登って潜って、月をみて。

生きていれば、こんな景色に出会うことができる。こんなに幸せな気持ちにさせてくれる。

夏のアルプス山小屋泊 ザックの中身 その2

ヘッドランプは必ず。

ほかに、太陽光で充電できるランタンをザックに付けて歩いています。

山小屋の中で夜、翌日歩く行程を地図で確認するときなどにちょうどいい。

 

アナログなので、紙の地図とメモ帳とペンも持参。

何日も歩くときは記録していかないと、こまかいことは忘れてしまうので。

アプリの地図は、今のところ使っていません。

地形図は読めないので持ちません。

方位磁石も、地形図がなければ役に立たないと思うので持ちません。

 

紙の地図があれば、いくらでも見ていられる。

電車を待つ間も見たり。

そのとき歩く山以外の地図もいくつか、ジップロックに入れて持っていきます。

 

音楽はスマホではなく、ウォークマンで聴いています。

微々たるものかもしれませんが、何かあったときのためにスマホの電池はとっておきたい。

ワイヤレスイヤホンは外れたら、ほぼ取りに行けないところへ落ちると思うので、差し込むタイプ。

 

山小屋でくつろぐ用のスポーツブラと替えのパンツは隠しましたが、これで全てです。

使うシーンごとに用意していくと、忘れ物に気づきやすいかもしれません。

歯磨き粉について。

穂高駅前のホテルに前泊するので持ちますが、山の上では使えないことが多いので各小屋の指示に従うようにしましょう。

使用不可であれば、洗面台に注意書があるはずです。

洗顔も、クレンジングをつけてジャバジャバ洗うわけにはいきません。

電気と同じで、水もほとんどの小屋では無限に使うわけにはいかないのです。

小分けになった拭き取りシートにしています。

そのあとは無印良品のスプレータイプの容器に入れた、いつも使っている化粧水をシュー。

山は乾燥しているので、クリームで保湿します。

目薬とリップクリームは、予備も持ちます。

山では手に入らないと思うので。

顔は洗えなくても我慢するけれど、視力回復手術をして以来、目が乾くので目薬は必携。

 

睡眠、大事です。

大部屋だと特に、先に寝たもん勝ち。

そして…

イビキをかく人は大抵、先に寝ます。

耳栓、アイマスク、マスク、これらで顔のすべてを覆う感じになるので、不審者感満載ですが、寝ないと元気に歩けませんから。

自分のためです。

インナーシーツも、洗濯や干すことが頻繁にできない山小屋の布団で、気分良く寝るために欠かせないので、少々重くなっても持ちます。

昨年、軽いものに買い替えました。

 

標高が高い山では、血圧が高めになることが多いそうです。

もともと高い方は注意が必要です。

私は液体(塗るタイプは手が洗えないとき困る)のムヒ、頭痛薬、小さな爪切り、バンドエイドくらいしか持っていません。

これは人それぞれだと思うので、おまかせします。

ムヒは虫さされはもちろん、日焼けして痒くなる腕やあせもなどにも使えます。

爪切りは持っていないと、ささくれとか爪が割れた、とか下山までずっと気になることになるのでハサミの代わりにもなるし、私には必要。

ささくれは歯でちぎると絶対に血が出るし。

 

おやつは好きなものでいいんです。

あまりにパサパサしたものや、喉が渇くものは避けた方がいいかなぁ。

水が足りなくなると困るので。

チョコはとけやすいので、持っていくならコアラのマーチやトッポなどチョコが中に入っているもの。

ザックに隙間があるようなら、つぶれたらイヤなものを軽いタッパーにまとめて入れて、パッキングの最後にちょんと載せる。

たとえば、昼に食べるサンドイッチやカステラとか。

つぶれたって味は変わらないけれど、サンドイッチだとマヨネーズとか出ちゃったりすることあるし。

ビニール袋に入れてゴソッと入れるより、おさまりがよくなります。

蓋はしてもしなくても、どっちでもいい気がします。

上の写真のおやつが、すっぽり入りました。

 

