沖縄では、6月や7月の満月の夜に見られるサンゴの産卵。
まさか柏島でも見ることができるとは…
なんで今まで聞いてみなかったんだろう。
7〜9月の新月の頃だそうです。
どちらも大潮だけれど、満月と新月ではかなりイメージが違います。
その話を聞いて、新月がいつなのか調べたら、ちょうど今!
あら、まぁ。
まさかの今週でした。
ナイトダイビング、行きたいです!
私ひとりしか希望していないのに、快く
「いいですよ〜」
毎年、柏島で待ち合わせている大阪からのご夫婦や、宿でバイトしている大学生も誘いました。
見られなくても、いいんです。
新月を挟んでの1週間、いつ産卵するかは誰にもわからないのですから。
久しぶりのナイトダイビング、楽しみだなぁ〜。
どこのお店でもやってくれるわけではありません。
最後のナイトダイビングは、いつだったか…
伊豆大島で15年近く前でした。
黒い海面にぷかりと浮かんだら、遠くがまるで火事のように明るかったのです。
東京の夜景でした。
あまりに明るくて、ビックリしすぎちゃったのを思い出しました。
昼間の出港とは違う雰囲気に、ドキドキです。
灯りが減るにつれ、天の川が。
きれいだなぁ…
ポイントは「後浜1.5」
ここがサンゴにいちばん近いそうです。
昼間の潜降はフリーですが、夜はブイが見えづらいので船からロープをつたって。
潜降して、ブイの根元にライトを2つ付けました。
ここに戻ってから海面に浮上するのですが、戻ってきたら白いウジみたいなのがいっぱい寄っていて、ちょっとイヤでした。
「あれがいるのを見ちゃったら、マスククリア(マスクが曇った時に海水をあえて入れて曇りをとってから、海水を鼻から吐く息で排出すること)絶対できないね…」
と、2日目の夜は曇り止めをいつもより念入りにしましたもん。
でも不思議なことに、1日目だけでした。
ウジ(?)がいたのは。
サンゴを目指して出発だ〜。
ずっと水深が5m前後と浅いので、サンゴを傷つけないような浮力を保ちます。
昼間と違って、危険な生物が何気なく視界に入ってくるわけではありません。
自分で照らして確認したところにしか触らないようにします。
例えばガンガゼ。
尖ってる部分がかなり長いウニです。
海底にいたり、壁にいたり、いろいろ。
うっかりこれに手や膝をつけば、ウェットスーツを簡単に貫通し、痛みだけでは済まないこともあります。
ガンガゼの中に、ちっちゃなタコ~。
そのあと見たものに、みんな興奮。
「タテジマキンチャクダイ」というのですが、左の横ジマ柄が成魚、右の渦巻き柄が幼魚です。
どこがタテジマなんだよ、と思うかもしれませんが、背骨の向きによって模様の呼ばれ方が変わるそうです。
口が上になったときに、模様が背骨と平行なので縦ジマ。
幼魚から成魚へ模様が変わっていくのを、時系列で見てみたいものです。
同じ魚と思えないですよね。
成魚と幼魚を同時に見たのは初めてでした。
ガイドさんは初めてではないでしょうが、みんなで興奮~。
でも、そのあとに見たものがすごかった。
船に上がったみんなの第一声が
「バケモノいた~」
だったことからも、衝撃度が分かります。
ニョロニョロしたものが苦手な方は、写真を見るのをご遠慮ください。
「オオイカリナマコ」というナマコです。
ナマコというとボテッっとした感じのが多いのですが、私が何度か見たことのあるオオイカリナマコは色も茶系だし、先端にある触手を除けば、太いロープみたいだと思っていました。
それが…
「これ、なんかが脱皮した?」と思うほど、違う。
暗い中、ライトで照らしているから?
このエビは好きです。
かわいいんだもん。
ウミウシカクレエビという名前がついていながら、ウミウシについてるの見たことない。
いつもナマコにくっついてます。
昼もナマコについてたし。
昼間はせわしなく泳ぐ魚たちも、どこかゆっくりしている夜の海。
サンゴの隙間にキュウキュウに体をねじこんで寝てる魚も。
ライトで照らすと、色が鮮やかだからすぐ見つけられます。
ブダイも寝てました。
自分が出した粘液に包まれて寝ているのを、どこだったかなぁ、沖縄だったかなぁ…? で見たことがあるのですが、柏島では挟まっているだけでした。
あの繭みたいなのもビックリしたなぁ。
チョウチョウウオもすぐ上で寝てますね。
全然、動かなかったです。
キリンミノカサゴも昼間より、美しく見えます。
ミノカサゴ系は大好き。
あ~、楽しかった。
寝よっと。
髪、バリバリだけどいいや。
明日の朝、すぐ潜るし。
続きます。