登って潜って、月をみて。

生きていれば、こんな景色に出会うことができる。こんなに幸せな気持ちにさせてくれる。

栂池〜白馬大池〜白馬岳〜白馬鑓温泉へ その2

つがいけロープウェイ/栂池ゴンドラリフト株式会社

ゴンドラとロープウェイで、高度を稼いじゃいます。

ゴンドラはグループごとの乗車です。

ひとりなので、いつも大声で20分歌いまくっています。

気持ちいいですよ。

 

雲の中へ突入〜。

上は晴れてると信じて。

 

今回は歩きませんが、ロープウェイの終着点にある栂池自然園の散策もオススメです。

普段、登山しない方でも歩ける道です。

目の前にどーんと白馬岳などが見えていいですよ~。

 

今回のザックの重さは…

8.5kgでした。

水分が約2kg、ザック自体の重さが約1.6kg。

それらを引くと、約5kg。

この内訳は、薄手のダウン、雨具、着替え、お菓子、下山後のサンダルとワンピースなどです。

ワンピースは、往復で着ています。

下山後に温泉に入ったあと、ゆるっと着られるので、たいていワンピースです。

ワンピースにでかいザックという、ビミョーな組み合わせですが。

ここから数分歩いて、登山口へ。

 

暑い…

暑いよ…

 

8:50 栂池自然園登山口

白馬大池に向けて出発です。

 

何度歩いても、歩き始めの階段が苦手です。

大して急でもないのに、つらい。

暑いから、余計につらい。

しつこくて、すみません。

汗が、汗が、目にしみる〜。

それを防ぐために帽子をかぶったり、手ぬぐいを巻く人もいますが、帽子はキライ、手ぬぐいはその形で日焼けして、おでこの色がまっぷたつになったことがあるからイヤ。

それにしても、手ぬぐいで汗をぬぐってもぬぐってもキリがない。

むしろ、手ぬぐいに染み込んだ汗で余計に目がしみるし。

手ぬぐい、しぼれちゃう。

 

いや、でも晴れてくれて嬉しい。

それだけで嬉しいんだった。

じゃあ、文句言うな。

 

木陰に入ると、もう出たくないくらいの暑さです。

本当にこれからの夏は、どうなってしまうのだろう。

猛暑日なのに「今日はまだ、しのぎやすいね~」とか会話するようになるのだろうか。

だって、朝の天気予報を見て、30℃だとホッとしている自分がいるんです。

 

この粒、なんだろう?

 

栂池ヒュッテ、来年は営業してくれるかなぁ?

してほしいな。

そしたら泊まって、4時前には出発するもん。

 

10:00〜10:15

天狗原(てんぐっぱら)△2202

風が気持ちいー。

ベンチでグッタリですよ。

梅ぼし純というギュッと濃縮した酸っぱさの梅干粒と麦茶が、私の塩分・水分補給の定番です。

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軽くて種がないので、オススメです。

若いカップルも休憩していました。

白馬大池までの日帰りらしく、男の子だけが小さなリュックを背負っています。

「写真撮ってもらっていいですか?」

はいよー、と受け取ろうとしたら…

写ルンです

えーっと…

これ、どうやって撮るんだっけ。

あ、のぞきこまないと見えないか。

液晶じゃないもんね。

なんか違和感があるぞ。

これを手にするのは20年ぶりくらいではなかろうか。

普段、写真を撮ってあげるときは何枚も撮って「確認してくださいねー。ダメだったらもっと撮りますよ」と一言添えるのですが、これは確認しようがないんだ。

ぶっつけ本番。

ふたりが目つぶってたり、ピントが合ってなかったらどうしよう。

ジーコジーコ巻き上げるのも懐かしい。

「ちゃんと撮れてなかったらごめんね…」

おそるおそる返すと、にっこり笑ってお礼を言ってくれました。

そしてポケットから出てきたのはスマホ

やっぱり!

そうだよね、持ってるよね。

スマホでも撮りますか?」

と聞いたけれど

「これだけ(写ルンです)でいいんです」

そうなのね…

「雷の予報でてるし、最終のロープウェイの時間も早いから気を付けてね」

と、バイバイしました。

その後5分くらい、ちゃんと撮れてるかが心配でたまりませんでした。

でも、撮り直しのきかない写真ってのも、いいのかもしれない。

 

オシラビソのてっぺん、不思議な色の松ぼっくりみたいの。

藍色というか、紫色というか。

いつも、触ってみたいと思います。

でも届かない。

 

ここからは岩がゴロゴロ。

眼下には、さっきまでいた天狗原。

 

たまに手もつかって、ぐいぐい登っていきます。

無心。

…だったはずなのに、いつの間にか、とりとめもなく考えごと。

 

山は誰の前にも等しくある。

山を歩いていると、いつもそう思うのです。

誰もが自分の足で目指すところへ歩く。

同じ道でも、とても疲れてしまう人、つらく感じる人、ヘッチャラでどこまでも行けてしまいそうな人…

そのときの体調や心のありようでも変わるかもしれないし、気温や天候の急変など自分ではどうしようもないこともあります。

それでも日々のトレーニングや積み重ね、考えられることを想定しての準備、立ち向かおうとする気持ち…

さまざまな理由で、等しいはずの道は、全く違うものになるのかもしれません。

それに、同じ道を二度三度歩くうちに、それまでよりもラクに乗り越えられるようになることもあります。

たとえば仕事にも同じことがいえるのかな。

苦手でも、毎日取り組んでいくうちに、いつの間にかできるようになっていたり。

人間関係でも、同じかも?

自分を変えることすら難しいのですから、他人を変えることはもっともっと難しい。

身近に、いつもチクッと刺さるイヤなことを言ってくる人がいたとします。

そのたびに、まっすぐ受け止めるのではなく、いつの間にか受け流せるようになる。

ガマンとは違います。

自分にとってどうでもいいヤツだから、その人が言うことには傷つくこともないし、何も感じなくていいんじゃないか?

なんでこんなことを考えながら、岩がゴロゴロしてる道をひたすら登っているのでしょう?

今、何かに悩んでいるわけじゃないのに、なぜ。

 

風が吹き抜けるところで、ちょこちょこ小休止します。

やっぱり気温が高いと、こたえますね。

標高が2400mを超えたあたりでやっと、涼しさを感じるようになりました。

ここからずっと、明日も明後日も、天空の散歩道です。

今は雲の中だけどね!

 

11:20

白馬乗鞍岳付近 △2469

高いから目印になる。

 

あ、白馬大池山荘が見えた〜。

やっぱり池、きれいだな。

サンショウウオを探している人がちらほら。

 

11:50 到着! △2300

あー、しんどかった。

 

続きます。