登って潜って、月をみて。

生きていれば、こんな景色に出会うことができる。こんなに幸せな気持ちにさせてくれる。

1年かけて

ちょうど1年前、初めて来店され

「富士山に登るのが目標なんです」

と話してくださったご夫婦。

はじめは、高尾山や陣馬山を歩いていましたが、歩ける距離ものびてきて、ご提案した山のほか、ご自分たちで調べた山にも登ってきました。

大菩薩、丹沢の塔ノ岳、雲取山

毎回登った山のことを楽しそうに話してくださるので、こちらも笑顔になってしまうお客さまです。

 

「今月末、いよいよ行きます」

そうですか、行きますか!

「教えてもらったように、五合目に泊まろうと思って雲上閣を予約しました」

 

そうなんです。

私のオススメは、八合目などで泊まるのではなく、五合目で泊まって3時頃出発して山頂を目指すこと。

山頂へ続く渋滞にハマってペースを乱されることもなく、寒い思いで日の出を待つでもなく。

ヘッドランプの灯りだけで真っ暗な中を歩くのだって、けっこうストレスだと思います。

 

 

五合目に到着したあと、散歩がてら、六合目の先まで行ってみてくださいね。

「なんでですか?」

3時に歩き始めるとして、いくらヘッドランプをつけていても、初めて歩く道が真っ暗だと不安じゃないですか?

足慣らしだと思って、五合目の神社でおまいりしたり、お土産屋さん見たあとは、六合目まで散歩しましょう。

明るいうちに、どんな道かをおふたりで見ておけば、安心して歩けると思うので。

「歩くのが遅いから、ご来光が見れないかと思って…」

吉田口から歩くなら、六合目より上へ行けていればご来光を見ることはできますよ。

雲海ができるかは、その日によります。

「雲海」はいつ見ることができる?”発生する条件”や”おすすめ雲海スポット”を紹介! | YAMA HACK[ヤマハック]

 

ノリで行ってしまう富士山も、元気に下山できればいい思い出になるでしょう。

でも、私はおふたりのような方が大好きなのです。

目標を決めて、達成するために小さな目標を決めてステップアップして。

1年間でたくさん歩いてこられたと思います。

今まで登ってきた山のことも含めて、全部がいい思い出になるといいな、と心の底から願いました。

そして、これからもたくさん山を歩いていただけたら嬉しい。

 

憧れの山に登るための準備をしてきたみなさんが、いい景色を見られますように。

安全に、元気に下山できますように。