登って潜って、月をみて。

生きていれば、こんな景色に出会うことができる。こんなに幸せな気持ちにさせてくれる。

2022年冬 久米島でダイビング

ダイビングは沖縄・久米島のダイビングショップ、DIVE ESTIVANT(ダイブ エスティバン)へ

今日だけなんですよね、晴マーク。

あとは、ずーっと雨と曇。

風さえ強くなければいいけれど…

今回はおそらく、今日のダイビングが最高だと思います。

楽しむぞ~。

 

初めてのショップは緊張します。

ボートなどの使い勝手はもちろん、段取りなどわからないことだらけ。

ショップによって、全然違いますから。

 

1ダイブ目は「マンタステーション」

船長さんが「1ダイブ目は、どこ行くかお客さんに決めてもらうか」

周りをチラッと見まわしても、誰も何も言わない。

では、言わせていただきます。

 

はい!

マンタが見たいです!

「朝イチだと出るかわからないけど … 透明度もいいかわからない。流れもあるし。行ってみてになるけどいい?」

もちろんです!

さぁ、出発~。

 

見れたらいいな、マンタ。

今まで遠目で見たことはあるのですが、至近距離ではありません。

見えたからって、追いつけるわけありませんしね。

 

お尻から海へドボン。

体を縦にした途端、流れにもってかれ、船底に頭をゴチン。

こりゃ危ない。

すぐに潜降します。

 

京都の庭園みたいな模様だ。

なに、この透明度〜。

20mはある。

よかった!

 

マンタを見るときは、マンタの通り道を邪魔しないように、根(海中で山のように隆起しているところ)のトップではなく、真ん中あたりから見上げる感じにしなさい、とのこと。

 

10mくらい先を泳ぐガイドさんの泡についていこうと、根の上にヒョイと上がったら…

目の前に、いきなりマンタがいた。

動けませんでした。

山で熊と出会ったときはすぐ動けたのに。

しかもビックリして反射的にシャッターを押したらしく、上の写真が撮れていました。

ピントが合ってます。

奇跡。

背景に見えている泡が、ガイドさんのものですね。

ここで水深10mほど。

体験ダイビングでも潜れる水深です。

こんなに浅いところで見られるなんて。

久米島の新マンタスポットに注目! ダイビング&グルメ&観光情報|エリア情報|Marine Diving web(マリンダイビングウェブ)

 

こんなに大きいんだ…

このマンタは、ちぎられたようにしっぽがない。

今思えば、根から後退して、深度を下げなければいけなかったんです。

最初に言われていたのに、ごめんなさい。

這いつくばって、呼吸を止めて(←ダイビング中、息を止めるのは本当はダメ)泡を直接ぶつけないようにするのが精一杯でした。

ドックン。

ドックン。

 

何の音だろう?

すごくうるさい。

 

自分の鼓動でした。

驚くほどの音量です。

 

手をのばさなくても届くほど近く、頭上を何度も旋回してくれます。

気づいたら、マスクの中が曇るくらい、涙が出ていました。

 

マンタが根から少し離れたときに、そろそろと移動してガイドさんの近くへ。

それでもまた頭上にきてくれました。

 

そのあとも、違う個体に2回遭遇。

そのたびに呼吸がとまってた…

ダイビング中は、呼吸とめちゃダメなんですけどね。

 

この1ダイブのために、今回、久米島に来たんだ。

忘れられないダイビングになりました。

 

 

「エイ」と「マンタ」の違いって? | ことくらべ

 

昼に到着する人を待つため、早めのお昼ごはん。

タコライスでした。

吐いたから、お腹は空っぽです。

30分かけてやっと完食。

まだまだ時間があるな。

奥武島(おうじま)へ渡る橋まで歩いてみるか〜。

 

奥武島には、畳石という観光スポットがあります。

直径が1〜2mの五角形、六角形の石が、亀の甲羅のように接着して広がっています。

橋を渡ってからさらに距離があるので、畳石までは行かずに、海沿いの石の上を歩き、王冠(勝手に名付けました)へ。

船から見ると、王冠に見えるんですもん。

天気がいいって、最高だ。

 

2ダイブ目は「イマズニ」

色がなぜか変に写りましたが、バイカナマコ。

ほんとはもう少し茶色っぽかったのですが…

なんで?

