登って潜って、月をみて。

生きていれば、こんな景色に出会うことができる。こんなに幸せな気持ちにさせてくれる。

両親と秩父へ その1

先日、母に

「よく秩父へ行くみたいだけど、そんなにいいところなの?」

と聞かれました。

秋~冬にかけて、確かに秩父の山へ毎年行きます。

「片道2時間もかけて?」と思うのでしょう。

都心ではないですが、都内に住んでいれば、たいていの山は片道2時間以上かかるものです。

「山もいいんだけど、長瀞ってところがあってね~、広い岩畳でぼんやりして、宝登山神社でおまいりして、山を歩いて、おいしいもの食べて、楽しいよ」

と答えると

「行ってみたい!」

と。

父とはよく出かけますが、母がそう言うのは珍しい。

両親も、80代半ばと70代半ば。

行きたいと言ってくれるところへ、元気なうちに一緒に行きたい。

そこで、花粉がおっそろしく飛んでいるであろうこの季節に、秩父へ行くことにしました。

 

1泊だと移動だけで疲れてしまうので、ちょっと奮発して連泊して、真ん中の日に長瀞で過ごすことにしました。

秩父温泉 ゆの宿 和どう【公式】秩父七湯の和銅鉱泉

ここは、ツレとたまに宿泊しています。

月替わりの懐石料理は毎回おいしくいただけますし、お風呂や部屋も好み。

早起き(2時過ぎ)してしまう父がいるので、3人なのに2部屋のプラン…

金額はけっこうアップしますし無駄だなぁと思いますが、快適に過ごすための必要経費。

まぁ、大人が川の字で寝なくてもいいですよね。

 

池袋駅から特急で秩父駅へ。

池袋線 特急ラビュー :西武鉄道Webサイト

父は乗り物が好きなので、こう決めただけでワクワクです。

両親は都心に出かけることなんて、年に1〜2度。

キョロキョロしまくって、人にぶつかり…

見事なオノボリさんっぷり。

申し訳ありません…と何度謝ったことか。

それでも楽しそうな顔を見るのは嬉しいのです。

池袋のデパ地下で、桜餅と草餅を購入。

「コドモかよ!」ってくらいに身を乗り出して、くいいるように外の景色を見ている父。

ほんとに乗り物からの景色が好きなんだね。

行き先を示す液晶画面の隣には、先頭車両(運転席)からであろう映像がうつります。

トンネル走行中の映像がすてき。

座席に座っていると、真っ暗な壁しか見えません。

行く手の光がどんどん大きくなり明るい世界へ続く。

トンネルは何度も通るので楽しみました。

 

西武秩父駅から、秩父鉄道御花畑(おはなばたけ)駅へ。

雲ひとつない青空が広がっていて、嬉しくなります。

先日寄った「はなゆう」で、かるくお昼ごはん。

立ち食いソバとなっていますが、丸椅子が5つあります。

あー、みそポテト完売かぁ…

天ぷらうどんにしました。

うどん、うま!

ソバと迷ったけど、うどんにしてよかった。

次はキノコうどんにしよう。

 

すぐそばの「慈眼寺」へ。

ここは、眼のお寺です。

いつまでもすてきな景色を見られますように。

さくらんぼ柄、春の御朱印をいただきました。

 

歩いて数分、秩父神社へ。

写真の左下に三猿がいますが、日光東照宮の「見ざる言わざる聞かざる」ではなく、秩父神社は「よく見てよく聞いてよく話す」だそうです。

ほんとに鮮やかで美しいです。

 

秩父駅から2駅、和銅黒谷駅へ。

チェックインまで、まだ時間があります。

歩いて5分の聖神社で、金運を…

一生、ごはんに困りませんように。

行きたいところへ行けますように。

正月に高尾山でひいたおみくじがあまりにひどかったので、ひく。

吉!

 

宿の車が迎えにきてくれました。

きっと、いちばん風呂だ〜!

思ったとおり、お風呂には誰もいません。

ノビノビ~。

深夜に男女が入れ替わります。

もうひとつのお風呂が、露天風呂が大きいほうです。

 

お腹がすいたぞ。

夜ごはんです。

今夜はベーシックプラン「春の訪れ」という献立でした。

ハマグリの土瓶蒸しが出ました。

そうか、土瓶蒸しって松茸だけのものじゃないよね。

 

茎蓮根なんて、初めて見ました。

細っこいのに、ちゃあんと穴があいている。

いちばん近い画像がこちらです。


まだお腹に余裕あると両親が言うので、別注料理を…と、キジのしゃぶしゃぶを頼もうとしましたが、今日は用意できないとのこと。

残念。

1月、河口湖の山へ登りに行ったときに、キジの刺身や、つくねが入ったほうとうを食べておいしかったから食べたかったなぁ。

 

寝る前に、満月を眺めながら湯につかってぐっすり。

露天風呂に入ったのが失敗で、クシャミがすごいですけど。

やっぱり秩父の花粉は、すげー。

 

続きます。