登って潜って、月をみて。

生きていれば、こんな景色に出会うことができる。こんなに幸せな気持ちにさせてくれる。

とにかく軽いザックを探しています

「軽いザックが欲しいんです」

よく聞きます、特に女性のお客さまから。

 

軽い。

究極はナップサックでしょう。

小学校のとき、家庭科の授業で作りました。

ナップサックとリュックサックとバックパックの違いとは? | 暮らしの雑学と生活の豆知識!

ナップサック - Wikipedia

でも、これに5kgも入れたらヒモが肩にくいこんで痛いでしょうねぇ…

 

軽いだけのザックは疲れます。

軽くするには、ショルダーハーネスやウェストハーネス、背中のフレームを薄くしたり、なくしたり。

いろいろなところを少しずつ削って、背負い心地は悪くないようにしながら軽くしていくのです。

 

日常使いのリュックに、ウェストハーネスはほとんどついていません。

ブレを防止するための細い腰ベルトのようなものだけのことが多いです。

なぜなら、ウェストハーネスが必要なほどの重量を中に入れないでしょうし、いちいち腰の前でカチャッと留めるのって手間だし、アウトドアっぽく見えるというか。

 

でも、ウェストハーネスがなければ、重さは肩にすべてかかります。

はじめはウェストハーネスがなかったり、薄いものを背負っていただき、そのあと、しっかりしたものを試していただくと、ほとんどの方がしっかりしたものを選びます。

 

ザック自体に500gの差があったとしても、肩だけでなく腰に重さを分散できれば、ザックの中身を同じ重さにしたとき、感じる重さが全く変わります。

パッキングの仕方によっても変わりますので、重いものは背中側の上の方に入れてください。

 

ザックは10年以上もつものがほとんど。

いっぱい試して納得したザックと、山を歩いていただきたいです。

 

それでもやっぱり軽いものを探したい! という方もいらっしゃいます。

ウルトラライトハイキングのお店が三鷹にあるので、ご案内しています。

Hiker's Depot - ウルトラライトギア&ハイキング

一度行ってみたけれど、私の登山スタイルは、今はこれじゃないと思いました。

 

【ウィメンズ】スイウ30 | ミレー(MILLET)公式オンラインストア

私は、サイドのポケットが数回の使用でダルダルに伸びて嫌になったグレゴリー(ジェイド 28リットル)を処分してからは、日帰り・山小屋1泊で、ミレーのスイウを愛用中です。

この大きさだと登山靴を入れては行けないので、スイウのときは別袋で手持ちにして、登山口へ向かっています。

ほんとは、荷物はひとつにまとめたいんです。

忘れ物しやすいので。

写真で見ると大きく見えないですよね。

だから日帰りで使っても大きさを持て余さない。

下に荷物を入れるのではなく、寝かせてパッキングして、サイドのベルトでしめれば薄くなります。

中身が入っていない状態でお見せすると

「ほんとに30なの?」

そして、中身が入ったものもお見せすると

「こんなに入るんだ~」

持っていただくと

「なにこれ、軽い!」

 

家の収納場所は、限りがあります。

私はリュックが好きなので、色が気に入ると買ってしまうのですが…

日帰りと1泊がひとつで兼ねられるなら、それに越したことはないでしょう。

そのうち、山にいる時間を長くしたいと思ったら、40リットル。

テント泊なら、50か60リットルを買い足していけばいいのです。

 

30リットルで重さは990g。

しっかりしたウェストハーネスがついているほとんどの30~35リットルが1,500g前後であることを考えると、本当に軽く感じます。

でも、ウェストハーネスはしっかりフカフカで、コルセットのようにガッチリしめてくれます。

左側のポケットは、ミレーの代表作のサースフェーにもある拡張ポケット。

スマホや地図がそのまま入ります。

サコッシュいらず。

二気室ではないけれど、雨蓋を開けなくても直接アクセスできるジッパーがあるので、そのあたりにレインウェアなどすぐ出し入れしたいものを入れています。

 

軽いザックがダメなわけではありません。

ただ「軽いから」選ぶのではなく、その軽さのために何かが不便かもしれないと思って、背負い比べてほしいのです。

ザック本体を軽くしたことで、重たく感じるようになったら、本末転倒ですもん。

 

軽いって本当にラク

歩ける距離がぐんと伸びます。

体型や体力に合ったザックを背負って、どこまでも快適に歩きたいですね。