登って潜って、月をみて。

生きていれば、こんな景色に出会うことができる。こんなに幸せな気持ちにさせてくれる。

2025年春 久米島へ その7

久米島のダイビングショップ / JiC久米島

ダイビング最終日は快晴でした。

今日は北東の風なので、潜るのは島の南側のポイント。

2本目に潜るトンバラが遠くに見えています。

 

1本目「トリノクチ」

鳥のくちばしのような岩だからですって。

どれだろ。

酔うとつらいので、手早く準備してドボン。

海底でみんなを待ちます。

 

ノドグロベラの幼魚がいたー。

先日はメスの写真を撮れました。

みんなが揃うまで、まだ5分はある。

写真撮ってみよう。

流されてるのか、跳ねてるのか、動きがよめないし速いので、なかなか難しい…

ベラって、模様がほんとにきれい。

 

これから穴をくぐります。

この色が好きー。

 

このイソギンチャクに寝たら、どんな感じなのだろう。

 

コイボウミウシの交接。

ウミウシは、雌雄同体です。

ひとつの体にオスとメスの機能が備わっていますが、自家受精はできないので、この広い海で同じ種類の2匹が出会って交接してお互いに受精 → 産卵となります。

すごい奇跡だと思いませんか?

出会う瞬間を見てみたい。

親指よりも小さなこのウミウシが、途方もない広さの海で、同じ種類と出会う奇跡。

一生、同じ種類と出会えないという可能性の方が高いのではないだろうか。

 

覆面レスラーのようなホヤ。

色がギンギラギンだなぁ。

 

ミノイソギンチャクの周りの紫色した粒は「悪魔の実」と呼ばれています。

実際は、実ではなく触手です。

イソギンチャクなので毒性もあります。

もうちょっと近づいて撮ればよかったなー。

きれいですよ。

 

シラユキモドキ。

ちっちゃー。

 

カールおじさんホヤ。

 

テングカワハギのペアがいました。

1匹しか撮れませんで、これはオス。

形も色も目も、何もかもかわいい。

多くのサンゴが死滅していて、何を食べているのか心配です。

お腹、空いちゃうよね。

 

今日のガイドさんは、このコンシボリガイが大好きなのです。

嬉しそう。

ほんとに好きなのが伝わってくる。

好きなものは、何度見てもいいよねぇ。

それにしてもよく、こんな小さなものを見つけるなぁ…

 

ここで残圧(エアの残り)を聞かれました。

100でーす、とハンドシグナルで返します。

 

潜り始めて40分近くたってるし、ぼちぼち戻るのかなぁ〜。

いくつかのグループで潜っていたのですが、視界に見える範囲に集まってきてるし、戻るんだな。

と思った瞬間、みんなが一斉に同じ方向へスピードを上げて泳ぎ始めました。

 

マンタかな?

そういえば、潜る前に「マンタが通ることもある」って説明があった。

今回のダイビングでマンタは見てないけど、マンタなら行かなくてもいいかなぁ〜。

遠いならダッシュしたくない〜。

疲れちゃうもん。

のんびり泳いでいたらガイドさんが振り返って、大きく手まねき。

変なジェスチャーもしてる。

あ、やっぱり行かなきゃいけない感じ?

わかりましたよぅ~。

ついていきますよぅ。

 

がんばって泳ぎ始めたら、あぁぁぁっっ!

私が見たいって言ったコブシメじゃないの!

俄然、ヤル気。

でも、もうダイビング終了なので、あまり船から離れていくのもね…

そう気づいて、失速。

姿を見せてくれてありがとう。

卵を産めるサンゴが見つかりますように。

 

ここで残圧を見たら20以上減ってるじゃないのー!

