登って潜って、月をみて。

生きていれば、こんな景色に出会うことができる。こんなに幸せな気持ちにさせてくれる。

山景 その27

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北アルプスの南岳から、太陽に染められる穂高連峰を見ようとその瞬間を待っていたはずなのだけれど…

山肌を染める朱色よりも、ひとりのシルエットに釘付けになってしまいました。

 

三脚を立てて景色を撮影している人は今までにもいっぱい見てきたし、そのシルエットをこんな構図で見たこともありました。

それなのになんでこのときだけ、ハッとさせられたのか。

私だけ、みんなが体を向けているのと反対側を向き、山ではなくこの写真を撮っていました。

 

戻ってきた男性はどうやら有名な(?)カメラマンの方だったようで、小屋の方や数人の登山者とずっと話をされていました。

「撮影されている姿があまりにかっこよくて撮らせていただきました」

とだけお伝えしたら

「え~、こんなおじさんを?」

と笑っておられました。

 

いえ、ほんとにかっこよかったです!