外袋はゴミにしかならないので、大袋のお菓子の場合はジップロックに必要量だけうつすことが多いです。

ジップロックは、においも漏れないしゴミ袋としても優秀。

普通のビニール袋も数枚、45リットルのゴミ袋も1枚持ちます。

着替えと防寒具だけは防水の袋に入れていますが、他のものも濡れていいわけではない。

雨が強いときに、ザックにまずゴミ袋を入れて、その中へ荷物を入れて口をしばっておけば、少しは濡れないかなと思っています。

ザックカバーをかけていても、肩や背中の部分にどうしても隙間ができてしまうのは仕方のないことです。

 

 

女性のお客さまから

「何日もお風呂に入れないじゃないですか。どうしていますか?」

というご質問もよくいただきます。

体はウェットタオルや汗拭きシート(必要枚数だけジップロックに入れたり、小さめのパックで売っているものを持ちます)で拭きますが、デリケートゾーンやお尻はアルコールが入っているものだとしみたり、逆に乾燥したりするので、専用のものを買うのをオススメします。

薬局へ行けば数種類あります。

「トイレに流せる」とありますが、山のトイレは水洗ばかりではありません。

トイレットペーパー以外は異物で処理しきれないこともあるので、ジップロックに入れて持ち帰ります。

水洗だったとしても流さない、という配慮があってもいいかと思います。

つまってもすぐに修理できないかもしれない環境なのですから。

左がお尻、右がデリケートゾーン用です。

外袋はゴミになりますので出して、必要枚数だけ持ちます。

山を歩いている間は、おりものシートをつけておくか、どうしても気になるなら山に行く日数分のショーツだけは持つか、でしょうか。

私は1週間だったら7枚もたないけれど、4日までなら日数分持ちます。

おりものシートが好きではないので。

でも7枚のショーツはさすがに多いので、1週間ならおりものシートを使います。

これは人それぞれでしょう。

たかがショーツですが、枚数あればかさばりますから。

おりものシートを日常つけている方なら、気にならないと思います。

でも、雨でビショビショになったときのために、予備は1枚もちましょう。

 

夏は、体を拭くウェットタオルにハッカ油をシューと吹きかけます。

さっぱりと拭けて気持ちがいい。

夏以外にシューとやったら凍えますので、やらないでくださいね。

 

 

さてさて、ザックはどちらを使おうかなぁ〜。

大きさ、同じです。

もともと紺を持っていました。

10年前まで一緒に山へ登っていた妹(出産を機に、日帰りの山のみ)が昨年の秋、

「久しぶりに燕岳行きたい」

と言ってきたので計画しましたが、天候に恵まれず延期。

昔のザックより、ずっとずっと背負い心地が良くなっているザックをプレゼントしようと、セールのとき買っておいたのですが出番なく。

妹に言ったら、

「場所とるし、行くまで預かっといて〜」

なら、気分に合わせて私も使っちゃう!

黒や紺のウェアに、えんじ色すっごく映えるんですもん。

 

山小屋泊なら30リットルでもいいのですが、一眼レフを持っていこうとするとパンパンなこともあるので、ゆったり40リットルにしています。

秋に、防寒着を増やしても余裕ありますし。

縦走していて、毎日キツキツにパッキングするのが私はストレスに感じるので…

 

背負ったまま自分でサイドポケットに飲み物を入れられるサースフェーでは、ソフトボトルは入れづらい。

柔らかいペットボトルもやはりスッと入らないので、無印良品や100均で買える500mlの硬質ボトルが私にはベストです。

 

 

何度も山へ行くうちに、モノを入れる場所も定まるし、これがあったら山で楽しいんじゃないか、という思いつきもあると思います。

楽しみのために持っていくものは、行く山や日数、歩行時間に応じて。

体力がつけば持てるものは多くなるけれど、ラクに歩くには軽いにこしたことはありません。

背負い、歩くのは自分です。