今日もピーカン。
どんどん、そばかすが増えていきます。
いや、シミだ。
腕時計の形にくっきり日焼け。
朝食前、山から昇る朝日が見えました。
いい日になりそう。
まず、今日の宿へ向かいます。
明日、原付を受け取りに行くため蔵本駅のビジネスホテルにしました。
駅前だから、今日は迷わないぞ。
それにしても、うどん屋さんが多いです。
香川県だけじゃないんですね。
今日はまず、札所ではないお寺に行きます。
地図を見ていたときに、このお寺は山の中にありそうだなと思ったのです。
「建治寺(こんじじ)」
ここに至る道が大好きです。
蔵本駅からバスで向かいます。
迷う…ひとつ手前でバスを降りてしまったこともあり…地元の人に聞いて、ようや登り口へ。
すてきな道に陽の光があふれています。
11番と同じように、ここにもぽつんぽつんと八十八ヶ所があります。
どんどん歩けます。
道も歩きやすい。
高尾山や奥多摩のようです。
祠の中でなく、自然の中にいるからより一層あたたかく、優しく見える。
大きな苔むした岩を背に、そこで休憩しようとしました。
滝の音が聞こえてきたので、ちょっと見てみようと歩を進めたら…
息をのみました。
なぜか涙があふれました。
なんで?
分からない。
ここは滝行をする場所だそう。
すごい場所でした。
この道を歩けただけでも、本当に来てよかったと思いました。
ろうそくに火をともしました。
火がゆらゆら揺れるのを見ながら少し休憩します。
涙ながらに般若心経を唱えたのは初めてでした。
みんなに生かされていること、その感謝を忘れない人生を送ることができますように。
できますように、ではなく「送ります」にしなくちゃ。
建治寺の本堂へ。
本当に怖い顔のお不動さま。
説明に「怒髪逆立ち憤怒の形相で心悪しき者には恐怖と戦慄を覚える御姿」と。
いい気がこもっていそう。
書いてくださった方がいろいろな話をしながら、途中まで送ってくださいました。
「ここまでの道を楽しいって言えるのって、登山している人だけだと思うんだけど」
はい、してます。
本当にとてもすてきな道でした。
「行ってみたいお寺を見つけてこうやって寄り道をする、いい旅ですね」と言ってくださいました。
日数を競ったり、1日どれだけ歩いたかを自慢する人も多いそうです。
青空の下、柿の木がたくさんあるところでおにぎりを食べます。
どんどん車道を下ります。
鮎喰川、すごい名前。
とっても澄んでいる。
別格2番 童学寺へ。
新童学寺トンネル、全長640m。
新しいトンネルのためか、歩道があるのでホッとしました。
トンネル内では、少し高くなっている歩道があるだけで安全面が全然違うと思います。
真っ暗い中、すぐ横をびゅんびゅん車が追い抜いていくわけですから。
トンネルの入り口には、車に注意を促す信号のような押し釦がありました。
トンネルの中は、車の音が響いて怖いからでっかい声で歌いながら歩きます。
トンネルから出たときは、ほっとしました。
山門の内側の落書きがひどい。
なんでこんなのを書くの?
木造の薬師如来坐像。
漆箔は剥がれ落ち、今は素地(赤銅色)でした。
いろはにほへと~の48文字を、空海さんはこのお寺で作ったそうです。
ぼけ封じの御守りを買いました。
私、ぼけているので…
2017年3月25日に火事で本堂が燃えたそうです。
火に巻かれてしまった仏さまもいて、修復には10年かかるだろうと。
わずかですが、寄付してきました。