股に分かれました。

どちらを行っても合流しそうだけれど、左の道が古そう。

左は足元が沈み、道がぐしょぐしょでした。

右へ行った方がいいです。

 

葉が落ちて見晴らしがよくなっています。

幹の形がよくわかる。

なんか力強いな。

 

6:30

2/11です。

これから400m進むごとに、これがあるはず。

11ということは、4.4kmで山頂か。

木道が終わり、登山道になりました。

 

 

この道、下るの苦手かも…

滑りそうな土。

「この道を下ることができるか」と考えながら登ることにしています。

下りの方が難しいですから。

 

6:50 

3/11か。

励みになりますね。

振り返ったら木々の間から雲の帯が見えました。

急登なので、0℃近いのに、半袖でも汗が噴き出ます。

 

マンモスの牙のよう。

 

張り巡らされた根っこの間や、濡れた石に慎重に足を置く。

その繰り返しです。

今のところ「いい道~」とのんびり歩けたところは木道だけ。

 

やったー。

青空が見えてきました。

 

7:15 ブナ平

ここから2時間ってなってるけど、3時間かかりました。

遅くなったかなぁ。

 

7:30

5/11

だいたい20分で、400m進んでいますね。

 

△1500超えたあたりで、登山道の脇に雪が出てきました。

歩くところは、ぬかるんでいます。

足を置くところを間違えなければ登山靴が沈むまでは至りませんが、けっこうズボズボはまるのでドキドキです。

 

6/11を過ぎると、沢へ向かって下ります。

沢に近づくにつれ、ヒンヤリ。

 

7:55 荒菅沢

沢へ下った分、登り返します。

△50以上、下ったからなぁ。

 

8:25

7/11だ。

静かです。

葉の上に積もった雪がとけて、滑り落ちていく音しか聞こえません。

誰もいないオフシーズンの山、最高です。

 

雫がきれいだ~。

ついつい、雫撮影会になってしまいます。

△1800より上から、登山道にも雪が出てきました。

木々の枝も凍っています。

霧氷 - Wikipedia

違いがよくわからない。

何度読んでも、わからない。

枝からスルリと抜けた氷が落ちて、カシャッと割れる小さな音。

 

凍っている丸太の梯子、こわぁ~。

 

9:30 

9/11

 

 

高尾山は、3.2kmで△400上がる(1時間)

雨飾山は、4.4kmで△800上がる(4時間)

なんで高尾山を出すのかと思われそうですが、何度も登っている高尾山がやっぱり基準になるのです。

 

9:40 笹平

ここから山頂まで40分。

このあたりから、背の高い笹が多くなります。

雨のあとや夜露に濡れた笹は、全身を濡らします。

雨具の上下はもちろん、ザックカバーもあった方がいいです。

今回、雨具の下は着用しませんでしたがビショ濡れでした。

日帰りだと持っていかないんですよね~、失敗しました。

すぐ乾く素材のパンツだったので、1時間もしたら乾きましたけど…

冷えは山では一大事。

よくないですね。

そして事件。

笹に覆われてはいるが、ただの雪道だと思っていました。

左足が雪の下にあった氷を踏み抜いた、と思った瞬間、ふくらはぎの下あたりまでズボッ。

すぐ引き抜いたけど、登山靴の中に泥水が…

やっちまった。

しょんぼりです。

泥水を吸った靴下が、1歩踏み出すごとにグショグショ音をたてます。

さっきまで聞こえていた、氷が落ちる音なんてもう聞こえません。

気持ち悪いよぅ…

冷たいよぅ…

靴ズレしないかが心配。

靴ひもをきつく結びなおします。

 

氷の花に励まされながら、先へ進みます。

空がいつの間にか、真っ白。

青空もどこいっちゃったの。

 

そういえば、笹っぱらが女の人の横顔に見えるっていうの、ここだ。

雨飾山 女神の横顔」で検索すると出てきます。

今の季節じゃ雪が混ざってこんなにクッキリ見えないかもしれないですね。

まぁ、負け惜しみです。

 

 

10:25 雨飾山 △1963

温かい紅茶、持ってきてよかった。

なんか、さみしくなっちゃいそうだった。

真っ白な景色しか見えません。

 

続きます。