登って潜って、月をみて。

生きていれば、こんな景色に出会うことができる。こんなに幸せな気持ちにさせてくれる。

八ヶ岳 唐沢鉱泉

送迎車が走り出し、酔いそうなのですぐ眠りました。
20分が過ぎた頃でしょうか、未舗装の道になりガタガタ揺れています。
道の両側は、葉っぱの緑色が淡い木々に囲まれており、きれい。
気温が下がったのでしょう、車内の窓が曇っています。

40分ほどで到着。
森全体がけぶっており、いい雰囲気。
玄関の温度計は11℃、どうりで涼しいわけです。
標高は1870m。

八ヶ岳名湯 唐沢鉱泉


登山口にある旅館らしく、登山届を入れるポストもあります。

館内には、ドライフラワーや動物の剥製がたくさんありました。
空気が乾燥しているので、ドライフラワーがきれいにできるそうですよ。
剥製は…こんな数を見たのは初めてです。
鹿やら熊やら鳥やら。

室内にトイレと洗面所はありません。
ひとりで使うには広い個室。
テレビもあります。
スマホの充電はもちろんできます。
auは圏外でしたが、Wi-Fiあり。


登山の前後泊に利用する方も多いようで、少し安めの登山プランがあります。
料金は11,000円ほど、大部屋で食事内容も違うそうです。
プラス4,000円(ひとり利用の割増料金含む)くらいでしたが、個室利用の通常プランにしました。
ここは温泉旅館です。
山小屋ではありません。
チェックインしたあと温泉に入ったりして、のんびりと長い時間を過ごせるわけです。
浴衣やタオルがあれば、温泉で汗をかいても、少ない着替えを気にすることもありません。

さっそく、布団をちゃっちゃと敷いて温泉へ。
布団がセルフサービスっていいですよね〜。
温泉のあとは、すぐごろんしたいもん。

談話室には、たくさんの本、漫画、山の雑誌があり、夕食までの時間も飽きません。

立ち寄り湯(700円)の営業中なので「誰かいるかなぁ」と思いましたが、いませんでした。
6人ほどでいっぱいの熱めの湯と、3人でいっぱいのぬるめの湯。

苔や葉っぱがいい感じです。
洗い場は5つ。
秘湯シャンプーって…。

打たせ水(湯、ではありません)と、熱めの湯とぬるめの湯の間に出ているツボに注がれている水の2ヶ所が源泉です。
温度は10℃。

源泉だから冷たいって分かっていたけど、打たれてみたら思った以上に冷たかった。
すぐに熱めの湯へ飛び込みました。
熱めといっても、普段入ってる温度プラスちょっとくらいの熱さです。
余裕で10分は大丈夫。
こちらで温まってからでないど、特にこれからの季節、ぬるめの湯だけじゃ耐えられないと思われます。
ぬるめというか…私にとっては冷ため。
宿の方は、こちらにゆっくりつかると疲れがとれると教えてくれたのですが…私にはムリっぽいです。
炭酸泉とのことですが、今までいくつか行った炭酸泉と違って、泡がたくさんつくわけではありません。
苔むした岩を見ながら、2つの湯を交互にのんびり入りました。

ひとつ注意です。
浴槽の内側、側面の金属の穴に体をくっつけないようにしましょう!
熱湯(と思うくらい熱い)と冷水が出てきます。
ビックリします。
そのとき出ていなくても、いずれ出ます。

入浴時間は、7時から22時まで。
普段の登山なら、すでに歩いている時間ですが、明日は朝まで風が残る予報だったため、歩行時間を6時間未満と短くしてあるのです。
やったぁ!
朝風呂も入れる!

夕食は、17時30分から。
とってもおいしかった。
おかずがいっぱい〜。
川魚の甘露煮は、頭からしっぽまで全部食べました。
汁物が最高!
きのこ類がたっぷりで、おかわりしたいくらいでした。

夜、館内はストーブがついていました。
確かに食後は暖かったけれど、夜は浴衣1枚じゃ冷えます。
明日の朝は、茅野市の最低気温が9℃。
ここの標高を考えると、相当冷え込みそうです。
空気、澄んでるかな。
楽しみだな。

また温泉はいろーっと。
こんな山旅もいいなぁ。
贅沢になっちゃうなぁ。

下山後に泊まるのも贅沢ですが、ここに泊まって不要な荷物は置いて山を歩き、宿に戻れば温泉にいれてもらえるし、また茅野駅まで送ってくれます。

お土産コーナーには、間違いなくおいしいだろうと思われるジャムが。
でも重いから買えない。
残念だ。

明日、山に登るとは思えないほどくつろいでいました。

朝の気温は6℃でした。
朝食も期待どおりのおいしさ!

おいしいご飯で重くなった体で、天狗岳へ向けて出発します。

続きはまた…