白馬大池山荘について(山小屋のご案内)| 白馬岳だより(株)白馬館
到着が早かったので、今日3人で使う予定のスペースに、他の人はまだいません。
体を拭いて着替えて、寝床をつくります。
そのあとは、池のほとりにあるお気に入りの岩へ、裸足になってヨッコイショ。
おやつに持ってきたバームクーヘンと、温かい紅茶でのんびり〜。
そうだった、ここは圏外だよ…
覚えとこうよ。
池が見えたあたりで電話しておかなければならなかったのに、忘れていました。
少し登ればつながるところもあるのですが、せっかく汗を拭いてサッパリしたから、もう登りたくないの。
明日、稜線に出たらかけようっと。
私、ハコイリムスメなのです。
四捨五入するともう50歳なのに、お恥ずかしい限りですが…
以前、両親と新穂高ロープウェイに乗りました。
目の前に現れるいくつもの荒々しい山。
あっけにとられた両親に
「先週、ここ歩いたよ~」
と、うっかり言ったもんだから…
私のやることだからハイキング程度だろう、と想像していた両親は驚いてしまって。
もともと心配性だったのに、さらに輪をかけて。
それからは、山に行くときは1日歩き終えたら無事か連絡入れてくれ、と約束させられてしまいました。
高速バスで行くって言うと、たまに見送りに来ますからね。
でも、ありがたいことです。
気温は20℃ですが風があるので、じっとしていると涼しく感じるくらい。
13:30から、真っ白なガスに包まれました。
たまに、ふわぁ~っととれて池が見えます。
すぐそこにあるのに、全く見えないくらいの真っ白さなんです。
こんな部屋に放り込まれたら不安になるくらいの。
荒涼としていてガスがかかると、いろんなものの境があいまいになりました。
なんだか、不思議な気分です。
近々、荷揚げがあるのかな?
そのときに下ろすゴミがまとまっていました。
しばらく外で過ごして寝床に戻ると、同室の方々が到着していました。
おひとりは中央アルプスでガイドと救助隊をされている方。
話がとてもおもしろくて。
もうひとりの方は、私と逆ルート。
鑓温泉から登ってこられたそう。
汗冷えがひどい、とおっしゃっていたのでドライナミックを勧めました。
プレゼン力がすごい、とほめて(?)もらえました。
食堂に本棚がありました。
絵がかわいいし、山で食べるごはんがとてもおいしそうで、好きな漫画です。
17:00
夕食は、カレーだ!
うまー!
おかわり!
げぷっ。
食べ始めたらお腹空いていたこと思い出したみたいで、よくかまないで、かっこんだからお腹痛いや。
寝る前に外へ出ると、すぐ近くに張っているテントが見えないほど真っ白けっけ。
もう眠いんだけど、壁1枚へだてて向こうに寝ている男性のすんごいイビキが耳栓を通過して聞こえてきます。
すぐ隣に寝てる人、大丈夫かね…
寝つけないな、と思っていたけど、どうやらうとうとしていたようです。
それなのに!
23:50に、まさかの話し声で目が覚める。
イビキと同じく、耳栓をしていても聞こえるレベルの大きさ。
会話じゃんか、完全に。
ずっと話し続けてるし。
あー、もう!
まぁ、寝床も暑かったので、外へ涼みに行きました。
あら、満天の星だ。
天の川が横たわっている。
ときどき遠くの空で、雷が光ります。
前日は、夜中すごいどしゃ降りだったそう。
山に泊まる醍醐味は、夕陽、夜空、朝陽です。
体が冷えたせいか、小屋に戻ったらストンと眠りに落ちました。
翌朝、同室のガイドさんが
「夢で人がずっと喋っててさぁ、寝られないって夢みた」
それ、夢じゃないです。
深夜に10分以上、すぐそこで会話してる人たちいたんで。
「え、まじで? そんな非常識なヤツいる?」
えぇ、いました。
「なんで夜中にしゃべんのよ」
さぁ、世界に自分たちしかいないと思ってるんじゃないですかね。
夜明けです。
5:00
お腹いっぱいだけど、今日も歩くから食べる。
晴れてる~。
これから歩く道がくっきり見える。
なんて幸せなんだろう。
あ、衛生電話があったんだ。
でも40秒で200円だしね。
あとでいいね〜。
続きます。