登って潜って、月をみて。

生きていれば、こんな景色に出会うことができる。こんなに幸せな気持ちにさせてくれる。

涸沢の水が、涸れちゃった…

涸沢、という名前のとおりに涸れてしまったというニュースが流れました。

「涸」という字には、水が尽きるという意味があります。

山小屋の水源枯れた・・・飲み水提供できず、ラーメン販売停止 紅葉シーズン目前、北アルプス涸沢の水不足深刻化(信濃毎日新聞デジタル) - Yahoo!ニュース

河童橋がかかる梓川も干上がる寸前だった」と、お店にいらっしゃったお客さまから聞きました。

 

雪解け水が豊富で、宿泊客だけでなく通りすがりの登山者にも、おいしい水を無料でわけてくれていた涸沢。

7月に奥穂高岳から下りてきた際も、喉を潤し、そこから先を歩く分の水を補給させてもらいました。

 

涸沢だけでなく、天水に頼るしかない稜線の山小屋も深刻なのだろうと思います。

数百m下の沢からポンプアップしてまかなっている山小屋もありますが、それらの沢の水も少なくなっているのでしょう。

水不足は、山小屋にとっては大問題です。

 

8月下旬、白馬岳に行った(大雪渓の通行止めが決まった頃)とき、3日続いて昼からジャンジャン雨が降っていたので、こういう気候(夕立があるような)に戻ってよかったなぁ、と思っていたのに。

今月の北アルプスは、晴れないけれど雨はパラパラ程度という日が多かったそうです。

 

予約者には、飲料はすべて持参という連絡がいっているそうです。

【緊急/水不足】涸沢へ向かう際は飲料水を必ず持参してください – 上高地公式ウェブサイト

徳沢、横尾で水を必ず汲んでくること、と。

水って重いんですよね。

この気温だと、いっぱい飲みますし、テント泊の場合、調理用にもかなり水を使います。

小屋でペットボトルを買うという選択肢も、あてにしない方がいいようです。

ヘリで揚げる量より、消費する方がずっと多いのでしょう。

すぐなくなりそう。

 

北アルプスではありませんが、9月上旬には山形の月山にある神社の神主さんたちが、水不足が理由で例年より2週間ほど早く山を下りられています。

 

暑い夏、気温だけでなく、水の不足もこれから毎年、心配しなくてはならなくなるかもしれません。

 

9/29 5:51追記

涸沢ヒュッテから上高地・本谷橋の情報 - 水制限は無くなりましたが節水を!... - 2023年09月28日 - 山と溪谷オンライン

今週降った雨で給水制限はなくなったようですが、まもなく紅葉のハイシーズン。

登山者がいちばん多くなるのは、明日あたりからだと思われます。

まだまだ水の持参を呼びかけているようですので、水をいただく際は節水を心がけたいものです。