真ん中に横たわる30cm以上あるナマコです。

イカとは、梅花のこと。

私は、星形だなぁ〜と思ったのですが、梅の花か。

なるほど。

この近くに、ナマコの触手がありました。

これで餌をとるのです。

攻撃されたときは、こういうのをもっといっぱい出します。

くっついたらとれません。

 

ナンヨウハギがわらわらと。

こんなにいっぺんに見たのは初めて。



セダカギンポです。

5cmくらい。

 

モンガラカワハギ。

派手でかわいくて好き。

 

ツバメウオのペア。

成長するにつれ、どんどん姿が変わります。

ツバメウオ - Wikipedia

 

ここでのメインは、ガイコツパンダホヤ!

10月半ば〜5月上旬くらいまで見られるそう。

爪くらいの大きさです。

ほんとに、パンダのガイコツだ。

正式名称はないですが、この名前がピッタリです。

 

 

3ダイブ目は「シチューガマ」

シチューをつくるお釜ではありません。

シチュー(と呼ばれている、地味なイスズミという魚)が住む穴、という意味だそうです。

でも、もうイスズミはそんなに数がいないんですって。

 

ここでは、ハナゴイの求愛を見ました。

私のカメラでは、まぁ、うまく撮れませんがこんな魚。

ハナゴイ - WEB魚図鑑

目では見たけれど、写真には残せなかったので、こちらをご覧ください。

きれいですよ~。

赤い背びれがピンとたち、メスにアピールするときにはしっぽが黄色くなります。

 

L字の洞窟の中には、アカマツカサの群れ。

 

洞窟から出たら、今度はノコギリダイとアカヒメジの群れ。

黄色い点がノコギリダイ。

黄色いラインがアカヒメジ。

どちらも黄色が鮮やか、青い海の中で映えます。

なぜ、白と黄色なのに、アカヒメジなのか?

しかもヒメジって、たいてい砂地の海底を這うようにしているイメージだけど…

と調べてみると、とてもわかりやすい説明が!

海のいきもの アカヒメジ~白黄なのに何故に赤?|Marine Diving web(マリンダイビングウェブ)

私も以前、ホンソメワケベラにクリーニングされて色が変わった個体と、まだの個体が並んでいるのを、宮古島で見たことがあります。

下の写真がそれ。

白いほうの口元にいるのが、ホンソメワケベラです。

 

モンツキカエルウオが2匹。

1匹は卵を口で保育しているようでしたが、写真ではうつらなかったなぁ。

 

今日潜ったのは、北東のポイントですね。

マンタステーションは、イーフビーチからすぐです。

明日から北の風、北東の風になります。

今日のポイントは、いずれも10〜15分で到着しましたが、風をよけて島の反対側へ行くとなると、ボートの時間も長くなる。

5mの波でそれは、私にはムリです。

風は数日続くとニュースでやっていました。

もしかしたら、今日しか潜れないのかもしれません…

でも、それでもいいやと思えています。

マンタを見たときの、自分の鼓動の音もハッキリと覚えてる。

ほんとにほんとに、今日潜れてよかった。

 

 

結局、そのあと2日間、船は出せなかったそうです。

展望風呂から見ても、すごい白波だったもんな…

「うねりを伴う高波に注意しましょう」

って、ニュースで言ってました。

Windyで見たら、真っ赤っ赤ですもん。

潜れる気がしない。

ボートに乗れる気もしない。

 

今回は、たった1日。

でも、最高の1日でした。

 

 

さよなら、またね。