5:40に出発。
テント場の向こうに見える笠ヶ岳がきれい。
大好きな山ですが、今年は登れません。
山小屋が休業しているので往復16時間、トイレも水の補給もできない日帰りしかできないとなると、よっぽど健脚でないと無理でしょう。
小屋を出てすぐの急な登りに息が上がりそう。
意識してゆっくり歩きます。
はじめにバテてしまうと、ずっとひびくので。
振り返ると黒部五郎岳とカールが全部見えます。
さっき出てきた小屋が、もうあんな下。
30分ほどがんばると…槍ヶ岳が見える…はず??
あれ?
雲がかかってるー。
でもなんだか、すごくきれいだ。
もしかして、ここから太陽が出てくるの?
あ!
稜線にたっぷりかかっている雲から真っ白な太陽が昇ってきました。
美しかった。
肌寒さも忘れて見とれていました。
三俣蓮華岳への道は、背の低い笹の道。
細くて「ほんとにここ?」と思います。
そこを抜けると、チングルマやいろいろ(名前が分からない…)咲いています。
今年、チングルマは、当たり年なのでしょうか。
いつもこんなに密集してたっけ。
7:10 三俣蓮華岳への分岐
7:50 三俣蓮華岳 標高2841m
視界の半分がガス…ここの山頂もとっても楽しみにしていたのですが…
鷲羽岳がどーん、黒部五郎岳がどーん、双六岳がどーん、360°ぐるり山、山、山のはずが…強い風に流されるガスで、途切れ途切れにしか見えません…
山頂で2~3時間お昼寝するつもりでしたが、太陽は出ているけれど風が強いなぁ。
山頂が岐阜、長野、富山の県境なので、3つの三角点があります。
お昼寝はあきらめよう。
ま、こういうこともある。
また来るからいい。
ここでゆっくりできないなら、一気に下山して明後日の仕事(仮眠が深夜3時からの遅いシフト)に備えようか。
ちゃんと仕事をしてこその楽しい休みだもんなー。
生理で体調が万全でないこともあり、気持ちはそっちに傾いてしまいました。
今日、予約を入れてある双六小屋で話してみよう。
それとも、その下にある鏡平山荘(双六小屋と同じ系列)に泊まろうか。
一気に下山だと9時間近く歩くことになるからなぁ。
お腹もちょっと痛いし。
双六岳へ向かう稜線では電波が通じるので、高速バスの予約をどう変更しようか、しばらく思案します。
うーん、決められない。
体調を考えると下山して、明日休んだ方がいいに決まっているんだけれど、脚がぷるぷるしないかな…
ここは広くてのんびりしていて、いい道なのです。
8:50 中道分岐
双六小屋への道は3本あります。
双六岳を通る道と、他2本はショートカットの道です。
トイレも行きたいし、今日は双六岳へ行っても槍ヶ岳などはまだ雲のなかだし、今回はパスしよう。
振り返ると鷲羽岳。
鷲が羽を広げている、とってもかっこいい山なんです。
鷲羽岳が正面に見える岩でお昼寝しようと思っていたんですけどね。
双六小屋の水源、こんなとこにあったんだー。
いつも双六岳を通る道を歩いていたので、見たことがありませんでした。
眼下に双六小屋が見えました。
この小屋も少し登れば電波はよく通じます。
そういえば、今回はライチョウを見なかったなぁ。
双六小屋周辺でよく見るのですが。
9:45 双六小屋に到着。
トイレをお借りし、宿泊をキャンセルする旨を伝えます。
登山客が少ない今年だからこそ、よけいに申し訳なかったのですが、下山するまでの雨も心配してくださって。
また来月泊まらせていただきます。
10:20 槍ヶ岳が目の前にどーんと見えるはずだけれど、まだ雲の中。
予報では、槍ヶ岳も今日はずっと天気が良かったはず。
なのにずっと雲がとれていない。
槍ヶ岳の山頂は見えないのですが、そこに至る西鎌尾根は見えます。
来月歩く予定の道。
数年前に歩き、何度も続くアップダウンに「またかよ…」と思ったものですが、こうやって横から見ると何度も何度もだ、ほんとに。
二度と歩くか! と思ったのに懲りずに計画しています。
10:35 くろゆりベンチ
下りのはずなのに、ちょくちょく登るんですよね。
10:45 花見平
いつ来ても思います。
突然現れる砂地。
不思議な光景です。
11:00 弓折分岐
いつもはここから笠ヶ岳へ向かうんですけどね。
この分岐手前から、下り一辺倒になります。
ずっと見えそうで見えない槍ヶ岳。
11:30 鏡平山荘
絶対食べると決めていたかき氷。
街で食べるなら宇治金時だけれど、山ではサッパリ喉を潤したい。
メロンにしよーっと。
うまぁ!
トイレが改修中で、ベンチをほとんど使えません。
残念! 立ったまま食べるしかないのか。
小屋からすぐのところに池があって鏡のように槍ヶ岳がうつるんですが、今は雲がかかっているのでうつりません。
かき氷で元気をもらいました。
さて、下るぞ!
12:30 イタドリヶ原
足の裏、痛くなってきた。
13:00 秩父沢
この橋は秋になると外され、翌年の夏山シーズンにまたかけられます。
13:30 2時間以上前、はるか下に見えた沢まで下ってきました。
いや~、この小池新道と笠ヶ岳への笠新道は本当に暑い!
太陽を背負って延々と続きますね。
涼しい夜中に登りたい。
でも熊が怖い。
昨年は登ってしまったけれど、今年は熊の被害が多くてもうやりません。
真面目に下ります。
なぜならバスが1時間に1本だから。
予定している路線バス、1本前に乗れたら温泉にゆっくりつかれる。
ズボンも白い粉(汗が結晶になっている)がいっぱいついてるし。
焦らず急ごう。
最後の林道は日陰もあり、ほっとします。
1.5リットル持ってきた水は、すでに空っぽ。
笠新道の入り口に命の水がある。
そこまでがんばろう。
13:50 わさび平小屋
そうめん…食べたい…でも食べたら絶対にバス逃す。
水~~。
冷たくておいしい~~。
14:45 新穂高ロープウェイ
1本早いバスに間に合いました…やったぁ!
平湯温泉「ひらゆの森」
下山中、ずっと牛乳飲みたかったんです。
瓶の牛乳をイッキ飲み。
温泉から上がったあとも2本イッキ飲み。
館内のレストランで、
・岐阜牛のハツ
・鶏レバーしぐれ煮
好きなだけ山を歩き、温泉で汗を流しサッパリして、おいしくたくさん食べる。
最高です。