父が「どこかへ行きたい」と珍しく言ってきたので、じゃあ行きますか、と。
プチ家出です。
仕事をしていた頃の生活時間そのままの父(18時に寝て2時に起きる…)と母の生活リズムが合うはずもなく、毎日ではありませんが両親は別々の家にいることがありました。
ですが高齢なこともあり、お互いが心配になったのでしょう。
同居が始まりました。
心配で電話をすると…
マイペースすぎる母に毎日のように声を荒げていた父も、だんだん菩薩のようになっていて驚きました。
「言ってもしょうがないんだよ…」
やっとかい!
私はずいぶん前から知ってたよ。
周囲の人に言うと驚かれるのですが、妹も私も、父とふたり旅をけっこうしています。
私とふたりで出かけるときに、毎回出るネタがありまして。
乗り物好きな父を喜ばせようと、妹が奮発して立山黒部アルペンルートに連れて行ったときのこと。
妹も登山をしています。
今は子どもが小さいので泊りがけの高い山はお休みですが、以前はテントをかついでよく2人で出かけました。
眼前にそびえる北アルプスの山々の大きさに驚く父に、山の名前を妹が教え始めたそうです。
すると、隣にいたおじさんが我慢できなくなったように「違う!!」と。
そして全部訂正されたって!
なぜ自信満々に、周囲に聞こえるような音量で言っちゃったのですか…妹よ。
山に登って山座同定(見える山の名前を確認すること)をするたび、いつも間違えて私に笑われていたではないか。
妹がハッキリ分かるのは槍ヶ岳と富士山だけだと思います、きっと。
父をつれて行くならどこか涼しいところへ…と、上高地あたりを考えたのですが、ああいう格式高いホテルは落ち着かないし、なんといっても高いしなぁ。
泊まったことないけど。
上高地バスターミナルから2時間歩ければ徳澤園だけど、疲れちゃうかな。
高速バスと歩きで、片道7時間以上かかってしまうし…
魚が好きだから、記念すべき最初の家出は伊豆にしよう。
キンメがおいしい稲取を目的地にしました。
その前に、小田原でランチ。
魚が美味しい小田原の海鮮料理店|SAKANA CUISINE RYO
私は、マグロカツ丼。
父は、海鮮漬け丼。
数十種類の魚のぶつが入っているそうです。
稲取は、つるし雛が有名です。
小田原から熱海、熱海から伊豆高原、伊豆高原から稲取(踊り子号)…と乗り継いで、のんびり宿へ向かいます。
熱海からは、先日も乗ったキンメ電車でした。
真っ赤なカワイイ車両。
窓が大きく海に向いている座席も最高です。
計画した時点では、台風で2日間とも雨予報だったので、晴れて嬉しい〜。
無料の貸切風呂が4つもあるんだ!
予約制ではなく、空いていれば扉横の札を「使用中」にして鍵をかけて入れます。
4つのうち、いちばん手前の「春うさぎ」 は、バリアフリーでした。
赤ちゃん用のベッドもありましたよ。
下の写真は、冬うさぎです。
宿泊者は、向かいにある姉妹館(石花海)の大浴場も利用可能です。
石花海(せのうみ)のお風呂はきっと、遮るものなく海がどーんと見えるのでしょう。
でも、貸切でのんびり入れるほうがずっといい。
3人は入れる大きさの湯船です。
熱めの湯でサッパリ。
脱衣所も広々としており、とても気に入りました。
父とおしゃべりをしながらゴロゴロ。
お腹がすいた。
量はそう多くはなく、キンメのしゃぶしゃぶや煮つけもありました。