登って潜って、月をみて。

生きていれば、こんな景色に出会うことができる。こんなに幸せな気持ちにさせてくれる。

登ってきたよ

お客さまが嬉しい報告をしに、お店へ来てくださいました。

こちらへ来るときのお顔で分かる~。

富士山へ登れたんだ。

よかった、ほんとによかった。

自分が行くときより、山の天気予報見てましたもん。

 

山を歩くすべての人が美しい景色を見ることができたらいいと思います。

でも、1年かけていろいろな山で経験を積み、レインウェアを着て歩いてみようと雨でも山に行き、富士山を歩く準備をしてきたお二人は報われてほしい、と心から思いました。

 

「行ってきましたよ~」

ご来光は見れましたか?

「はい。こんなにきれいなんだ、って…」

雲海も?

「うめつくすほどではなかったけれど、見れました」

 

写真を1枚1枚見せてくださいながら、話がとまりません。

 

ちゃんと泣きました?

「やっぱり…じーんときましたね」

私も、朝陽も夕陽も、今でも毎回泣きますよ。

何度も見てますけど、いつも泣きます!

 

「八合目って本当に長いんですね〜。事前に教えてもらってなければ、くじけそうでしたよ」

そうなんですよね。

八合目五勺ってなんだよ!って感じです。

鳥居が見えてからも長く感じたでしょう。

「でも、話しながら歩けるスピードっていうのを守って歩いたせいか、意外と疲れなくて。高山病にもならず、お鉢巡りもできて、剣ヶ峰での記念撮影も混雑していなくてよかったです」

 

そうなんです、私の計画のいいところは!

自画自賛しますが、吉田口から登るならご来光は六合目から上ならどこでも見えるのですから、周りに人がいない空いている場所から見ればいい。

岩場歩きにさしかかる頃にはすでに明るくなっているので、足元もよく見えます。

もちろん、山頂までの渋滞もなし。

このお客さまは、8月の土曜日に歩いています。

それでも、歩いている間(剣ヶ峰の記念撮影だけは並びますが)は、ずっと空いていたそうですよ。

 

楽しい話は、まだまだ続きます。

私、自分の仕事が、ますます好きになりました。

誰かの初めてを応援できる。

こんな幸せ、あるでしょうか。