昨年の秋もお世話になりました。
北岳の山頂へは肩の小屋の方が近いけれど、間ノ岳へも足をのばしたいというときはこちらに泊まるようにしています。
昔は女性だけの部屋割りで、単独の女性または女性だけのグループのみなので3人、なんて日もあって。
2時頃に目が覚めたら、満月で雲海が見事で…
逡巡したけれど、同室の2人を起こして、日の出までずっも眺めていました。
「起こしてくれてありがとう!」と喜んでもらえたのが、嬉しかったなぁ。
前回も今回も、女性だけとはなりませんでした。
期待してガッカリしちゃいけない。
女性だけだと、着替えがその場でできてラクチンなんだけどなぁ。
理由はそれだけです。
更衣室もあるのですが面倒なので「今、来ないでね~」と念じながら、かがんでチャチャッと着替えちゃう。
でも後から入ってくる方も、ザックがあってその場にいない人がいると「この部屋は全員、女性ですか?」と聞いてきます。
ザックだけでは男女の判別はつきませんからねぇ。
「いえ、男性いますよ」と言うと「な~んだ」となるので、みんな考えていることは一緒なのでしょう。
昔は「男の人はイビキかくこと多いからなぁ」と、そういう理由もあって女性だけがいいと思っていましたが、そんなことはありませんね。
偏見もっていて失礼しました。
今日と明日、女性のすさまじいイビキで二晩とも眠れぬ夜を過ごすことになります。
耳栓の効果、残念ながらありませんでした。
でも耳栓を外してみたら、もっとすごかった!
それはさておき、北岳山荘に到着して20分後、しとしと雨が降り始めました。
間に合った…
2時間後にはザーザー降りとなり、左俣ルートを歩いているときにトラバース道に花がいっぱい咲いていると教えてくれた、のび太おじちゃんは濡れて到着。
おつかれさまでした。
お花、とってもきれいでした。
教えてくださってありがとうございます。
北岳山荘は
・水は無料ですが、塩素臭がするため気になる人は煮沸または自販機で購入
・湯は500mlで100円
・トイレは館内にあり、男女共用
・スマホの充電は受付へ預けると無料でしてくれます
・Wi-Fiはありましたが、今日はつながらず
汗を拭いて着替えて、夕食の準備までは開放されている食堂で、昔の「山と渓谷」を読みます。
積極的に急登を歩くつもりはないくせに、この特集が組まれている号をなぜ選んでいるのか自分でも不明です。
北岳が、槍ヶ岳や奥穂高岳よりきついのは、標高差はほぼ同じだけれど登山口から山頂までの距離が短いから、とされています。
短い距離で標高を上げる山は急登、ということ。
北岳ー5km
奥穂高岳(横尾から涸沢経由)ー17km
槍ヶ岳(横尾から槍沢経由)ー18km
ん?
ちょっとおかしいでしょう。
上高地から横尾までの距離を含んでしまったら、それは違う~。
だって、上高地から横尾まで、標高差は120mしかないのに距離は11kmもあるんですよ?
それをマイナスすると、
北岳よりはどちらも距離は長いけれど、最初の数字ほど違わない。
朝までいた広河原山荘は暑かったけれど、ここでは長袖1枚でちょうどいい。
雨が降っているからでしょう、冷えて到着する登山者のためにストーブもついています。
何人もが体を温めていました。
乾燥室も、濡れたレインウェアなどがぎっしり干してあります。
混んでいるので、食事は3回転とのこと。
到着順に割り振られます。
私は1回目で17:00~。
あぁ…
昨年と違って、みんなでご飯や味噌汁をよそい合うシステムに戻っていた…
「どのくらいですか?」とかいろいろ話しながらよそわれるのがすごくイヤ。
コロナの前から、イヤだった。
山小屋ではトイレを出て、手を洗わない人いっぱいいるし。
おかずは魚、おかずも少量ずつ豊富です。
杏仁豆腐もついていて、嬉しい。
夕方には雨がやみましたが、景色は真っ白けっけのまま。
夕焼けを見ることはできませんでした。
外に出てもしょうがないとなると、土間や板張りのところで酒盛りが始まります。
晴れてないと、食事がすむまでは居場所が布団しかないなぁ。
布団の上で本を読もう。
今回は真夏なのでテルモスは持ってきませんでしたが、やっぱり持って来ればよかった。
お湯が有料でももらえるなら、お茶を飲みたくなります。
今、いつも使っているテルモスの重さを量ってみると230gもありました。
でも夏以外は必須アイテムだし、これは削らない。
南アルプス天然水も冷たいまま飲めますしね。
20:00に消灯です。
いびき問題、これは永遠の課題だなぁ…
寝ながら聴いても痛くならないイヤフォンを買って試したのですが、最低音量でも大きすぎて、これじゃ音楽が大きくて寝られない。
でも、このときのいびきをかわいいと思うくらい、明日の方がひどかったんですけどね。
4:00に起きようと思っていたのですが、2:50には両隣でガサゴソとパッキングが始まりました。
一睡もしていないわけではありませんが、寝た気がしない。
パッキングは、夜に済ませておいてくれ…
いやいや、目覚まし代わりになってくれたと思おう。
外に出ると星が見えてる〜。
よかった。
夜が明けてきました。
私は「夜明け」という言葉がとても好きです。
4:00過ぎると、富士山のシルエットも見え始めました。
そして、失敗を悟りました。
なぜ朝食付きにしてしまったのだろう。
弁当にするべきだった。
日の出が4:40頃なのに、朝食は4:30~でした。
いちばんいいところが見れないじゃないの!
かつてないスピードでかっこみます。
朝早くから作ってくれたのにごめんなさい、味わわなくて。
だって、窓の外がどんどん染まっていくのが見えるんだもん。
焦る。
朝陽と夕陽を見るために、山に泊まっているのだから。
続きます。