登って潜って、月をみて。

生きていれば、こんな景色に出会うことができる。こんなに幸せな気持ちにさせてくれる。

栂池〜白馬大池〜白馬岳〜白馬鑓温泉へ その4

6:30 出発

右に日本海が見えました。

白馬岳のてっぺんから日本海まで、私の足だと毎日8時間ほど歩けば、ここから3日で行けます。

人の小さな一歩って、本当に大きいんだな、と思います。

 

振り返れば、白馬岳と白馬山荘。

雲がいい感じ。

 

6:45 丸山

これから歩く道がずっと目の前に続いています。

 

ここから、ぐんぐん下ります。

 

今日はこのあと、湯船につかる幸せが待っています。

目指す山小屋は、白馬鑓温泉小屋。

自分の足で歩いていかないと湯につかれない温泉は、他にもいくつかあります。

今まで、たくさんの湯につかったなぁ〜。

今日の湯も楽しみ〜。

がんばろう。

 

7:30 杓子岳山頂への分岐

今日も雷の予報です。

昨日の豪雨を見てしまうと、なるべく早く白馬鑓温泉小屋へ着きたい。

遅くとも、昼前には着くつもりです。

白馬岳、これから登る白馬鑓ヶ岳、そしてここ杓子岳で白馬三山なので、3つとも登りたい! と言う方も多いのですが、雷にあわないことが今日の私の目標です。

今、ここらの稜線はどこを歩いていても景色がいいし、先へ進もう。

迷わず巻道へ。

 

ちょこちょこ振り返り、景色を目に焼き付けます。

白馬鑓ヶ岳に着いた頃にはガスの中かもしれないから。

 

山って、ちゃんと報われるなぁと思うのです。

たくさんのご褒美をくれる。

何度も歩いている山でも、いつだって新しい景色を見せてくれます。

毎回思いますもん。

登って良かった、って。

 

気持ちいい景色です。

 

8:30

もうすぐ山頂だ!

 

8:35~8:40

白馬鑓ヶ岳 △2903

山頂、ひとりじめー!

 

歩いてきた道、これから歩く道がずっと見える。

なぜ、山を歩いているだけなのに涙が出てくるのでしょうか。

じーんとくるんです、毎回。

いつもかわらず、山はここにある。

そのゆったりした時の流れを思うと、山を歩きながら、そんな時間の中をも旅しているかのような気持ちになります。

お名残り惜しいですが、下ります。

 

今日の道は、ほとんどザレ場でした。

小さな石ころの道です。

道はちゃんとしていますが、下りは滑りやすいので慎重に。

 

コマクサが1株だけ。

 

9:05

鑓温泉分岐

 

ライチョウが3羽いました。

やっぱり天気、崩れるのかなぁ。

 

10:00

標高2300mあたりで、湿った匂いがしてきました。

もう、降り始めてしまうのだろうか。

間に合わないか?

でも稜線で降られるよりはマシか、いや、このあと鎖場があるんだった。

10m先を歩いている人の姿が、たびたび見えなくなるくらいの濃いガスです。

レインウェアをすぐ出せるよう、ザックの雨蓋に挟み込み、水筒に水を足します。

雨が降っている中でやりたくないことは、降る前にやっておく。

 

10:10

鎖場の始まり~。

濡れた一枚岩を、鎖を補助にして歩きます。

1度、思い切り滑りました。

鎖、持ってて助かった…

鎖場は10分弱で通過。

前から誰も来なくて良かったです。

 

ゴォゴォとすごい水量が流れる音がしてきました。

硫黄のにおいも。

小屋に近づいたんだ!

小屋が見えると気が緩むの、分かります。

鎖場を通過してホッとするのもあるんでしょうね。

今回はガスのため、近づくまで全く小屋が見えませんでした。

 

10:45

え、着いちゃった?

おかしい…

下りが苦手だから、早くても11:30到着だと思ってたんだけど。

景色があまり見えなくて、ひたすら歩いたからだな。

鎖場から、こんなに近かったっけ?

記憶がアテにならない…

ま、早い分にはいっか。

ともかく、雨に降られる前に着けました。

 

続きます。