登って潜って、月をみて。

生きていれば、こんな景色に出会うことができる。こんなに幸せな気持ちにさせてくれる。

初夏の夜だけのお花見

18時過ぎても、まだ気温は32℃。

誰も歩いてないです。

今、ドンキに向かって、チリチリ焼かれながら元気に歩いている最中です。

 

ダイビングのことしか考えてなかったので、下調べが不足してました。

前回は、ダイビングショップ併設の宿に泊まり、ファミリーマートや飲食店がちょっと歩けばありましたから、そんなもんかと勝手に思ってた。

ひとりだと、誰かの迷惑にならないから、こういうことをやってしまいがちなんですね〜。

今回のペンションの周りには、なにもない。

食堂が1軒あるけど、15:00までの営業らしいです。

 

ごはん、どうするつもりよ。

そして、水中で写真を撮るデジカメを充電するコードだけが、なぜかない。

コンセントに挿す部分はあるのに…

どちらもないなら分かる。

コードだけないフシギ。

仕方ない、確認しなかった自分が悪い。

地図を見るとドンキがあったので向かっているのです。

そこからサガリバナを見に行けば、時間もちょうどいい気がする。

たぶん、お腹すかないし。

地図アプリでは、ドンキまで5キロ弱でした。

なかなか暑いけれど、今日は高速バスと飛行機に乗っただけですからね。

これでは運動不足なので、ドンキまで歩こうと。

 

車の人、みんな見るんだけど〜。

この暑さで歩いているヤツが珍しいんだろうな。

空港を右に見ながら、一本道を延々と歩いてます。

汗をいっぱいかいて、清々しいわ〜。

負け惜しみじゃないですからね!


それにしても、なぜ、コードだけないのだろう。

おかしいだろう。

チッ。

自分に腹立つわぁ。

でも、スニーカーを持ってきた自分は誉めたい。

サンダルじゃ、この距離を歩く気しなかったし。

 

お、さくらジンベエも飛ぶのね。

お見送りしよう。

青空にピンクの機体が映える。

離陸後、旋回して見えなくなりました。

 

目的地まであと8分、やっと歩いている人に出会った。

市役所の前ですから、当たり前のような気もしますが。

ドンキの後ろにマックスバリューがあったので、まずそちらへ…と思ったら、キャンドゥがあるではないですか!

欲しいコードがありました。

110円で買えるとは。

幸せ〜。

 

コードも買えたし、タクシーを呼んで、サガリバナが咲いている添道(そえどう)へ行こう!

いくつかタクシー会社に電話したけれど、予約でほとんどうまっているらしく(宮古島はレンタカーが観光客の多さに対して、足りてないらしく、タクシー利用が多いんですって)タクシーがなかなかつかまらず、40分以上待ち。

マックスバリューで、豆乳を飲んで待っているとひらめきました。

滞在中のごはんをここで調達して、サガリバナを見ている間も待っててもらって、ペンションへ帰ろう。

ガリバナをゆっくり見たいから、見終えてからタクシーを呼ぶつもりだったけれど、タクシーのつかまらなさを思うと、料金かかっても待っててもらったほうが安心だし、買い物したものも置いておけるし。

7/4まで、ライトアップ期間でした。

この頃はまだつぼみも多く、これからも花はたくさん咲くのですが、ライトアップされていないとほんとの闇です。

懐中電灯を忘れずに。

宮古空港からペンションへ乗った運転手さん(知っていればお願いしようと思っていたのですが)も、マックスバリューに呼んだ運転手さんも、サガリバナのライトアップを知りませんでした。

「添道がどこのあたりかは知っているけど、どうやって行けばいいの?」

私に聞かれても…

タクシー手配したときに行き先を伝えましたが、その方は知っていましたよ?

その方に聞いてもらって、行くことができました。

 

到着すると、レンタカーもだけど、地元の方の車もたくさん!

協力金をチャリンチャリンと入れたら、懐中電灯を貸してくださいました。

ライトアップされてるのに?

光を当てるともっときれいに見えるから、とのこと。

ありがとうございます!

 

繊細だ…

宮古島環境クラブの方々が、生育管理をしてくださっているそうです。

大変なことだ、この広さですから。

うわぁ…

なんだろう、この香り。

マスクをしていても分かるほど。

甘いような、でもなんか違う…

言葉にできない。

ピンクが濃いものや白いもの、どれも夢のようにきれいです。

足元には、今朝落ちたものでしょうか。

いくつもの花がありました。

 

つぼみがいっぱい。

全部が一気に咲いたらすごいだろうなぁ。

ガリバナは一夜しか咲かないので、朝の6時頃には、その前の晩に咲いた花はすべて落ちて絨毯のようになるそうです。

 

じっと見ていると、ゆっくり花がひらいていくんです。


夢中で見ていました。

よかった、来て。

ずっと見てみたかったんだもん。

 

ポッドで育てられる種も売っていました。

20年で、今見ている大きさになるそうで…

庭がないから買いませんでした。


行き止まりまで行って戻ってくると、30分ほどたっているではありませんか。

タクシーを待たせたことなんてもちろんないので、ちょっと料金が心配でしたが1200円くらいしか増えてなかった。

「きれいだから、運転手さんも行ってみてくださいよ。地元の方もたくさんいらっしゃいましたよ」

すれ違う人たちの会話で「宮古島に住んで○年になるけど、初めて来た〜」と何度も聞いたから、東京タワーなどと同じで、意外と地元にいても見に来ないんだなぁ、と。
こんなきれいなものが、すぐそばにあるなんてうらやましい。

明け方、ぽとりと落ちるのも見てみたいかも。

帰りのタクシーから見た、まんまるの月もきれいで、私は本当に幸せだと思いました。

 

ガリバナを知ったのは西表島を特集した番組でした。

西表島ではカヌーからサガリバナを見られるとのこと。

水面に散るサガリバナ、幻想的だろうな。

次にサガリバナを見るときは西表島へ行きたい。


明日はダイビング。

どんな海だろう。

 

今、この瞬間も、サガリバナは咲いているんだな。

 

続きます。