登って潜って、月をみて。

生きていれば、こんな景色に出会うことができる。こんなに幸せな気持ちにさせてくれる。

金峰山~甲武信ヶ岳へ その4

7:00 

出発~。

下山したときに、生まれたての小鹿になってないといいけど…

昨日の疲れが、まだ脚に残っています。

 

そういえば、甲武信ヶ岳周辺には熊が出るのだろうか?

小屋番さんに聞いてみると「このあたりでは、見たことないなぁ」

そうなんだ~。

でも今年は出没情報が本当に多いですし、西沢渓谷へ向けて下るので熊鈴をつけていきます。

 

昨日も思ったけれど、苔がきれいです。

雨の季節、北八ヶ岳を歩く人は多いかもしれませんが、甲武信ヶ岳もいいかも。

でも急坂を登らないと、ここに着かないし。

 

7:15

右の看板にあるとおり「戸渡尾根/徳ちゃん新道」方面へ登ります。

 

5分後、戸渡尾根へ

長い長い下りの始まりです。

この分岐の標高は2440m。

ここから1000m以上、下っていきます。

 

15分下ったところで、この景色!

ダムも見えています。

下ったら、ダムの先にある温泉に行くのが楽しみです。

このグラデーション、なんともいえないなぁ…

はっ!

もう、20分たってるじゃん。

7:55 出発しよう。

 

足を入れやすいくぼみです。

 

苔の品評会のよう。

素人目に見ても、たくさんの種類の苔がついています。

芸術品みたい。

 

けっこう下ったかな?

あれー、まだ2000mきってないのか…

テンション、ダウン。

 

9:05

徳ちゃん新道の始まりです。

急坂を下っていきます。

 

色づいた森の急坂を下りながら、今回の計画を振り返ります。

いつもは「次にどこの山いこっかな~」なんですが、今回は反省をこめて…

本当は、金峰山甲武信ヶ岳笠取山雲取山、とつなげて一気に歩くつもりでした。

1週間もいい天気が続くって、あまりないよなぁ、と思って分けたのです。

無理でした。

今回にプラス3日ですもん。

歩きとおせなかったと思います。

その計画にしなかっただけでもヨシとするか。

鍛え直して、来年は雲取山笠取山を歩いてみようかな。

地図と相談。

 

視界いっぱい、いい色です。

 

 

昨日と違って、下った分を登り返さなくていい。

それだけで気持ちがラク

急坂もありますが、思いのほか色づいている葉が美しく、ルンルン下ります。

 

暑いなぁ。

小屋が寒かったのでウッカリして、タイツをはいたまま歩き始めてしまったのです。

脱ぎたい…

でも、ここでパンツ一丁になるのもね…

ちょくちょく、下から登って来るんです。

バスしか入れない登山口であれば、だいたい皆さんかたまって登ってきますが、ここの登山口のように駐車場があると、車で来る登山者の方が多いでしょうから、バラバラ。

タイツを脱ぐなんて1分ほどあればすむことが分かっていますが、なかなか「ここで脱ぐ」という決心がつきません。

 

10:05

確かに、このロープがないと直進してしまいそうです。

 

緑とのミックスもきれい。

 

徳ちゃん新道って、こんなに急坂だった?

妹とここを往復したとき、疲れなかったんですよね。

若さでしょうか。

そういうことにします。

30代前半だもんな。

 

4月末、小屋明け直後の残雪シーズンでした。

まだまだ雪が積もっていたし、気温も低かったのでレインウェアの下を着て、下山を始めました。

でも暑がりなので、徳ちゃん新道に入った頃に

「今まで転んでないし、暑いから脱ぐ」

と妹に宣言し、脱ぎました。

脱いで3歩目、尻もち。

お尻をついたところだけ、土と雪でドロドロ…

妹にメソメソしたら

「食べきれないほど、お菓子を持ってるからこうなるんだよ! 次からお菓子は300円までね!!」

えぇっ!

意味不明なお叱りを受けました…

お菓子の重量でコケたわけではないと思うけれど。

でも、300円ってさぁ。

小学生の遠足じゃないんだからさぁ。

「先生、バナナはお菓子ですか?」って挙手する子、いたなー。

今、思う。

バナナは重いよ。

チョコボールにしときなよ。

 

下山し、帰りのバスで座らずに立っていたら、行きと同じ運転手さんでした。

「どうしたの? 座らないの?」

と聞かれ、

「尻もちついちゃって、ズボンが汚れてるから立ってます」

「座席にビニール敷いてあるから大丈夫だよ。あとで拭くから座りな~」

妹のお叱りのあとなので、余計にしみました。

 

やっぱり下りは苦手。

葉っぱを見ながら、写真を撮りながら、が理由にならないくらい遅れてますね~。

下りが遅いことは自覚しているので、下りのときは地図のコースタイムにプラスした計画をたてるようにしています。

 

標高が1300mをきった頃、水の流れる音が大きくなってきました。

西沢渓谷は近い。

太ももがプルプルしてきた。

 

10:50 登山口

着いた…

 

ここから舗装路です。

ツレが待っている駐車場の先まで、とぼとぼ歩きます。

 

疲れたわー。

でも、やっぱり思います。

登ってよかった。

 

泊まりながら山をつないで歩くのは、今年はこれで最後かな。

丹沢へ行きたいなぁ。

あと、御在所岳も!

青春18きっぷで愛知まで行くか~。

 

続きます。