登って潜って、月をみて。

生きていれば、こんな景色に出会うことができる。こんなに幸せな気持ちにさせてくれる。

夏山に向けて

「ウォーキングを始めたんです」

2024年の夏に富士山へ登ろうと決めたご夫婦が昨年の秋に初めて来店されました。

山を登るにはどんなものが必要なのか、お店で聞いてみよう! となったそう。

「いらないものを買わないように、買う前にネットである程度調べてからと思ったんですけど、いろんな人が全然違うこと書いてたりで、少ししか読んでないのによく分からなくなってしまったから、実際に見てみようと思って」

私もそう思います。

ネットでは、それぞれがいいと思ったものを自由に発信していて、誰かの意見はあくまで誰かの意見。

素材に触れてみて、動くときに突っ張るところはないか体を動かして、着心地を確かめる。

 

そして、私が「これ、いい!」と思うものを全員がいいと感じるとは限りません。

そのことを忘れないように、押しつけがましくなりすぎずに、必要なものを揃えていただけるかどうか。

 

冒頭のお客さまは2~3ヶ月に一度、お店に来てくださいます。

その間に登った山のことを楽しそうに話してくださり「次にオススメの山、ありますか?」

季節や歩行時間を考慮していくつか候補をお伝えすると、次にご来店くださるまでに歩いているようです。

こうやって少しずつステップアップしていかれるの、本当に理想だと思います。

いきなりアルプスを歩ける体力があって、天気にも恵まれて、事故もなく「楽しかった~」だって、もちろんいい思い出になると思うのですが、ご自身の年齢と体力のこと、先の目標を決めてそれまでの過程も楽しむという気持ち。

「同じコースを歩いたら、前回よりも楽に歩けたんですよ~」と、にこにこしながらお話ししてくださるご様子から「すごく楽しい!」というのが伝わってきて、私も幸せな気持ちになります。

 

できなかったことができるようになる。

これは、コドモだけの喜びではありません。

今までは疲れてしまって、やっとやっと歩いていた道を、元気に歩ききれるようになる。

オトナになっても「できない」が「できた!」に変わる瞬間は嬉しいもの。

 

「ほかにやっておくといいこと、ありますか?」

自宅から行きやすい沿線のエリアの地図を買っていろいろな山を歩いてみるようにお伝えしてあり、歩行時間はまだ短くても毎月2~4回は歩いているとのことなので、家でできること。

 

・太ももが床と平行になるくらいまで上げるその場足踏み

・スクワット

・階段の昇降

 

毎日少しだったとしても、これらは決してムダじゃありません。

やらないより、やった方がラクに山を歩けることは間違いないです。

でも、山を歩くのが1番のトレーニング。

今日みたいに晴れていて、気温は少し高めですがカラッとしていると、働いてないで山へ行きたい!

今日行かなくて、いつ行くの!

という気持ちになります。

 

標高差を少しずつ大きくしていって、夏山シーズンに楽しく歩けるような体にしていけるといいですね。

お互い、がんばりましょう!