登って潜って、月をみて。

生きていれば、こんな景色に出会うことができる。こんなに幸せな気持ちにさせてくれる。

身延山(みのぶさん)へ

甲府駅で乗り換えのアナウンスを聞くたびに気になっていた「身延」という響き。

身延山日蓮宗の総本山です。

身延山久遠寺オフィシャルウェブサイト

 

有料駐車場に着くまでも、たくさんの桜が咲いています。

 

斜行エレベーターで久遠寺へ。

ぜいぜい言わずに久遠寺まで上がるのであれば、この駐車場にとめてください。

 

無料の駐車場からだと、階段が287段と長いです。

いろいろな国籍の方々が上がってきますが、みんなぜいぜい。

階段が疲れるのは万国共通です。

 

花びらがはらはらと舞っています。

満開のときに来られるなんて思ってなかった。

嬉しい。

 

枝垂れ桜、ほんとにきれい。

私は、ここがいちばん!

 

どこも美しい。

 

ロープウェイ乗り場への道の、右横から登ります。

ツレはロープウェイで山頂へ行くので、だいたいの時間を決めてバイバイ。

身延山ロープウェイ

 

10:20 東参道

 

急でも緩くもない道から始まります。

息が切れず、ちょうどいい。

 

すぐに本地堂がありました。

森の中にひっそりと建っているお堂が好きです。

それに、たたずまいがなんというか…

かっこいい。

 

10:25 十如坊(じゅうにょぼう)

ん?

ここまで15分かかるんじゃないの?

5分しかたってないけど…

 

苔むした墓石が並びます。

読めない。

でも、いつの時代かを生きた人がここに眠っています。

 

10:35 圓光(えんこうあん)

朱色が鮮やか。

 

石なのに、木彫りのような質感のしっぽの狐さん。

 

10:40 丈六堂(じょうろくどう)

ここの桜もきれいだなぁ。

 

檀家の方々でしょうか。

多くの人が頻繁に出入りしていて、おまいりできる感じではないので、下から手を合わせます。

大きな金色の御本尊が見えました。

 

初めて気づきました。

いくつまであるんだろう。

分からないので、目安になりません。

丹沢の大山は二十八丁目までありますが、間の距離はまちまちだったように記憶しています。

 

なんだっけ、この花〜?

どこかの山で見て、調べたのにな。

帰って検索すると「ミツマタ」と判明しました。

小さな花がたくさん集まり、淡い黄色のぼんぼりみたいでかわいい。

ロープウェイからもたくさん見られました。

 

静かだなぁ。

前の方にひとり、いるだけ。

 

11:10〜11:20 大光坊

 

ここの桜もすごい…

 

大きな塔がありました。

 

大光坊まで車が上がってきていましたので舗装路でしたが、ここからは砂利道。

さっきまでより、少し急坂のところもあります。

 

気づけば廿九(二十九)丁。

 

富士川だろうか。


私が山頂へ向けて歩いている今、ツレは本堂でお経をきいていたそう。

「すっごくいい時間だった」

よかった。

同じ場所にいながら、そのときやっていることは違っていても、何かを感じていること、それをあとで話せること、聞ける人がいることはとても幸せだと思うのです。

 

丗七(三十七)丁まで来たけれど…

ゴールがどこか分かっていなければダメと実感しました。

何か目標をたてそれに向かって進んでいても、どのあたりまでこられたのか分からなければ、いつまでもいつまでも頑張り続けられるものじゃない。

今は山を歩いているだけだし、山頂が時々見えるから、この数字がどこまでなのかを知っていれば励みになるだろうけど、知らなくても別にいい。

でも、知らなければいけないときもあるのだろうな。

 

11:50 法明坊

大光坊からここまで60分とありましたが、30分でした。

「大光坊まで40分」というのは合っていたけれど、所要時間がめちゃくちゃだー。

 

そのあとすぐ、四十一丁にお堂がありました。

 

この感じだと、山頂は五十丁かな?

木の間から、富士山が見えました〜。


12:15

標高差763m登ってきました。

奥の院に到着です。

 

ロープウェイで上がってくるツレを迎えに行きました。

そこからの景色です。


日蓮聖人が父母を思って植えた杉ですって。

 

こちらも、親を思って建てたのですねぇ。

 

ここが山頂を示している場所だそうです。

近くにいたツアーの、ガイドさんの説明が聞こえました。

 

3〜5月限定の切り絵御朱印です。

また、お寺や神社めぐりも再開しようかな。

 

御朱印の種類は多いです。

本堂にも、切り絵の御朱印が2種類ありました。

 

団子、人気でした。


下りは私もロープウェイで。

登ってくるのに2時間かかったけど、ロープウェイなら7分だって~。

天井には、本堂と同じく龍が描かれていました。

 

桜や、参道でも見たミツマタが満開。

歩いて下から見て、ロープウェイで上からも見て、何度も華やかな気持ちになります。

ツレが「すごくよかった、来れてよかった」と何度も言ってくれました。

 

7分はあっという間。

あんな上から、下りてきたんですね〜。

 

私も本堂でお経をききました。

20人以上の僧侶の声が心地よく響きます。

訪れた日がたまたま、お釈迦さまの誕生日でした。

そのためでしょうか、このように普段は見られないであろう儀式を見られました。


昼過ぎて風が強くなり、五重塔や本堂に桜吹雪が舞います。

夢のようでした。

 

斜行エレベーターで駐車場へ下り、今夜の宿へ。

くしゃみ、とまんない。

やっぱり、春の山はキツイかぁ…

でも、明日も登ります。

 

続きます。