今は試すことなくネットでポチッとザックを買う時代なのかもしれませんが、絶対に店頭で試した方がいいです。
試すことなく買って、ぴったりだとしたら幸運。
でも、試していたらもっとぴったりなザックに出会えたかもしれませんよ…?
20リットル前後でも、ウェストをしっかりしめるタイプもけっこう出てきています。
でも正直、20リットルなら入れる重さもたかが知れているというか、5kgほどだと思うのです。
腰で重さが支えられるにこしたことはありませんが、日帰りで使う大きさを選ぶとき、私はポケットなどの使い勝手やデザインで選んでしまうことが多いです。
ザックを買うの、大好き…
夏なら、20リットル以下でも充分。
服を着るような感覚で背負える25リットル。
体にフィットして大好きです。
冬の日帰りでもちょうどいい。
冬は、山までの往復に着ている防寒具がかさばるので、それをしまうことを考えると夏より少し大きめのものにしています。
これは拡張すれば30リットルまでになりますが、腰がストラップ程度なので山で泊まるときには使いません。
28リットル。
色がほんっとかわいくて好き。
日帰りの山や、旅行で使っています。
体とザックがぴったり合っているかを、納得いくまで試したくなるのが30リットル以上。
腰で重さを支えるタイプのものは、腰から肩までの長さがザックの背面の長さと合っているかを必ず試すべきだと思います。
ひとつめでぴったりのザックに出会えたとしても、2~3つくらい背負ってみてほしいのです。
接客するときは時間がゆるすなら、3~4つ背負い比べていただいています。
同じブランドでも、シリーズによってショルダーハーネスの出る角度が違っていたり、腰回りのフィット感、背中とザックに大きな隙間ができてしまったり、と全く違うからです。
普段なら背負わないような重さを長時間、自分の体で運ぶ。
それが登山です。
進化していく道具たちに、大いに頼りましょうよ。
快適に歩ければ、それだけ景色も楽しめます。
20年以上前に買った大型ザックは、ミレーとドイターでした。
今はもう手元にありませんが、使い勝手は今のザックとは比べものになりません。
年々、改良されているんですもん。
当たり前ですよね。
買い替えるたびに、うわぁって思いましたから。
ザックを買う方には、そのザックの特徴とともに背負い方をお伝えしていますが、ほとんどの方に
「知りませんでした」
と言われることが多いです。
ツレで実演。
身長が私より10cm高いので、少々合っていませんが、そこはおゆるしください。
ブランドによっても違いますが、ウェストハーネスをまずしめます。
ウェストのいちばん細いところの少し下で合わせるもの、腰骨をコルセットのようにおおうものがありますが、どちらにしろ、まずはウェストから合わせます。
腕を通してすぐストラップをぎゅーっと引いてしまうと、腰を合わせる前にすでに浮いてしまっているので、適当にしめることになります。
せっかくしっかりしたウェストハーネスがあっても、ザックがぶれるのを防止するくらいしか役に立たなくなってしまう。
もったいない!
なので、まずウェストをしっかり。
そのあとに、ショルダーハーネスのストラップを真下ではなく、斜め後ろに、軽く止まるまでゆっくり引きます。
正面から見て、ストラップの付け根が脇の下に入り込んでいたら引きすぎです。
引きすぎると、せっかく合わせた腰も浮いてしまいますし。
面倒かもしれませんが、どちらも一度ゆるめてやり直します。
胸元のストラップはぶれ防止なので、これも引きすぎず、ザックが揺れない程度にしめます。
呼吸をさまたげない高さ、胸のふくらみにかからない高さにします。
その場で太ももを高く上げる足踏みをしてみて、ウェストハーネスがずれるようなら、しめた部分をゆるめてやり直します。
ウェストハーネスをちゃんとしめていないときもありますが、ショルダーハーネスを引きすぎて引っ張られている可能性もあります。
ザックを下ろすときも、すぐにパチンとバックルを外してしまうのではなく、腰と脇のストラップをゆるめてからにすると、再び背負いなおすときに腰まわりにゆとりがあり正しい位置でしめやすくなります。
きつくしめた状態でパチンとバックルを外してしまうと、背負いなおすときには腰の細いところでしかしめられません。
下ろしてからゆるめる、というのであればそれでいいのですが、背負った状態でゆるめれば、両手で同時にゆるめられるので2回ですみます。
このほうがラクチンだと思うのですが、いかがでしょう。
これくらいゆるんでいれば、背負いやすいですよね。
最初は慣れなくすぐにパチンと外していても、何度か意識してゆるめてから下ろせば、いつしか自然とゆるめてから下ろすようになっていると思います。
歩いているときにも、たとえば岩場などで高く脚を上げたときにウェストハーネスがずれたりすることもあります。
歩きながらゆるめ、また正しい位置でしめ直す。
そうすれば、重さが肩にだけかかって疲れる~ということがなくなります。
ザックは長く使えますから、これだ!! というものに出会えると嬉しくなります。