登って潜って、月をみて。

生きていれば、こんな景色に出会うことができる。こんなに幸せな気持ちにさせてくれる。

双六岳 ~ 笠ヶ岳へ その5

今日、ここにいることができて幸せ。

 

5:50

ガレ場を登って山頂へ。

 

6:05

山頂手前の祠でおまいり。

今回もたくさんの景色を見せていただきました。

 

なんて景色だろう。

胸が躍る。

嬉しさで体が震えます。

 

山頂まで15分ほどなので、ほとんどの人がご来光の時間に山頂へ行きます。

朝食を終えてゆっくり支度してから登れば誰もいないのでは? と思ったらほんと、そのとおりでした。

 

重なり合う稜線が本当に美しくて。

 

標高は2897mです。

風が強いから寒い。

でも、いつまでもいたい。

 

笠ヶ岳の影だ。

 

雲がふわぁ〜。

ってことは…

 

やった!

ブロッケン現象でたー。

手を振ってみる。

 

これから歩く稜線が見えています。

 

綿菓子みたいな雲がきたぞ。

 

さよなら、笠サマ。

いい景色をたくさん見せてもらいました。

ありがとうございます。

 

7:00

まず、テント場へ下ります。

小屋の泊まり客は、私が最後の出発でした。

 

水場は枯れてます。

 

ほんとにサヨナラ。

 

風は相変わらず強いのですが、やっぱり暑い。

正面から強い陽射しをあびて、肌がジリジリと焼けていく。

サングラス、忘れなくてよかったー。

昨日これだけ暑かったら、水の減りもずっと早かっただろうな。

小屋の方が言っていましたが、今年は小屋に到着してから体調不良を訴える人がとても多いそうです。

 

何度も振り返る。

左の頂が笠ヶ岳で、祠も小屋も見えます。

もうこんなに遠ざかってしまった。

 

歩いてきた道、これから歩いていく道が見えます。

昨日はほとんどガスで見えなかったからなぁ。

最高!

まだまだ登りたい山はいっぱいあって、おそらく、もうこの道を歩くことはないと思うのです。

最後かもしれないと思うと特別だ。

日常もそうなのだと思います。

いつまでもこのまま続くと思っている。

無事に1日を終えられることを当たり前だと思っている。

それは特別なことなんだということを忘れずにいようと、何度も何度も思いました。

 

8:15 笠新道分岐

あと少しだけ登ります。

 

景色もいい。

座りやすそうな岩もある。

休憩だ。

あ、のんびりしすぎた。

20分もたってる。

ガスわいてきた。

 

右に笠ヶ岳、左に槍ヶ岳を見ながらしばらくは下れます。

下り、苦手。

 

1ヶ月前だとお花畑なのでしょうか。

 

壁だわ、こりゃ。

急坂を登ってきて、ようやく景色がひらけたとこに出たら、目の前にそびえ立ってるんだもんなぁ。

ここを登りきったら、アップダウンの稜線歩きが待っているんですもん。

このキツい道を上がって山頂にたどりついたみんながみんな、いい景色を見られたらいいなと願いたくなる。

さすが土曜日、もう50人以上すれ違ってます。

下りで疲れたなんて言ってたら、申し訳ないや。

 

10:00 杓子平

ここからさらに70人以上すれ違います。

数え疲れた。

 

なんだっけな、この花の名前。

前、唐松岳を歩いたときに調べたんだけどなー。

忘れた。

ま、いっか。

 

たまにハシゴ。

 

標高が下がり、ますます暑くなってきた。

さっきまで同じ目線にあった稜線が、ずいぶん上になってしまいました。

 

11:05 現在地は標高約2100m

新穂高温泉まで、あと標高差1100mも下るのかー。

とりあえず、登山口までの800mをがんばろう。

 

地面が見えた。

この写真に撮り切れなかった右の方に、駐車場かありました。

そこの近くまで下るんです。

はるか先…

 

12:00 現在地は標高約1800m

レスキューBOXがありました。

 

倒木が2ヶ所ありますが、削って足場がつくってあるので越えられます。

 

若い頃、テント泊の山行ではストックを使っていました。

お客さまにもよく聞かれるので、15年ぶりくらいに買って今回持ってきたのです。

足を置く位置だけでなくストックをつく先も見なきゃいけないから、下を向いてる時間が多くて疲れることを知りました。

そして岩など大きな段差があるところでは、普段ならくるっと後ろを向けばすぐに下れるのに、片手のストックのストラップを外してどちらかの腕で2本とも抱えたりする動作をしたりで余計に時間がかかるということも。

でもふらついたときに、支えになってくれたこともあるんですよね。

下山翌日に職場で「ストック使って歩いたら逆に疲れた」と話したら、

「老化してからストックを使い始めるともっとやりにくく感じるだろうから、今のうちから慣れておいた方がいいっすよ。でも今は必要ないなら縦走の時は使わないで、日帰りのときに持ってって慣れればいいじゃないんすか?」

そうね、そうしてみる。

普通は、縦走のときに持ってくんだろうけど。

アドバイス、ありがとう。

 

沢の音がどんどん大きくなってきました。

終わりが近づいている。

 

13:15 笠新道入口

うわー!

水がジャージャー出てるじゃないの。

3日前は全く出ていなかったのに。

いっぺんに飲んでも吸収できないことは分かっているのだけれど、冷たくてとにかくおいしい。

ゴクゴク飲みます。

で、顔や腕も洗う。

 

サンダルに履き替えて、ここからさらに標高差300m分を下ります。

温泉に入る時間はなくなっちゃったなぁ。

山頂で予定よりゆっくりしすぎたからなー。

でもいいんだ。

だって、すごくいい景色だったもん。

 

この看板、ずっとあるんだろうな。

 

飛び込みたいです。

 

ヒンヤリした風が出ているので涼む。

 

来たときは疲れていないけれど雨だったこの道を、今はカンカン照りでヘトヘトで歩いています。

やっぱり汗で全部出てるんだよなぁ。

全くトイレに行きたくならない。

2.6リットル、飲み干しました。

 

林道歩き長いと思ったけれど、上高地から横尾の方がもっと長いな。

やっと舗装路になりました。

あと少し。

 

あー、終わっちゃった。

 

左へ行けば「新穂高ロープウェイ」のバス停です。

始発なので、ここから乗った方がいいでしょう。

 

14:30

 

限定グッズ、そそられますねぇ。

 

買い占めたいくらい、お腹空いてる。

鮭と梅をください。

 

おにぎりを一気に食べたあと、路線バスで平湯のバスターミナルへ。

そこから新宿方面の高速バスに乗りました。

今年はあと何回、アルプスへ来られるかなぁ。

 

おしまい。