権現岳の山頂のすぐ下に、権現小屋があります。
こちらも今年休業でした。

権現小屋を過ぎて数分。
いきなりでした。
雪が真横から体にぶつかってきます。
粒がどんどん大きくなる。
吹雪じゃん…
出しやすいところに入れておいたレインウェアを、上だけ着ます。

雪が降っているときって、思ったより暖かいと思いません?
私だけ?
湿ってるから?
で、10分くらいで暑くなる。
レインウェアを試しに脱いでみる。
パサパサと雪は落ちて、すぐには濡れなさそう。
よし、しばらくこれで。
登ってきた方が
「上は吹雪じゃないんですか?」
なんでそう思うの?
吹雪に決まってるじゃないですか!
今、ここが吹雪いてるんだから。
変なの~。
この話を翌日、職場で店長にしたら
「そのとき、どんな格好(この質問が、私のことよく分かっているなと思う)してたの?」
レインウェア着てたら暑くなって、雪だからパサパサ落ちて濡れないだろって思って脱いだから長袖1枚。
「きっと、手袋もしてないだろうし、下のレインパンツもはいてないんだよね?」
あったりまえじゃん。
雨なら下をはくけど、パンツの撥水すごくきいて全然濡れなかったから。
長袖1枚でちょうどいいのに、手袋なんてするわけないじゃん。
あ、ザックカバーはかけてた!
「吹雪いてんのに、前からそんな格好の人が来たら、上は雪降ってないんだーってなるわ」
でも、雪降ると暑くない?
「バカなの!? 雪は寒いときに降るんだってば」
暑いから脱いだんだけど。
「フツーは着るんだってば!」
私、妖精だと思われましたかね?
「見ちゃいけないものを見てしまった、言葉を交わしてしまったと思ったんじゃないかな」
ちっ。
それにしても、うまいこと言うな。
おもしろくて好き。
30分ほどで雪はやみましたが、鎖も登山道も濡れている。
気をつけなきゃ。
それにしても、今日は快晴じゃ(まだ言ってる)なかったのかーい。
でも、あの長いハシゴを過ぎてからでよかった。
下山のときでよかった。
これから山頂へ向かうところだったら、私の経験・装備では心配。
下るしかなかったと思うので。
吹きさらしじゃなくなりました。
ちょっと安心。

12:00 のろし場 △2530
雨が降り始めました。
こうなったらしょうがない。
レインウェアを着ます…

緩やかに下っていきます。
12:30 青年小屋 △2380
これかぁ、ちょうちん。
人気の山小屋です。

かなり余裕をもって計画したギリギリの時間の到着。
このあと、大丈夫だろうか。
どうしよう、休まずそのまま行く?
でもお腹空いたし、座って休憩したい。
ちょっと疲れちゃった。

ランチは「カレーかおでん」と言われたので、カレーを。
豚か牛を選べました。

この手ぬぐいの柄、好き。
3枚ともください。
深緑色の「遠い飲み屋」と真ん中にシンプルにある手ぬぐいは、最後の1枚でした。
お酒は飲めないけれど、このデザインはすてき。


朝、出発してから初めてのトイレです。
いろいろ大変だったせいか、行きたくならなかった。

13:05 出発
カレーを食べている間に、雨がやみました。

さっきまでよりは歩きやすい道になりました。
観音平まであと2.5時間くらい。
ガンバロー。

天候と、苦手なザレ場が重なったのもあるけれど…
私はこのルート、どっち向きでも1日で歩くのしんどいや。
赤岳へは美濃戸口からか、硫黄岳からにしよう。
幻想的〜。

美しさにハッとしました。
急いでるけど、これだけは撮りたかった。

14:20 押手川
青年小屋からここまでも、コースタイムよりだいぶ時間がかかっています。

稜線歩きと違って天気の心配はしなくてよくなりましたが、この先は違う心配が…
観音平から小淵沢駅へマウンテンタクシーを、16:00に予約してあります。
間に合わなければお金がムダになるのですが、お金のことでなく、その時間に下山できていないことがイヤだ。
日没が早くなっているので、タクシーのことを抜きにしても早く下山したい。
でも、急ぎすぎるのも危ない。
南アルプスを歩いていたとき、1つ早いバスに乗れそうと欲張って転倒し、肋骨を折ったことあるんで。
上は、晴れていてくれてるといい。
せっかく登って何も見えないのは残念すぎる。
昨日、たくさんいい景色を見ることができたので、それを今歩いているみなさんにも!

このあたりから、歩きやすい道になっていたので急ぎました。
14:50 雲海
あと少し。

15:35 観音平 △1560
着いた…
ホッ。

なんだか今日はすごく疲れました。
無事に着けてよかった。

前日まで予約が可能です。
山梨県北杜市 | マウンテンタクシー/MOUNTAIN TAXI

小淵沢駅に着いて、前回、電車が好きな友人にお土産で好評だった小海線デザインの七味を買って帰りました。

標高の高い山は、今年は終わりだなー。
また来年、登りに行こう。
おしまい。