2分もしないうちに、こんなに減るのね。

ゆったり泳げば、エアの減りは遅いです。

こんなにゼーハーしちゃいけない。

頭も痛くなるし。

 

船に上がると「見れてよかったねぇ」と、みんなが言ってくれて嬉しかった。

イカで、ダッシュしたの初めて」というコメントも聞かれました。

みんな、それぞれ好みは違う。

魚には全く興味がなくて地形が好きな人。

ギンガメアジなどの大きな群れが好きな人。

今日のガイドさんのように小さな小さな生き物が好きな人…

いろんなダイバーがいます。

私は酔わずにのんびり潜れれば、それで大満足派。

「コブシメが見たい」

と言ったのも、いつも初日に

「何か見たいのあります?」

と聞かれて

「うねりがないとこで、のんびり潜れればそれでいい〜」

しか言わないのも芸がないかと思い、この季節に見れそうなもので、しばらく見てないものは…と考えてリクエストしたのです。

最終日に叶いました。

言ってみるもんだ。

 

 

2本目のトンバラに向けて、ゆっくり船を動かします。

ダイビングとダイビングの間は、休憩もしなくてはなりませんので。

 

やっぱり、この岩カッコいいなぁ。

 

海面がウネウネしています。

酔いそう。

でも、こらえられた。

 

ドボン。

潜降すると5mくらいに着底できる他のポイントと違って、ここは15mでした。

深めのポイントなので、ダイビング時間は少し短めです。

 

岩に打ちつける波がゆらゆらして、青白いオーロラのよう。

 

また、みんなを待っている間、キンギョハナダイを観察。

美しい魚です。

 

キンギョハナダイのバトルが始まりました。

ぶつかり合っては、離れる。

けっこう激しめです。

 

下は30mくらい、あるでしょうか。

中層をふよふよ漂っていきます。

ネムリブカが海底をゆっくり泳いでいきました。

 

トンバラは、昨年の秋に潜りました。

そのときはギンガメアジの群れやイソマグロを見ることができたのですが、今日は泳いでも泳いでも、大物は不在。

そういうときもあります。

 

じゃあ、ガイコツパンダホヤを見に行こう〜。

この背景がいちばんパンダっぽい。

 

水温か高くなれば、いなくなってしまうホヤです。

ガイコツだ、ほんとに。

だいたいの人が大物を見たくて潜るトンバラで、ガイコツパンダホヤをたくさん見て私は大満足です。

 

前回はギンガメアジの群れを見ました。

 

光が射す海は、ほんとにきれいで気持ちいい。

 

あー、楽しかった。

また久米島の海に潜りに来よう。

最後まで水温は22℃台のままだったなぁ。

初日だけ寒さを感じたけど、慣れました。

人間ってすごい。

 

宿へ戻り、器材やウェットスーツを洗って干して、ピリ辛味噌そばを食べに行きます。

「また秋に来ますね〜」と、いつも声をかけてくれるおばちゃんにご挨拶。

 

夕方、ファミリーマートの冷凍食品をチンして食べていると、パタパタパタ…

雨が打つ音が聞こえました。

慌てて器材を取り込みに行きます。

昨年の秋は、カラカラに乾いていたはずの器材を明け方の雨でびしょ濡れに逆戻りさせ、飛行機に預けられない重さになってしまったのです。

ちょうど器材のメンテナンス時期だったのでそこに送り、超過料金は払わずに済みました。

同じ失敗はしない!

 

夜に、東京へ帰ったときに備えて花粉症の薬をのんで寝たので、朝起きるのつらかった。

眠い…

 

もう船に乗らないので、卵を食べても大丈夫。

ポーク玉子おにぎりを食べて荷造り。

 

バスで空港まで行って、パーラー球美でソーキそばを食べました。

 

ブルーシールの「田芋チーズケーキ」が気になる。

初めて沖縄に来て、ダイビングショップのお姉さんに教えてもらった居酒屋で、どぅる天(田芋の天ぷら )を食べたときの衝撃を思い出しました。

甘くてねっとりして、ほんとにおいしくて。

それからも那覇に潜りに行くたたび、食べていました。

#1 田芋って何?|田芋農家の嫁

沖縄本島でしか、食べたことないんですよね。

久米島をはじめ、石垣島宮古島波照間島小浜島渡嘉敷島などに行きましたが、離島では田芋のメニューに出会えていません。

積極的に探していないので、もしかしたらあるのかもしれませんが。

 

あー、そばおいしかった。

アイスは…

いいや。

またいつか那覇で泊まることがあれば、田芋のフルコース食べよう。

 

 

おしまい。