宇奈月温泉駅のすぐお隣に、トロッコ電車の始発「宇奈月駅」があります。
黒部峡谷鉄道トロッコ電車≪公式ページ≫~エメラルドグリーンの絶景を~│黒部峡谷鉄道トロッコ電車
トロッコ電車の旅に出発。
宇奈月温泉から終点の欅平駅まで、41のトンネルと21の橋を通り、片道20kmを約1時間半かけてのんびり走ります。
開放感があるのは、窓なしの車両に決まってますけど…
11月半ばですからねぇ。
最高気温が10℃に満たない日がほとんどだしなぁ。
朝は氷点下だし。
窓つきの車両を予約しました。
乗車前日でも、窓口で乗車券を受け取れます。
乗車日の前に到着しているのであれば、直前の受け取りではなく、事前の受け取りがスムーズです。
車両は指定されていますが、座席は早い者勝ち(行きは進行方向の右、帰りは左の席がオススメ)なので、早い時間から改札に並びますし、窓口も少し混んでいました。
開放感のある車両に乗っていた方々も、体が冷え切ってしまったのでしょう。
帰りの予約を、窓つきの車両に変更するために窓口で申し出ていましたが、すでに予約でいっぱい。
乗った車両は、行きも帰り(夕方は空きがありました)も満席でした。
往復で千円ほどの差額ですし、11月は窓つきでの予約がいいかもしれません。
ダウンや帽子、マフラーでもこもこにしていても、1時間半もじっとしていれば寒いのでしょうね。
足元からの冷気がいちばんかも。
想像するだけで寒い。
でも外国からのお客さま方は、トレーナーで笑顔でした。
すげー。
夕方は宇奈月温泉駅すぐの足湯が、トロッコ電車から降りて暖をとる人たちでギュウギュウになっていました。
そのほかの時間は、閑散としていたのですが。
ちなみに窓つきの車両では、暑すぎて窓を開ける人が続出。
窓が開いても、長袖1枚でちょうどいいくらいでした。
座席がとても狭いので、ギッチギチなんです。
おしくらまんじゅうをしているみたいな密着感なので、体が大きい方が隣だとキツイかも。
一人掛けの座席は、それなりに大きく見えるかもしれませんが、座っていた男性は全員、体が背もたれや座面から大きくはみ出ていました。
外国から来られている方も多いので、なんとかならないものか。
富山県出身の室井滋さんのナレーションを聴きながら、列車は進んでゆきます。
エメラルドグリーンの宇奈月湖にうつる赤い橋。
なんてかわいらしい光景なのだろうと思います。
そのすぐ先には、ヨーロッパのお城のような発電所。
急に、現実感がなくなりました。
うしろの黄葉もいいなぁ。
真ん中の、手すりのない吊り橋は、猿が渡るためのものなんですって。
左にあるような普通の吊り橋には「引湯管」という、温泉をひくパイプが通っているそうです。
ホテルで展示されていた昔の引湯管は、木でした。
美しい景色を見ているうちに、終点の欅平駅に到着。
欅平駅から歩いて10分「人喰岩」
ここでいちばんの観光スポットだと思います。
大きく口をあけた岩が、人を飲み込むように見えます。
人喰岩から10分歩くと、名剣温泉です。
あれ、ランチもできるんだ?
朝いっぱい食べたけど、食べてみたいなぁ。
ツレはお蕎麦、私は甘味を選びました。
お団子とぜんざい。
お団子は、お歯黒になるくらいの真っ黒なゴマ!
白玉ぜんざいとありましたが、ホテルのバイキングにあった「水だんご」のような気がします。
つるんぷるんでしたもん。
8個も入っていましたが、ツレと「おいしいね~、これ」「白玉より好き」と、あっという間になくなりました。
お蕎麦もおいしかった。
私たちが入った後すぐにラストオーダーになったので、宿泊客の方がいらっしゃるまでの少しの間の営業なんだと思います。
予定していなかったところで食べたものが、思いがけずおいしいと、とっても幸せな気持ちになります。
岩風呂なんですって。
手ぬぐいはあるけれど、湯冷めしそうなので今回はやめておきます。
人喰岩へ戻ります。
この岩肌、模様がとてもきれいです。
トロッコ電車からたくさん降りたのに、このあたりは意外と空いていました。
みなさん、どこへ行ってしまったのでしょう。
今回は、欅平だけに約2時間の滞在でしたが、寒い季節でなければ、途中下車して温泉にも寄りたい〜。
鐘釣駅には河原の露天風呂があって、自分で掘って石で囲って入ることもできるんです。
昔、ツレと行ったのが、その露天風呂でした。
お城の発電所から近い「とちの湯」もいいなぁ。
欅平駅周辺には、今回ランチをした名剣温泉のほかにも立ち寄り湯が2つありますが、先々週までに営業が終了していました。
遠い方、歩いて1時間の祖母谷(ばばだに)温泉も行ってみたい。
さて、トロッコ電車で帰ります。
やっぱりギュウギュウ。
そして暑い。
水路橋です。
現在も、発電用の水が通されているとのこと。
こちらは、発電に使われた水を排出する穴。
列車が行き違うときは、笑顔でお互い手を振って…
日常では、知らない人と手を振り合うなんてないですもんね。
ちなみに山での「こんにちは」は、面倒です…
息が上がっているときもあるし、道を譲りあったときだけでいいじゃん、と思っています。
下車後は、駅前にある「黒部川電気記念館」へも、ぜひ。
乗る前に寄れば、トロッコ電車の乗車体験もできちゃいます。
この流れる風景を見て、行きは右側の座席がいいのではないかと気づいたのです。
クイズに正解すると…
ダムのミニチュアから水が流れる仕掛けがかわいい。
街の中にある、こういう模型がかわいくてたまらない。
探してまわりたいくらいです。
トロッコ電車の運行は、今月いっぱいで終了です。
「今度は新緑の季節に来ようね」と、ツレと言い合いながら眠りに着きました。
続きます。