登って潜って、月をみて。

生きていれば、こんな景色に出会うことができる。こんなに幸せな気持ちにさせてくれる。

栂池〜白馬大池〜白馬岳〜白馬鑓温泉へ その3

晴れていて、これから歩く道がくっきり見えています。

嬉しい、本当に嬉しい。

白馬大池山荘のすぐ前にある、蓮華温泉へつながる道。

すてきな温泉です。

また行きたい。

このときは、蓮華温泉から朝日岳へ、そして白馬岳へ。

白馬岳へ到着する前に台風の強風域に入り、四つん這いになっているにもかかわらず、ザックを背負ったこの重たい体がそっくり返るという体験をしました。

あのときは本当に怖かった。

山で初めて、もうダメかもと思ったのです。

このときほど、自分の甘い判断を悔やんだことはありませんでした。

それからは臆病な計画をたてるようになったと思います。

それくらいがちょうどいい。

ひとりですし。

 

5:50 出発

天気が良くてなかなか進めないパターンです、こりゃ。

嬉しいってことです。

立ち止まって振り返って、景色を眺めてばかり。

 

雲海もきれいで最高だ。

 

この稜線は、何度見ても、初めて見たときと同じような…

いや、違う。

さらに上をいく感動があります。

見たことがあるのに、知らなかった世界に出会えた興奮でドキドキしながら歩きます。

 

6:35 船越ノ頭の手前に到着

私の好きな雲海スポットなのです。

角度がいい感じ。

 

6:40 船越ノ頭

あ、ブロッケンだ。

ブロッケン現象 - Wikipedia

スマホを出すのにもたついているうちに、薄くなってしまいました。

真ん中にうっすら…

こういうガスや雲が谷にたまったときに、太陽を背にしていると自分の影の周りに虹の輪っかができるのです。

このあとも何度か見られたのですが、ガスの動きが早いので、くっきりしたものを撮ることはできなかったです。

 

7:25 小蓮華山 △2763

 

急に真っ白になりました。

あの世って、こんな感じかな。

私は気持ちいいけれど、今の気温は一般的にはかなり寒いらしいです。

前から来る人に「寒くないんですか?」

聞かれなくてもすれ違った後に「今の人、寒くないのかな」

聞こえてますって…

 

こういう稜線歩きには、特に必需品です。

不快・不便を体験して実感してからでないと、普段がいかに快適・便利であるかに気づけない。

下から登ってきて汗で肌に張りついた衣類を着続けなくてはいけない不快さ、風に吹かれて自分の汗で体が冷える不快さは、ミレーのドライナミックで解消されます。

ミレーの商品の中で、いちばん好き。

冷えで悩んでいる方は、ぜひお試しいただきたいです。

工夫で乗り切れるときもあると思いますが、こういった新しい常識・道具に頼ればすぐ解決!

そういうときもあるんです。

登山を始めた頃よりもずっと、便利なモノも情報もあふれていると感じます。

でも、自分で考えてやってみて、その結果として身についたことって忘れないし、山岳会などには入らずに、トライ&エラーを繰り返しながらひとりで登ってきて良かったと私は思っています。

そして、山ガールブーム(まだそうなのでしょうか?)がきて良かったとも思います。

女性用ザックの種類が豊富になったから!

私はガタイが大きいし、体にピタっとするラインの服が好きではないので、メンズを着ていることが多いから服はいいのですが、ザックの肩の部分が胸に食い込むのがイヤでした。

何日も重いザックを背負うと、内出血していたりして。

これからも山道具は、どんどん快適を目指してくれるはずです。

 

8:15 三国境 △2751

朝日岳から白馬岳へ向かって、この道を歩いてきたんだ…

長かったなぁ。

また歩けるかな。

来年行こうかな。

体力つけないと。

 

白馬大池からここまで約4.5km、ここから白馬岳まで約1km。

すぐだ。

 

9:00 白馬(しろうま)岳 △2932

ここも真っ白〜。

 

白馬大池から白馬岳までは、毎回3時間くらいです。

歩行時間だけ考えると、栂池から一気にここまで来られる。

栂池から白馬岳までを今回のように分けると、1日の歩行時間が両日とも3時間程度なので短すぎるんですよね。

でも昨日の昼間に雷雨がなかったのは幸運だから、今回はこれがベストだった。

そう思います。

暑くて疲れてたし。

 

9:15 白馬山荘に到着しました。

△2832 

 

続きます。